【試乗】新型 ボルボ EX30|これは令和の“街の遊撃手”! 街中をキビキビ走るボルボ最小の電動SUV
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
2024/04/12
シンプルなスタイルが新しい
「2030年までにすべてのボルボ車をEVへ」と宣言したボルボ。2023年のグローバルでの販売台数は過去最高の70万8716台となり、売上高、営業利益ともに最高記録を達成。EV販売台数は11万3419台。2022年比で70%増加し、全体の16%を占めている。
日本国内では、これまでにC40 リチャージとXC40 リチャージの、2種類のBEVを販売している。そして拍車をかけるべく、日本導入を開始したボルボのBEV第3弾が、このEX30だ。日本の一般的な立体駐車場にも対応する全長4235mm×全幅1835mm×全高1550mmというサイズで、ボルボ史上最も小さなBEVのSUVというポジションにあたる。
EX30は、EV専用プラットフォームであるSEA(サステナブル・エクスペリエンス・アーキテクチャー)を採用しており、コンパクトなサイズながらホイールベースが長く、デザイン性と機能性をバランスさせている。トールハンマーをモチーフとしたヘッドライトが特徴で、EVらしいグリルレスデザインは、新しい時代のボルボ車であることを感じさせる。
四角くて黒くてボタンがない小型バッテリーのような形状。手のひらに乗せると驚くほど軽いキーをポケットにおさめて車両に近づけば、ドアロックが自動で解除される。インテリアはさらに新しい感が満載だ。ステアリングは上下がフラットになっている。デザインの原則は“集約化”というが、運転席の目の前には液晶ディスプレイなどのメーターはない。物理スイッチもほとんど見当たらない。ダッシュボード中央に配置された12.3インチのセンタースクリーンの上部に速度や充電量などの運転に関する重要な情報を、ナビゲーションやメディアなどの機能は下部に表示する。
ボルボがいち早く取り入れてきたGoogle搭載のハンズフリー支援やナビゲーションも採用する。5G対応で高速な応答が可能な他、ボルボ車として初めてワイヤレスのApple CarPlay機能も搭載する。そして“ボルボの安全装備にオプションなし”の言葉どおり、例えば、通行中の自転車や電動キックボードの前でドアを開けようとすると音と視覚で警告する「ドア・オープニング・アラート」をすべてのドアに搭載するなど、最先端の安全技術を取り入れている。
フロントドアの内側はスリムなデザインのインナードアハンドルのみ。パワーウインドウやサイドミラーのスイッチ、スピーカーなどもない。フロントガラスのすぐ下にはホームオーディオからインスピレーションを受けたというHarman Kardonのサウンドバーが備わる。複数のスピーカーを一つのコンポーネントにまとめたもので、EVの高い静粛性とあいまって、いい音で車内空間を満たしてくれる。これらはドア内部の配線や素材を減らすための工夫で、ドアの収納スペースを増やす効果も得られている。
ボルボはリサイクル素材の活用に積極的に取り組んでおり、廃棄物から作られた再生プラスチックや再生可能な繊維である亜麻、リサイクルポリエステルを約70%含むウール混紡素材、再生プラスチックを含む3Dニットのシート素材、リサイクル素材やバイオ素材を使用したノルディコシート、廃棄された漁網から再生されたフロアマットなど、あらゆるところにサステナブルな素材を用いている。素晴らしいのは、それが質感を低下させることはまったくなく、むしろ新しさを感じさせる点にある。
日本にはまず69kWhのバッテリーを搭載し、1基のモーターで後輪を駆動する「EX30 ウルトラ シングルモーター エクステンデッドレンジ」から導入する。最高出力272ps/最大トルク343N・mを発生。一充電あたりの航続距離は560km(WLTCモード)となっている。
ボルボ製BEVの例にならい、スタート/ストップボタンはない。ブレーキを踏んでステアリングコラムの右側にあるレバータイプのシフトセレクターを下げるとDレンジに入り走りだす。発進時から軽快に動き出す。C40 リチャージでも感じたことだが、ボルボは意外にスポーティなセッティングを好むようだ。これが街中をキビキビと走るのにちょうどいい。回生ブレーキはワンペダルドライブのオン/オフの2段階で調整が可能だ。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式、リアにはコンパクトカーであってもしっかりとマルチリンク式を採用している。足元には20インチの大径タイヤを装着している。少々硬さは感じるもののフラットでスムーズに走る。車検証によると前軸重840kg、後軸重950kgなので、前後重量配分は47:53だが、コーナリング時にはフロントまわりの軽さを感じるし、いかにも後輪駆動らしく後ろから蹴り出すような感覚を味わえる。
日本の道にぴったりのサイズで559万円という価格設定。いささか古い表現だけれど、これは令和の“街の遊撃手”だと思った。
上級モデルとなるボルボ XC40 リチャージの中古車市場は?
コンパクトSUV「XC40」に追加設定されたBEVモデル。フロント部とフロア構造をEV用に変更したプラットフォームを採用。デザインは基本的に内燃機関モデル同様だが、グリルレスのフロントマスクなどでBEVらしさを高めている。2022年の導入時には前輪駆動(プラス シングルモーター)と4WD(アルティメット ツインモーター)がラインナップされていたが、2023年の仕様変更により後輪駆動(アルティメット シングルモーター)のみとなっている。
2024年4月上旬時点で、中古車市場には115台ほどが流通。価格帯は440万~660万円となる。4WDモデルと仕様変更後の後輪駆動モデルの双方が50台程度を占めており、前輪駆動モデルは15台程度という状況。
▼検索条件
ボルボ XC40 リチャージ× 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●ウルトラ シングルモーター エクステンデッド レンジ
型式 | - | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | MR | 全長×全幅×全高 | 4.24m×1.84m×1.55m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.65m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | -m/-m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1790kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 2065kg |
ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.18m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
クラウドブルー、オニキスブラックメタリック、モスイエロー、クリスタルホワイト、ヴェイパーグレーメタリック |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
※Googleアプリ/サービスは購入後4年間無償です |
型式 | - |
---|---|
駆動方式 | MR |
ドア数 | 5 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | クラウドブルー、オニキスブラックメタリック、モスイエロー、クリスタルホワイト、ヴェイパーグレーメタリック |
オプション色 | - |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
不明 |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.24m×1.84m×1.55m |
ホイール ベース |
2.65m |
前トレッド/ 後トレッド |
-m/-m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1790kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | 2065kg |
最低地上高 | 0.18m |
掲載用コメント | ※Googleアプリ/サービスは購入後4年間無償です |
エンジン型式 | - | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 272ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
343(35)/4500 |
エンジン型式 | - |
---|---|
種類 | 電気モーター |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | -cc |
最高出力 | 272ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
343(35)/4500 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 電気 |
燃料タンク容量 | -リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |