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大阪オートメッセ2025レポート

1997年から始まり、今年で28回目を迎えた大阪オートメッセ2025。2月7日から9日までの3日間、インテックス大阪で開催され、延べ19万5730人が来場し大きな賑わいを見せました。

普段なかなか見ることのできないようなカスタムカーが多く展示され、何より展示車両との距離がとても近い! 間近でカスタムカーを見ることができるので嬉しいです。
 

TAS2025▲こんなに車の間隔が狭い展示もありました! スペース効率重視も大阪らしさ!?

今回は大阪オートメッセ2025を回ってみて「THE オオサカ」を感じた車をピックアップしてご紹介したいと思います。

1号館から6号館まであるオートメッセの展示で、毎年「濃厚な大阪らしさ」を感じるのが4号館です。展示されているカスタムカーの中でも一番強烈な個性派が勢揃い。
 

TAS2025▲こちらが4号館の様子。他のブースに比べてセダンが多い印象

その、個性ひしめく4号館の中で異彩を放っていたのは、Car Consul Merit’s社が出展するトヨタ セリカXXベースの「桃の天然水」とトヨタ クレスタベースの「ティファニー」です。
 

TAS2025▲こちらが桃の天然水仕様のセリカXX。めちゃくちゃピンク!

奇抜なボディカラーで目を引くだけでなく、なんと竹槍マフラーが装着されています。

 

TAS2025▲ティファニーブルーのトヨタ クレスタ(左/)。桃の天然水仕様のトヨタ セリカXX(右)
TAS2025▲ワンオフで制作されたという竹槍マフラーに「大阪凄すぎ!」と驚く中村編集長

「桃の天然水」ってワードも平成感あっていいですよね(笑)。何とも言えないエモさがあります。またクレスタも忠実にティファニーブルーを再現した色で塗装したとのことで、インパクトがありました。

次に、関西のスーパーマーケット「スーパー玉出」を想起させるほどチカチカしているブースに近づいて行ってみると、車内がクラブのVIPルームのようなセダンを発見。閃光が走るように青白い光がお出迎えしてくれました。
 

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この車は、CELSUS AUTO SERVICE社が出展する平成17年式のレクサス GS430をベースにカスタムされています。
 

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ネガティブキャンバーのタイヤが綺麗にオーバーフェンダー内に収まり、ローダウンさせたことをより引き立てた装いで迫力が感じられます。インテリアやボディの形がイケイケなのに対して、ボディカラーはおとなしめなネイビー系のギャップに惹かれます。

会場の中央付近にはValue Progress社が手がけたランボルギーニ ディアブロのカスタムカー「BEAST」が展示されていました。
 

TAS2025▲もうすごすぎてよくわからない・・・
TAS2025▲後ろも仕上がってます

エクステリアを自社製オリジナルで全面換装し、公道走行可能なスーパーカーに仕上げられていて、原型をとどめていない迫力満点な姿に目が点状態! 特に、リアまわりの迫力は最新のランボルギーニも思わず逃げてしまいそうな大胆さです。オリジナルマフラーからどんなエンジン音が聞こえるのか興味をそそりました。


もちろん、ミニバンもずらりと並んでいます。
 

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ブラックやシルバー、ゴールドといったオリジナルのボディカラーを生かしつつ、ローダウンさせた車体にオーバーサイズのホイール/タイヤを巧みに押し込む。フロント部分にはアクセントとしてシルバーの加飾を施すなど、個性を主張したモデルが並んでいました。ミニバンベースのカスタムカーが数多く展示されるのは大阪オートメッセならではと言えるのではないでしょうか。
 

TAS2025▲こちらの展示車の後ろには、大阪の名所「通天閣」や「太陽の塔」と思われるイラストを発見! 車以外でも大阪を感じられます

また大阪オートメッセでは、ネーミングが面白おかしいのも見ることができます。例えば、「ハコスカーボン」というSTAR社が展示していた車。

名前に惹かれて見てみたら、なんとエクステリアは全身スーパードライカーボン! ロールバーも備えられ、レースカーっぽく仕上げられていますが、公道走行も可能というところに夢がありました。細かいところにクスッと笑える要素を詰め込んでくるあたりはさすが大阪! ぜひカスタム詳細もチェックしてみてください。

2号館にも一風変わった面白いラッピング車を発見しました。ケンメリスカイラインでしかもGT-Rエンブレムの付いた車両が、タバコ銘柄「わかば」風に変身していました。 数あるタバコの銘柄から「わかば」をチョイスするあたりがとても渋く、なんなら一周回ってオシャレに見える大阪感ある発想が面白いですね。
 

TAS2025▲オーナーになった人は、わかばを吸いながら走るのかな?(もちろんポイ捨ては厳禁!)

さらに、大阪トヨペットのブースでは、実際ラリーを走ったトヨタ GRヤリスの「タイヤ交換体験」ができました。スタッフさんに教えてもらいながらできるので、子供にも人気の体験ブース! 我々がタイヤ交換しているとコンパニオンのお姉さんたちにも応援していただけました(笑)。
 

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TAS2025▲電動工具で簡単に取り付け&取り外しができました

ただ、見るだけじゃなくて、ブーススタッフさんとコミュニケーションを取りながら体験できるのは、お喋り好きな大阪の人にはピッタリなのかもしれませんね~(知らんけど)。
 

TAS2025▲記念に写真も撮ってもらえました~

ここにご紹介したのがほんの一例にすぎず、会場内には他にも数多くの珍車や名車、迷車?も出展されていて、一日ではすべてを見て回れないほどの充実したイベントでした。大規模な東京オートサロンとはまた違った面白さを持つ大阪オートメッセ。2026年は2月13日~15日に開催される予定となっているそうです。

一歩踏み入れると独特な雰囲気に圧倒されてクラクラしてしまいそうなほど、大阪の洗礼を受けます。自動車メーカーの出展する新車や、老舗チューニングメーカーの作品も魅力的ですが、大阪発のカスタム魂に心底浸れる時間を楽しんでみるのもいいのではないでしょうか。  

文/瀬イオナ、写真/尾形和美
 
瀬イオナ

自動車ジャーナリスト

瀬イオナ

車メディアの雑誌編集部員を経て、2024年にフリーランスとして独立。「走って書ける」自動車ジャーナリストを目指して修行しながら、若手ジャーナリストとして活動中している。車業界に入ったきっかけは、某動画で中谷明彦師匠を見つけたこと。現在に至るまで「ドライビング」はもちろん「ジャーナリスト」の心得など業界におけるすべてを教わりながら日々鍛錬中である。趣味はドライブ、レーシングカート、スキー、サウナ。