現行型メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格が約1年で90万円ダウン! 人気輸入SUV、今オススメの買い方・選び方は?
2025/06/16
▲ちょうどいいサイズの輸入プレミアムSUVとして人気を博している現行型メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格が、どうやら約1年間で90万円以上ダウンしている模様。この機会にあらためて現行型GLCのモデル概要をおさらいするとともに、中古車のお得な狙い方を考えてみることにしましょう!まだ格安ではないが「買いやすい状況」にはなってきた
2023年に登場した2代目(現行型)メルセデス・ベンツ GLCは、日本の道路でも比較的扱いやすいサイズ感と、メルセデスならではの圧倒的なクオリティ感およびブランド性、そしてSUVとしての基本性能の高さが大いに魅力的な1台。

そんな現行型メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格が、この約1年間で90万円以上のダウンを記録しています。
もちろんまだまだ格安とは言い難い価格水準ですが、明らかに「買いやすい状況」にはなってきた現行型メルセデス・ベンツ GLCのお得なグレードやオススメグレードについて、集中的に考えてみることにしましょう。
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メルセデス・ベンツ GLC(2代目・現行型)モデル概要:全長4.7m級の扱いやすいプレミアム輸入SUV
現行型メルセデス・ベンツ GLCは、2023年3月に上陸したミドルサイズのプレミアムSUV。GLCとしては2代目にあたります。
現行型Cクラスでも用いられているFRプラットフォーム「MRA II」をベースとするボディサイズは全長が4725mm×全幅1890mm×全高1640mm。従来型と比べて全幅に変更はありませんが、50mm長く、5mm低いプロポーションに変わりました。
▲こちらが現行型メルセデス・ベンツ GLC。写真のグレードは220 d 4マチック
▲5名乗車時の荷室容量は620L。キーを持っていれば足先の操作でテールゲートを開閉できる機能は全車標準装備標準モデルである「GLC 220 d 4マチック」に搭載されるパワーユニットは、エンジン単体で最高出力197ps/最大トルク440N・mを発生する2L直4ディーゼルターボに、同23ps/同200N・mを発生するマイルドハイブリッドシステム「ISG」を組み合わせたもの。
トランスミッションは9速ATの「9Gトロニック」で、前後駆動力配分が45:55となる四輪駆動システム「4マチック」を採用しています。
2023年11月には、100km以上のEVが可能なプラグインハイブリッド(PHEV)車「GLC 350 e 4マチックスポーツ エディションスター」を追加。こちらのパワートレインは最高出力204ps/最大トルク320N・mの2L直4ターボエンジンと136ps/440N・mの駆動用モーター、容量31.2kWhのリチウムイオンバッテリーという組み合わせで、システム最高出力は313ps。EV走行換算距離は118km(WLTCモード)を誇ります。
▲グレードやパッケージオプションに応じて細部は異なるが、現行型GLCのインパネまわりはおおむねこのような世界観そして2024年2月には、ハイパフォーマンス版である「メルセデスAMG GLC 43 4マチック」と「メルセデスAMG GLC 63 S Eパフォーマンス」を追加しました。
GLC 43 4マチックが搭載するのは最高出力421ps/最大トルク500N・mの2L直4ターボで、トランスミッションは9速の「AMGスピードシフトMCT」。パフォーマンス志向のフルタイム4WDシステム「AMG 4マチック」は前後トルク配分31:69という、後輪重視型の作りになっています。
そしてGLC 63 S Eパフォーマンスの方は、エンジン単体で476psを発生する2L直4ターボと、リアアクスルを直接駆動する電気モーター、さらに容量6.1kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、システム最高出力680ps/最大トルク1020N・mという強烈なパフォーマンスを発揮。0-100km/h加速タイムは3.5秒と公表されています。
▲最高出力421psまでチューンした2L直4ターボを搭載するメルセデスAMG GLC 43 4マチック
▲こちらはシステム最高出力680psの最強モデル、メルセデスAMG GLC 63 S Eパフォーマンス中古車状況:平均価格ダウンと同時に流通量も順調に増加中
冒頭でも述べたように、現行型メルセデス・ベンツ GLCの中古車平均価格はこの約1年間で90万円以上のダウンを記録しています。
実際の市場では総額700万円前後から、コンディション良好なGLC 220d 4マチックを狙うことも可能です。

そして中古車流通量の方も順調に増加してきました。2024年4月時点でカーセンサーnet上での延べ掲載台数は116台にすぎなかったのですが、約1年後の2025年4月は165台まで増加。このぐらいの数があれば、似た条件の中古車を見比べながらの取捨選択も行いやすくなるものです。

ということで次章以降、具体的なオススメグレードを見てまいりましょう。
中古車のオススメ①|価格重視でいくなら総額700万円ちょいのGLC 220 d 4マチック
価格重視で、つまり「なるべくお安く」と考えるのであれば、狙うべきグレードはプラグインハイブリッドやメルセデスAMGのモデルではなく、ベーシックな2L直4ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドの「GLC 220 d 4マチック」になります。
▲現行型GLCの中では最もベーシックなグレードといえる220 d 4マチック同車には主に2023年式と2024年式の中古車が存在し、2025年式は本稿執筆日現在で6台のみと希少です。流通の中心となる2023年式と2024年式の価格状況を見ると、両者の「年式の違いに基づく価格差」は比較的小さい模様。具体的には2023年式=総額680万~940万円、2024年式=総額690万~920万円といったところです。
その中でなるべく安く、具体的には総額700万円ちょいぐらいまでの予算感でGLC 220 d 4マチックを入手したい場合は、「オプション装備の内容が若干落ちることを許容する」というマインドで臨むことが重要になります。
▲写真はAMGレザーエクスクルーシブパッケージ装着車だが、これ以上の豪華なオプション装備は不要?ほとんどの中古車には「レザーエクスクルーシブパッケージ」または「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」というセットオプションが装着されています。しかし、これに加えて「ドライバーズパッケージ(リアアクスルステアリング+AIRMATICサスペンション)」や「パノラミックスライディングルーフ」が付いていることまで望むと、中古車価格は総額700万円台の後半以上になってしまう場合がほとんどです。
しかし、「レザーエクスクルーシブパッケージまたはAMGレザーエクスクルーシブパッケージが付いていれば、それで十分」と考えることができると、総額700万円ちょいまでの予算で状態良好なGLC 220 d 4マチックを入手できる可能性は高まるでしょう。
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メルセデス・ベンツ GLC(2代目・現行型) × 220 d 4マチック × 総額750万円以下中古車のオススメ②|燃費重視でいくなら総額700万円台半ばのGLC 350 e 4マチック スポーツ エディション スター
エンジンだけで走る場合はさほど低燃費でもないのですが、プラグインハイブリッド車である「GLC 350 e 4マチックスポーツ エディション スター」にはEV走行換算距離は118km(WLTCモード)、つまり「近~中距離の移動であればガソリンを1滴も使わずに済む」という美点があります。
▲100km以上のEV走行が可能なGLC 350 e 4マチック スポーツ エディション スターそんなGLC 350 e 4マチック スポーツ エディション スターは2025年6月上旬現在、約40台の中古車が総額740万~910万円付近のゾーンで流通しています。こちらもディーゼルターボの220 d 4マチックと同様に2025年式は超希少で、2023年式と2024年式の間の「年式の違いに基づく価格差」は小さめという状況です。
オプション装備の内容と車両の状態が「きわめて良好」である物件は総額800万円台後半以上になる場合も多いのですが、「オプションも状態も良好」という物件であれば、総額710万~780万円付近で普通に見つけることが可能です。
このあたりの価格帯の走行距離1万km前後の物件であれば、よほどのこと――例えば車内がタバコくさいとか、インテリアに細かいキズが多いなど――さえなければごく普通に、というか普通以上に満足できるはず。まずは総額750万円前後のあたりに“中心線”を引き、そこを基準に、ご自身的に気になる物件を順次チェックしいていくといいでしょう。
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メルセデス・ベンツ GLC(2代目・現行型) × 350 e 4マチック スポーツ エディション スター × 総額770万円以下中古車のオススメ③|パフォーマンス重視ならメルセデスAMG GLC 43 4マチック
パフォーマンス重視で現行型GLCを選ぶ場合、明らかに最強なのはシステム最高出力680psを誇る「メルセデスAMG GLC 63 S Eパフォーマンス」です。しかし同車の中古車は希少で、価格も総額1400万~1500万円と、かなりお高い水準です。
そのため現実的には、最高出力421ps/最大トルク500N・mの2L直4ターボに48Vマイルドハイブリッド機構を組み合わせている「メルセデスAMG GLC 43 4マチック」が、ここでの狙い目になります。こちらも十分以上に俊足であり、なおかつエンジンは今どきめずらしい高回転型ですので、かなり楽しめるでしょう。
▲0-100km/h加速4.8秒の俊足を誇るメルセデスAMG GLC 43 4マチック
▲ダッシュボードの中央に11.9インチの縦長タッチスクリーンをレイアウトするインパネまわりそんなメルセデスAMG GLC 43 4マチックは2025年6月上旬現在、総額950万から1100万円付近のゾーンで約20台が流通中。モデルケースとなるのは「総額1050万円前後の2024年式。AMGレザーパッケージとパノラマスライディングルーフが付いていて、走行距離は0.7万kmぐらい」といったニュアンスです。
こういった条件のGLC 43 4マチックは多数流通しており、いずれの物件を選んでも何ら問題はないはずですので、ボディカラーなどの“好み”で決めてしまってOKです。ご予算に余裕がある方は、ぜひカーセンサーnetでそれらの物件をチェックしてみてください。
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メルセデスAMG GLC(2代目・現行型) × 43 4マチック
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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