【試乗】新型 メルセデス・ベンツ G 450d ローンチエディション|ディーゼルターボ×ISGで非の打ちどころなし! Gクラスで最もバランスの良い“ベーシックモデル”
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
2024/12/23

型式名を変えるほど力の入った大幅改良
昔のカタチ、どころか型式名(W463型)まで引き継いで、18年に事実上のフルモデルチェンジを果たしていた現行Gクラス。このたび初めての大幅改良をうけ、なんと今度は型式名も新たにW465型として登場した。
話題はなんといっても先に紹介したG580 with EQテクノロジーというフル電動グレードだったが、もちろん内燃機関グレードも改良を受けており、中でもG 400d改め450dの完成度が特に出色であったのでリポートしたい。
見た目の変化はごくわずか、と言っても、実は細部までこだわっている。G 580においては空力を特に煮詰めたわけだが、450dにもその恩恵があった。フロントシールドまわりの空力デザインやルーフエンドスポイラーなどだ。Gクラスのような角ばったモデルだからこそ、細かな空力リファインが利いてくるということだろう。

もっともそんなことは些事である。特筆すべきはマイルドハイブリッド(ISG)としたパワートレインだ。これがもう出色のデキというべきで、今、Gクラスに限らずブランドの大型SUVを選ぶというときに、これほどメルセデスらしさのあるパワートレインは他にないと思えるほど良くできていた。例えばGLE 450dなどは、SUV嫌いの筆者をして蕩けさせるエンジンフィールを有していた。
G450dでもそれは変わらない。そもそもメルセデスの3L 直6ディーゼルターボはよくできているうえ、これにお得意のISGを組み合わせることで、そのパワーフィールには非の打ちどころがなくなった。
とにかく立ち上がりから力強くその力の出方はスムーズで、ちょっとラフに踏み込んでも心地よく均してくれるだけのおうようさまである。加えて、今回アダプティブ・ダンピングシステムが標準装備となったことで、乗り心地もはっきりとわかるほどよくなっているから、加速の滑らかさはGクラスであることを忘れさせるくらいだ(もっともその点についていうとG580 with EQテクノロジーはさらに上をいくわけだが)。

Gクラスの内燃機関モデルはこれだけで十分と思わせる完成度
さすがにこのサイズになると遮音材などの効果はテキメンで、ディーゼルの嫌味な音はまるで聞こえてこず、逆にストレート6の心地よい回転フィールの方が強調されて感じることができる。Gクラスのエンジン付きは、もうこのグレードだけで良いのじゃないか? と個人的には思ったほどだ。
ここまで気分よく走り出してくれると、ハンドリングに多少クロカンフィールが残っていても気にはならない。コーナーをクリアするたびの加速で「ふぅむ」とうなずいてしまうからだ。良い点だけが印象に残り続けた。

G史上、最高バランスのモデルであることは間違いない。そのことはオフロード走行でも証明された。ジムニーあたりとは違って、積極的にオフロード走行を楽しむような最新Gクラスオーナーは皆無だろう。今や2000万円超級の高級車だから、レンジローバー同様そんなお大尽は砂漠にしかいなさそうだ。ほとんどのユーザーがオフロードなど走らない、というのに、Gクラスのオフロード性能は世界でもトップクラスだ。
試乗会でも急勾配やぬかるんだすり鉢などいろんなラフロードを走ってみたが、数々の先進装備を駆使しつつ(使用方法を覚えるのはちょっと大変かも)、いずれの難所もすんなりクリアした。要するに、オーナーが決してやらないこと(G580 with EQテクノロジーのGターンもそうだが)を、実際にやれると証明しておくことが大事であり、なぜなら、決してハリボテではなく中身まで本物であることがGクラス(もしくはゲレンデ)というブランドを作っているからである。
というわけで、メルセデスAMG G63にも試乗したが、過激な魅力は相変わらず。サウンドなどちょっと今の時代にはトゥマッチな気がしないでもなかったが、静かなG580 with EQテクノロジーが存在するから、差し引きで良しとしようじゃないか。
新型Gクラスに死角なし。車両価格は跳ね上がってしまったけれども、人気はしばらく続きそうな気配である。



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メルセデス・ベンツ G 450d ローンチエディション× 全国
自動車評論家
西川淳
大学で機械工学を学んだ後、リクルートに入社。カーセンサー関東版副編集長を経てフリーランスへ。現在は京都を本拠に、車趣味を追求し続ける自動車評論家。カーセンサーEDGEにも多くの寄稿がある。
メルセデス・ベンツ Gクラス(現行型)の中古車市場は?

1979年に登場した本格オフローダー初のモデルチェンジにより、2018年に登場した現行Gクラス。スタイリングやラダーフレームなどは踏襲しつつも、素材やボディなどが全面的に見直されており、最新運転支援システムなども採用された。2024年には大幅改良が施され、対話型インフォテインメントシステムのMBUXなどを採用。Gクラス初のBEVモデル「G580 with EQテクノロジー」が追加設定されている。
2024年12月中旬時点で、中古車市場には550台程度が流通。支払総額の価格帯は1200万~2900万円となる。ハイパフォーマンスモデルのメルセデスAMG G63は340台前後が流通するなど人気が高い。G63の支払総額の価格帯は1650万~3900万円。流通台数は多いものの、どちらも超人気モデルだけに新車時の車両本体価格を上回る価格の物件の割合が多い状況といえる。
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メルセデスAMG Gクラス(現行)× 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●G450d ローンチ エディション (ISG搭載モデル) ディーゼルターボ 4WD
型式 | 7CA-465310C | 最小回転半径 | -m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.68m×1.99m×1.98m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.89m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.66m/1.66m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 2560kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.23m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
オブシディアンブラック、ソーダライトブルー |
||
オプション色 |
オパリスホワイト |
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掲載コメント |
- |
型式 | 7CA-465310C |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | オブシディアンブラック、ソーダライトブルー |
オプション色 | オパリスホワイト |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | -m |
全長×全幅× 全高 |
4.68m×1.99m×1.98m |
ホイール ベース |
2.89m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.66m/1.66m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2560kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.23m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | 656M | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列6気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 100リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 2988cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 367ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
750(76.2)/2800 |
エンジン型式 | 656M |
---|---|
種類 | 直列6気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 2988cc |
最高出力 | 367ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
750(76.2)/2800 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク容量 | 100リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |