BMW 2シリーズグランツアラーの中古車価格が半年で約50万円ダウン! 7人乗り輸入ミニバン、今オススメの選び方は?
2023/08/07
輸入ミニバンのBMW 2シリーズグランツアラーが安い!
BMW初の3列シートを備えた7人乗りミニバンが、2シリーズグランツアラー。
日本で取り回しやすいサイズや、BMWらしい気持ち良い走り、充実した装備など魅力ある1台だ。
しかし、ほぼ同時期にデビューした2列シート・5人乗りの2シリーズアクティブツアラーは2022年6月に現行型へとフルモデルチェンジしたが、グランツアラーは残念ながら生産が終了してしまった。
つまり、現在この2シリーズグランツアラーが欲しいと思ったら中古でしか買うことができないわけだが、実は今年に入って中古車価格が大きく下落。かなり狙い目になってきているのだ。
この記事では、今の中古車状況を見ていくとともに、モデル概要やオススメ物件を紹介しよう。
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BMW 2シリーズグランツアラー(初代)×全国【中古車状況】この半年間でなんと約50万円も安くなっている!
早速、 2シリーズグランツアラーの直近までの中古車平均価格と中古車台数の推移を見てみよう。
そもそも輸入車の3列シートを備えたミニバンは車種が少ないこともあり、根強い人気がある。そこに新車の納車遅れを背景とした中古車人気が重なったためか、2シリーズグランツアラーの2022年の中古車平均価格は、220万円前後でほぼ横ばいで推移してきた。
しかし、2022年末あたりから、中古車の“高値安定”状態が少しずつ解消されるようになると、2シリーズグランツアラーの価格もようやく下落。2023年4月に初めて200万円を切り、直近6月には184.1万円まで落ちてきた。
これは1月と比べて約50万円もダウンしており、それに伴い総額200万円以下でも買狙える中古車が増えている。
一方で、掲載台数は実はそれほど大きな動きはない。
需要と供給で価格が決まることの多い中古車ゆえ、本来は一定の人気(ニーズ)に対して供給(流通台数)が増えることで価格が下がるのだが、2シリーズグランツアラーにはこの傾向は当てはまらない。
つまり、中古車台数の増減はこのところの2シリーズグランツアラーの価格変動にあまり影響がないといえる。
では、何が価格下落の理由として考えられるのだろうか。
まず、デビューが2015年6月と古いことだ。最も古いものだと8年落ちとなるため、当然のことながら低年式や多走行の中古車が増えてきたため、平均価格が落ちたと思われる。
そして、最近の“高値安定状態の解氷”で、他のミニバンの価格が下がってきた。そのため、2シリーズグランツアラーも例に漏れず下がっているということだろう。
このように台数は増えていないのに価格が安くなっている場合、需要過多となり物件の取り合いになることもある。そのため、もし2シリーズグランツアラーが気になっている人は、早めにアクションした方が良いと言えそうだ。
以下からは、改めてモデル概要をチェックしていこう。
【モデル概要】貴重なBMW製の3列シート・7人乗りミニバン
BMW 2シリーズグランツアラーは3列シート・7人乗りのミニバンだ。
全長は4585mm(デビュー時)で、トヨタ ヴォクシーに代表される2L箱型ミニバンのクラスよりは少し短く、トヨタ シエンタや兄弟車である2シリーズアクティブツアラーよりは長いという感じで、比較的コンパクトな部類に入る。ただし、全幅は1800mmとやや幅広で、堂々としたスタイルが特徴だ。
ちなみにこの全長と全幅は、現行型のトヨタ プリウスに近く、街中でも取り回しはしやすいはずだ。また、全高は1550mmだから、街中にある立体駐車場にも収めやすい。
一方で、この車の特徴と言える3列目シートだが、大人が座るなら緊急用として考えた方がいいだろう。普段はこの3列目シートを倒して、「ラゲージや車内が広い5人乗りハッチバック」として使うのがオススメだ。
3列目シートはレバーひとつで50:50に分割して床下に収納可能で、左右とも倒したときのラゲージ容量は560L。さらに、2列目シートもラゲージルームからレバーで倒すことができ、2列目・3列目を床下に畳むとラゲージ容量は最大1820Lまで拡大できる。2列・3列シートどちらも分割可倒式のため、荷物の量やカタチ、サイズに合わせてラゲージをアレンジしやすい。
デビュー時に搭載されたエンジンは、ガソリンの1.5Lターボ(218i系)と2Lターボ(220i系)および2Lディーゼルターボ(218d系)の3種類。218iは6速AT、他は8速ATが組み合わされる。当初は2WDのみだったが、2017年1月には4WD(218d xDrive)も追加された。
ベースモデルに加え、スポーティな外観を備えた「スポーツ」と、BMW M社製の専用装備を備えた「Mスポーツ」、上質な本革シート(ダコタレザー)などを備えた「ラグジュアリー」の3モデルが用意される。
衝突被害軽減ブレーキを含む「ドライビング・アシスト」は全車標準装備で、先行車に追従しながら走れる全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ドライビング・アシスト・プラス)はオプションで用意された。
2018年6月にはマイナーチェンジが行われ、エクステリアの変更と218i系のトランスミッションが、7速ATに変わった。
兄弟車である5人乗り仕様の2シリーズアクティブツアラーが2022年6月にフルモデルチェンジしたが、2シリーズグランツアラーは新型が開発されることなく、生産が終了した。
以上を踏まえて、原稿執筆時点(2023年7月31日)でのカーセンサーの掲載物件を見てみよう。掲載台数は約150台で、価格帯は約80万~400万円、平均走行距離は約4.2万kmという状況だ。
1.5Lターボエンジンを搭載した「218i」系と、2Lターボの「220i」系、2Lディーゼルターボの「218d」系があるが、218i系と218d系がほぼ同数で、220i系はほとんど台数がない。また、4WD(218d xDrive)も数が少ない。
新車時の車両本体価格が安価な順に並べると、218i系<218d系<220i系となる。218i系と218d系の価格差は約20万円だったが、中古車になるとその差額が広がっているようだ。
では、2シリーズグランツアラーのどんな中古車を選ぶべきか。見ていこう
とにかく安く狙うなら、「218iのベースグレード」を
とにかく安く2シリーズグランツアラーを手に入れたいなら、1.5Lターボエンジンを搭載した、「ラグジュアリー」や「Mスポーツ」という名が付かない、素の218i系を狙おう。
デビュー時の車両本体価格は358万円だったが、2015~2016年式・走行距離5万km前後で支払総額約100万円から、走行距離3万km未満でも支払総額160万円からと、新車時の半額以下で十分見つけることができる。
最廉価グレードとはいえ、衝突被害軽減ブレーキは標準装備だし、カーナビやオーディオといった快適もしっかり備えられているのでお買い得感は高いだろう。
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BMW 2シリーズグランツアラー(初代)×218i×全国ただし、218iのベースグレードは掲載台数が少ない。そこで価格重視とはいえ、合わせてチェックしてほしいのが、本革シートや前席電動シートなどより装備が充実している218i ラグジュアリーだ。
218i系の上級グレードで、新車時にはベースグレードよりも50万円以上高かった。しかし、中古車においてはその差は圧縮されており、2016年式の走行距離5万km前後で支払総額約120万円から見つけることができる。
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BMW 2シリーズグランツアラー(初代)×218i ラグジュアリー×全国ディーゼル狙いなら「前期型」のお得度が高い
力強い加速を見せてくれながら燃費は良好、それでいて燃料の価格も安いことから、2シリーズグランツアラーのディーゼルモデル「218d」系を狙っている人も多いはずだ。
しかし、新車時にはガソリンモデルの218i系と比べると20万円ほど高く、その人気の表れか、中古車では価格差が大きくなっており、高価格帯の物件はほとんどが218d系となる。
そこで注目してほしいのが、218d系の中でもマイナーチェンジを行う前の前期型。つまり2018年5月以前のモデルだ。
マイナーチェンジではエクステリアデザインの変更や、シート座面拡大による乗り心地の向上などが施されているが、パワートレインに手は加えられていない。
しかし、当然ながら年式は古めとなり、走行距離もやや多めのものがあるため、実は価格的にはかなりお得なものが増えている。具体的には、2016年式の走行距離5万km未満で支払総額約150万円から、走行距離3万km未満なら支払総額約200万円から見つけることができる。
デビュー時の車両本体価格が379万~426万円だったことを考えると、新車時の半額以下のものも見つかり、前期型でも十分お買い得感のあるミニバンだ言えるだろう。
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BMW 2シリーズグランツアラー(初代)×2015年6月~2018年5月生産モデル×ディーゼル×全国▼検索条件
BMW 2シリーズグランツアラー(初代)×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。