2015年6月の世界新車販売台数は年率換算で8,720万台-グローバル新車市場トレンド
カテゴリー: その他業界ニュース
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2015/07/16
・ここ数年成長の柱であった中国市場の販売が減少したことは、グローバル販売において極めて大きな変化である。米国および西欧市場は販売が好調だったが、ブラジルやロシアの販売は引き続き不調であった。
北米
・6月の米国ライトビークル販売は、前年同月比4.0%増の147万5,062台で、6月販売としては2005年以来最高となった。季節調整済み年率換算は1,710万台/年。労働市場の改善、高い消費者心理、低い金利、多額の自動車メーカーの販売奨励金、例年より低い夏のガソリン価格などの要因が、消費者を自動車購入へと向かわせている。
・6月のカナダの自動車販売も過去最高の販売を続けており、前年同月比1.2%増の17.8万台となった。季節調整済み年率換算では181万台/年。
・東欧全体の販売は、ロシアの需要の劇的な急落の影響を受けて減少を続けている。ロシアの6月販売は前年同月比約30%減、1-6月累計では前年同期比36%減。しかしながら、ロシアを除いた東欧地域は好調で、6月は前年同月比約20%増、1-6月累計では前年同期比14%増となっている。
・ギリシャがユーロ圏にとどまるか否かの不確実性にもかかわらず、6月の西欧販売は前年同月比約14%増と好調だった。ギリシャ問題の懸念がまだ西欧地域の消費者には波及していないのは明らかである。LMC Automotiveは危機の影響として西欧地域の予測台数を下方修正したが、経済や自動車市場へ重大な影響を及ぼす可能性はまだ低いと考えている。
・速報によると、中国市場の6月の季節調整済み年率換算販売は2,280万台/年となり、5月と比べて4%以上減少した。季節調整済み年率換算ベースの販売では、1-6月までの6カ月間のうち、5カ月が前月比マイナスになっている。中国市場の6月販売は前年同月比約2%減となった。注目すべきポイントは、春節休暇の時期の1・2月の販売を除き、この6月は乗用車販売がグローバルな金融危機以降初めて前年同月比ベースでマイナスになったことである。
・経済は減速を続けている。不振の不動産市場が底を打った兆候が見え始めているというニュースもある。しかし、個人投資家が8割を占める上海株式市場の最近の急落は、消費者心理と消費支出を低下させるだろう。
・日本の6月の季節調整済み年率換算販売は500万台/年弱へと少し盛り返してきた。大企業の夏のボーナス支給、少しずつ改善している労働市場、高い株価は販売の助けになるだろう。
・MERSウィルス感染拡大で販売が減少するという予想に反し、韓国市場の6月の季節調整済み年率換算販売は185万台/年と過去最高となった。SUVへの強い需要が販売を押し上げている。ウォン高のおかげで、欧州からの高級輸入車販売も好調である。
・ブラジルでは悪化する経済とともに、自動車販売も減少を続けている。6月の季節調整済み年率換算の販売は240万台/年となったが、これは2008年のグローバル金融危機以降で最低の販売ペースである。過去25年で最悪の不況が迫っており、消費支出に打撃を与えている。
・変動が激しいアルゼンチン市場は、販売が大きく振れ続けている。6月の季節調整済み年率換算販売は、5月に17%減少した後に31%急上昇した。大統領選挙のために政府支出が急増したことが販売を押し上げた。
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