セダンとワゴンを組み合わせてクーペに!

  • アウディ A7 走り|ニューモデル試乗
  • アウディ A7 リア|ニューモデル試乗
↑ドライバーの好みに合わせて、ステアリング/エンジン出力/サスペンションの減衰力などの設定を選択できる「アウディドライブセレクト」を標準装備
A7スポーツバックとは、A8セダンのステータスとA6アバントの実用性を兼ね備えた5ドアハッチバック。アウディはそれを「セダンの快適性とアバントの機能性を融合した新しいコンセプトの4ドアクーペ」と呼んでいる。

搭載するエンジンは最高出力300psを発揮するV型6気筒スーパーチャージャー付き3LTFSIの1タイプのみ。駆動方式はもちろんアウディ十八番のクワトロ(4輪ドライブ)であり、トランスミッションはスムーズさで定評のある7段Sトロニック(DSG)が組み合わされる。

また、もちろん今や当たり前仕様になりつつあるアイドリングストップ機構を採用。燃費性能は10.2㎞/L(10・15モード)とかなりのもの。特定の速度でせり上がる電動リトラクタブルリアスポイラーや、多くの機能をもったアダプティブクルーズコントロールを標準装備とする。
  • アウディ A7 インパネ|ニューモデル試乗
  • アウディ A7 リアシート|ニューモデル試乗
↑ナビやオーディオを統合制御するMMIはセレクターレバー横にタッチパネルを備えた最新型を採用。8インチディスプレイはダッシュボード上部に配されている(左) 立体的デザインで快適性を高めた独立2座のリアシートは、2ステップで簡単に折りたためる。ラゲージスペースは535~1390Lとステーションワゴン並み(右)

合理的デザインなのに艶っぽさもある

運転席に乗り込んで印象深いのはMMI(マルチメディアインターフェース)操作ボタンやシフトノブを擁するセンターコンソールの大きさ。これは適度な囲まれ感があって安心感にも繋がっている。

低く足を投げ出すようなポジションはスポーティで気持ちが昂ぶるが、ドライバーの心地よさだけに重きを置いていないのが4ドアクーペの良さ。2915mmのホイールベースは伊達ではなく180cm以上の乗員が前後に座れるほど広いパッケージが用意されている。

また、リアシートを起こしたままでもゴルフバッグが縦に載せられるラゲージも魅力的。リアシートを倒せばさらに広大な積載スペースが手に入る。まさにマルチなプレミアムカーと呼べるか。ただし多機能かつ900万円を切る手頃な価格設定だけにライバルも多い。性能機能は期待以上。あとはデザインの好みだけだ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード 3.0 TFSI quattro
全長×全幅×全高(mm) 4990×1910×1430
車両重量(kg) 1900
エンジン種類 V6 DOHCスーパーチャージャー
総排気量(cc) 2994
最高出力[ps/rpm] 300/5250-6500
最大トルク[Nm/rpm] 440/2900-4500
車両本体価格 879万円
Tester/堀江史朗 Photo/向後一宏