スバル WRX S4の中古車価格が1年で50万円もダウン!! 人気スポーツセダン、今オススメの買い方・選び方は?
2024/08/31
希少な国産スポーツセダンのWRX S4が安くなってきた!
スバルといえば水平対向エンジンとシンメトリカルAWDというアイデンティティをもち、コアなファンを抱えるメーカーとして知られています。
そんなスバルにはスポーティな走りが魅力のモデルが多く存在していますが、本格的なスポーツセダンとして知られるのがWRXでしょう。
インプレッサのスポーティグレードの名称として生まれたWRXは2014年に単一車種として独立し、2021年11月からは現行型となる2代目モデルが販売されています。
初代ではWRX STIとWRX S4が存在していましたが、2代目モデルはWRX S4のみの展開となりました。
しかし、全グレードで水平対向エンジンとシンメトリカルAWDを搭載し、国産車としては希少なスポーツセダンとして気を吐く1台となっています。
そんな2代目 WRX S4の中古車価格がここにきて下がっており、1年前に比べなんと約50万円も安くなっているのです。
この記事では、2代目 WRX S4とはどんな車なのか振り返るとともに、今オススメの買い方・選び方を紹介します。
▼検索条件
スバル WRX S4(2代目・現行型)×全国モデル概要:より質感の高いスポーツセダンへと進化した
2代目WRX S4は、先代の2.0Lから2.4Lへと排気量を拡大したFA24型の直噴ターボエンジンを搭載し、2021年11月に登場。
排出ガスの関係などもあって先代よりも最高出力などは下がっているものの、そこに組み合わされる「スバルパフォーマンストランスミッション(SPT)」と呼ばれるCVTは非常にスポーティな仕上がりで、CVTとは思えないダイレクト感や、走行モードを変更すればDCTを上回る変速速度を誇る8速ATとして機能するなど、全体的なパフォーマンスは大きく向上したのもポイント。
そしてシンメトリカルAWDには「VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)」を採用し、前45:後55にトルクを不等配分することで、コーナリング時の回頭性と走行安定性を高度にバランスし、スポーツセダンの名に恥じない気持ちの良いハンドリングを実現しました。
また、プラットフォームも先代から一新して新世代の「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」になったことで、応答性や安定感はもちろんのこと、セダンとしての質感の高い乗り心地も実現している点も美点となっています。
そんな2代目には今のところWRX STIの設定がなく、WRX S4のみなのは前述したとおりですが、S4にはエントリーグレードの「GT-H」系と、ZF製の電子制御ダンパーやドライブモードセレクトを備え、加飾などが追加された「STI Sport R」系の2種類がラインナップされています。
この両グレードにはコネクテッドサービスの「SUBARU STARLINK」や高度運転支援システムの「アイサイトX」が搭載されるEX系グレードも用意されていましたが、ほとんどのユーザーがEX系を選択していたことから、2023年10月の改良で非装着グレードが廃止となり、「GT-H EX」と「STI Sport R EX」の2グレードに集約されています。
また、このタイミングでアイサイトが改良型となり、デジタルマルチビューモニターの機能向上も図られていますが、走行性能に関する部分は変わっていません。
そして2024年1月には、STIが手がけた限定モデルのコンプリートカー「STI Sport#」を500台で限定販売。これはSTI製パーツを多数純正装着した他、ステアリングを切った瞬間の応答性を向上させるためにこだわり尽くした「STI製フレキシブルパフォーマンスホイール」を装着したのが特徴となっていました。
今、中古車を狙うなら「STI Sport R EX」がオススメ!
オススメを見ていく前に、改めて今の中古車状況をチェックしてみます。
高性能化が目覚しいWRX S4は、現在上級グレードのSTI Sport R EXで新車価格500万円を超えるモデルとなっており、中古車としても昨年1月の時点では平均価格が470万円台で推移していましたが、昨年秋ごろから徐々に価格が下がり始め、2024年7月の時点で408.1万円と、1年で50万円ほど安くなっているのは前述のとおり。
2代目WRX S4の中古車は執筆時点ではそこまで潤沢ではなく、58台と少なめ。その中でも上級グレードのSTI Sport R系の人気が高く7割弱の38台が占めています。
このような中古車状況を踏まえ、今のオススメを考えてみましょう。
国産を代表するスポーツセダンということで、よりスポーティな仕様の「STI Sport R」を狙っている人も多いのでは? 前述のとおり、新車でも「STI Sport R」の人気が高かったようで、中古車は多め。
そして、新車時にはGT-HとSTI Sport Rの価格差が40万円前後ありましたが、中古車となればその価格差はグッと縮まっており、かなりお買い得感が出ています。
例えばですが、デビュー直後の2021~2022年式、走行距離1万km程度のものが支払総額380万円くらいから狙うことができます。
ZF製の電子制御ダンパーやドライブモードセレクトなどが装備されていることを考慮すると、かなりオススメすることができます。
なお、SUBARU STARLINKやアイサイトXが備わらない非EX系グレードは中古車として安く狙えそうな気がしますが、執筆時点では1台しか掲載がなく、装備的にもやや物足りない仕様となっています。そのため、無理に非EX系に絞る必要はなさそうです。
以上を踏まえ、現段階でのオススメは「STI Sport R EX」でしょう。
▼検索条件
スバル WRX S4(2代目)×STI Sport R EX×全国ちなみに、カタログのイメージカラーでもあったソーラーオレンジパールのボディカラーは魅力的である一方で、セダンとして使うには派手すぎるという声もあるようです。そのためか、中古車の価格がやや安めとなっています。ぜひチェックしてみてください。
▼検索条件
スバル WRX S4(2代目)×オレンジ系×全国世界に誇るハイパフォーマンスセダンでありながら、バーゲンセールとも言えるような価格で狙うことができる2代目WRX S4は、スバリストだけでなく輸入ハイパフォーマンスセダンを検討している人も一考の価値のある1台と言えるのではないでしょうか。
▼検索条件
スバル WRX S4(2代目・現行型)×全国※記事内の情報は2024年8月28日時点のものです。
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。