【試乗】新型メルセデス・ベンツ Cクラスオールテレイン|スポーティさも感じさせてくれるCクラスで最も個性的なクロスオーバー
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: メルセデス・ベンツ / クロスオーバーSUV / 4WD / Eクラスオールテレイン / Cクラスオールテレイン / EDGEが効いている / 西川淳 / c!
2022/04/25

パフォーマンスに最も個性のあるCクラス
現行型Cクラスシリーズの中で、個人的に一番期待していたモデルが、新たに追加されたオールテレインだった。理由はシンプルで、Eクラスのオールテレインが素晴らしかったから。メルセデス・ベンツ&AMGの乗用車ラインナップから1台を選べと言われたら、今でもE220d 4マチック オールテレインを筆頭に推す。それくらい気に入っている。
だから、新型Cクラスのステーションワゴンにオールテレインが設定されると知って、その上陸を今か今かと待ち望んでいたのだった。
結論から言うと、C220d 4マチック オールテレインは刺激的なワゴンではあったものの、Eクラスのときほどの感動はなく、Cの車型ベストチョイス(セダン、ステーションワゴン、オールテレイン)は依然セダンにあり、だった。


Cクラスオールテレインの見た目はかなりゴツい。車高が明らかに高く、SUVテイストをしっかり発散している。実際、ステーションワゴンに比べて全高が40mm高い。Eクラスオールテレインではステーションワゴン比で+25mmだったから、ここまでSUV風に見えなかった。
カラクリはこうだ。Eクラスオールテレインには電子制御のエアサスが奢られていた。それゆえ、ノーマル状態では車高があらかじめ落とされている。その代わり、モードを切り替えるともう20mm車高が上がる。結果、+45mm。
一方、Cクラスはというと、固定メタルスプリングサスなのでオフロード用にハナから車高を上げておく必要があった。それゆえ、ステーションワゴン比で+40mm。Eクラスより一回り小さいうえに、上がった車高寸法はEクラスのそれより5mmしか違わないわけだから、相対的にCクラスオールテレインの方がよりSUVらしく見えて当然、というわけだ。
そして、エアサスでないことが、その乗り味にも決定的な違いをもたらした。日本仕様のCクラスオールテレインには電子制御ダンパーの装備もない。つまり、スウィートスポットがずいぶん狭い。結果、Eクラスオールテレインとは真逆のキャラ=かっちりとアシのいいヤツ、に仕立て上げられていたのだった。
逆に言うと、スポーティな走りが好きだという人は格好のモデルかもしれない。路面コンディションのよろしくないカントリーロードをハイペースで移動するような場面で、想像以上の走りを見せてくれるからだ。足の長さをしっかりと使ってのコーナリング姿勢もなかなかのもの。操っているぞ! という気分にさせてくれる。
しかし、街中をゆっくり流すような場面では乗り心地の硬さ、というかアシのつっぱった感が気になってしまった。ステーションワゴンなので荷物を積めばもう少し印象の変わる可能性もあるけれど、市街地に関していえばスタンダードのワゴンの方がまだしも良質だ。ちなみに、街乗りに最適なCクラスはセダンのガソリンだと思う。今後は後輪操舵が外れるらしいので、違和感なく乗れるのではないか。なくても使い勝手にさほど影響はないだろう。

Cクラスオールテレインのもう一つの得意分野として高速域での巡航安定感を挙げておきたい。車高を上げ固定されているにもかかわらず、安心感もたっぷりの滑らかなクルーズフィールを味わうことができた。特に100km/hを超えたあたりからの気持ちよさは、これぞメルセデスと思わせる。
筆者の期待を上回る仕上がり、ではなかったけれど、パフォーマンスに最も個性のあるCクラスであることは間違いない。アウディやボルボといったライバルと比べて、少々割高とはいうものの、総合的には勝っている。Dセグメントのステーションワゴンを積極的に探すというユーザーはめっきり減ってはいるだろうけれど、オススメの1台ではあった。





▼検索条件
メルセデス・ベンツ Cクラスオールテレイン × 全国
自動車評論家
西川淳
大学で機械工学を学んだ後、リクルートに入社。カーセンサー関東版副編集長を経てフリーランスへ。現在は京都を本拠に、車趣味を追求し続ける自動車評論家。カーセンサーEDGEにも多くの寄稿がある。
Eクラス オールテレインの中古車市場は?

メルセデス・ベンツ初のオールテレインとして、現行Eクラスに追加設定されたEクラスオールテレイン。新車時価格は861万円となる。最高出力194psの2Lディーゼルターボに4WDを組み合わせ、電子制御エアスプリングを備えたエアボディコントロールサスペンションを装着している。
登場から5年経過しているため、中古車は初期型を中心に少しづつこなれた価格に。中古車の平均価格は約600万円と、Cクラスより1クラス上のモデルながら、Cクラス オールテレインの新車車両価格と同等かそれ以下の予算でも狙うことができる。エンジンは1種類ながら、台数がそれほど多くないので、気になる仕様が見つかったら早めにチェックを。
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メルセデス・ベンツ Eクラスオールテレイン × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●C220 d 4マチック (ISG搭載モデル) ディーゼルターボ 4WD
型式 | 3CA-206214C | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.76m×1.84m×1.5m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.87m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.59m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1870kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.15m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポーラーホワイト |
||
オプション色 |
オブシディアンブラック、グラファイトグレー、モハーベシルバー、カバンサイトブルー、ハイテックシルバー、スペクトラルブルー、セレナイトグレー、オパリスホワイト、ヒヤシンスレッド |
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掲載コメント |
- |
型式 | 3CA-206214C |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポーラーホワイト |
オプション色 | オブシディアンブラック、グラファイトグレー、モハーベシルバー、カバンサイトブルー、ハイテックシルバー、スペクトラルブルー、セレナイトグレー、オパリスホワイト、ヒヤシンスレッド |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.76m×1.84m×1.5m |
ホイール ベース |
2.87m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.59m/1.59m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1870kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.15m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | OM654M | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 66リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1992cc | 燃費(WLTCモード) |
17.9km/L
└市街地:13.8km/L └郊外:17.9km/L └高速:20.5km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 200ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
440(44.9)/2800 |
エンジン型式 | OM654M |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1992cc |
最高出力 | 200ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
440(44.9)/2800 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク容量 | 66リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 17.9km/L
└市街地:13.8km/L └郊外: 17.9km/L └高速: 20.5km/L |
燃費基準達成 | - |