ヤリスクロス▲街で乗ってもカッコ良く、アウトドアも似合うのがクロスオーバーの魅力。写真はトヨタ ヤリスクロス(初代・現行型)

魅力を掛け合わせた車、それがクロスオーバー

SUV全体が隆盛となっている中で、近年特に人気となっているのがクロスオーバーだ。国産車、輸入車ともこの10年で一気にラインナップが増えた。

この記事ではクロスオーバーって、そもそもどんなカテゴリー? というところから解説。オススメの10モデルも紹介する。

カローラクロス ▲ひとくちにクロスオーバーと言っても、ボディ形状やサイズは様々だ。写真はトヨタ カローラクロス(初代・現行型)
 

そもそもSUVとは?

SUVとは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略称。「スポーツ向け多用途車」と訳されることが多いが、ニュアンスとしては「オフロード走行からアウトドアまで幅広く対応するアクティブな車」を指す。

厳密な定義はないものの、「車高と最低地上高が高い」「オフロード車っぽい外観」など用途を満たす共通点が特徴となっていった。昨今の人気を受けて各メーカーが市場にSUVを投じ、ラインナップが多様化。現在では、人気車のカテゴリーのひとつとして定着している。
 

クラウンクロスオーバー(初代・現行型) ▲最近では異なるボディでシリーズ展開する車種もある。写真はトヨタ クラウンクロスオーバー(初代・現行型)
 

クロスオーバーとは「他のジャンルと掛け合わせたSUV」

クロスオーバーとは境界を越えて異なる要素同士が交じり合うことを意味する言葉だが、車においては「クロスオーバーSUV」のことを指すのが一般的。つまり「他のジャンルと掛け合わせたSUV」のことだ。例えば「SUV×クーペ」が代表的で、他にも「SUV×ステーションワゴン」や「SUV×軽トールワゴン」などがある。

以前はベースとなるモデルがあり、それを車高アップした派生モデル的扱いの車種が主流だったが、現在ではクロスオーバー専用に開発されたモデルが多い。
 

 ハリアー ▲トヨタ ハリアーは元々、セダンのプラットフォームを流用していたが、今では専用設計となっている(4代目・現行型)
 

クロスオーバーとクロスカントリー(クロカン)との違い

セダンなどより車高がやや高めのクロスオーバーSUVだが、クロスカントリーSUV=本格四駆とはそもそも目的が異なる。クロスカントリーSUVが悪路走破性を重視し、頑丈なラダーフレームやホイールトラベルの長いサスペンションなどを採用しているのに対して、クロスオーバーの設計は乗用車に近い。

ボディはモノコック構造を採用し、サスペンションも街乗りを重視。基本的には都市型で、燃費もハッチバックやセダンなどに近い。つまり、日常の使い勝手に優れていることがクロスオーバーの特徴だ。
 

クロストレック ▲乗用車に比べて高めの車高であるため、ちょっとした悪路なら走れるのもクロスオーバーの利点。写真はスバル クロストレック(初代・現行型)
 

クロスオーバーSUVの魅力

クロスオーバーSUVの主な魅力としては次の4つが挙げられる。

乗り心地がよく、悪路走破性も必要十分
クロスオーバーSUVはオンロードでのハンドリングに優れ、乗り心地も快適。クロスカントリーSUVとは異なり、街乗りもしやすい。最近の車種ならセダンと比べても遜色ないほど走行性能が高い。

それでいて必要十分な最低地上高を確保。一般的なキャンプ場なら対応できる車種が多い。クロスカントリーSUVほどではないにしろ、悪路走破性も良好だ。車種によっては本格的な4WDシステムを備え、荒れた路面を悠々と走り抜けることができる。

運転や乗り降りがしやすく、使い勝手も良い
クロスオーバーSUVは背が高いので、目線も高い。乗用車よりわずか数センチ高い程度だが、その違いが運転しやすさ、視界の良さにつながっている。シート座面もほど良く高くなるため、乗り降りがしやすいのも利点だ。

室内を広くしやすく、荷室容量も確保しやすい。車種によっては荷室がスクエアでフラットなだけでなく、防汚加工や2段デッキボードなどを採用していることも。荷室が広いだけでなく、その利便性が高いのも長所だろう。
 

ハスラー ▲取り回しなどは乗用車とさほど変わらないため、誰にでもオススメできるカテゴリーだ。写真はスズキ ハスラー(2代目・現行型)

力強いスタイルで、デザインも多彩
クロスオーバーSUVは車高が高く、大径タイヤを装備した力強いスタイルであることが多い。しかし、そのボディ形状は、クーペライクな流麗なものや、ステーションワゴンのようなスラリとしたものまで幅が広い。

一方で、デザインは街に馴染むラグジュアリー系からアウトドアで映える無骨系まで多彩。さらに、SUVの人気車種の中にはベースから高級感あるいはギア感を高めたグレードが設定されることもある。様々なデザインの車種が用意されているのもメリットだ。

車種が豊富で、自分に合った1台を探しやすい
SUVは多くのメーカーが注力しているカテゴリーだ。ニーズが見込まれることもあって増加傾向にあり、現在ではSUVの車種は豊富。軽自動車からラージまで各サイズが充実し、既存車種をベースに開発したクロスオーバーからオリジナルの車種まで出自も多様だ。

前述したようにデザインも多彩だし、全体として見ると、様々なパワートレインが導入されている。そのため、自分に合った1台を探しやすいのも利点だろう。
 

X2 ▲輸入車でも多様なモデルが用意されているので、様々なライフスタイルに対応してくれる。写真はBMW X2(2代目・現行型)
 

クロスオーバーSUVがオススメな人

クロスオーバーSUVはオールマイティに使えるカテゴリー。基本的に万人向けだが、特に街乗りメインでたまに遠出したい人やアウトドア・レジャーを満喫したい人、スポーティなファミリーカーを求めている人などにはオススメだ。

しかし、室内が広いと言ってもミニバンにはかなわないし、燃費性能もコンパクトハッチバックと比べると不利となる。室内の広さや維持費の安さを最優先とする人には、クロスオーバーSUVは不向きだろう。
 

CX-30 ▲クロスオーバーSUVは高さ制限のある機械式立体駐車場に止められない車種が多いものの、全高1550mm以下の車種も。写真はマツダ CX-30(初代・現行型)
 

クロスオーバーSUVオススメ10選

そんな人気のボディタイプであるクロスオーバー車。数多くある車種の中から、オススメの国産モデル7車種、輸入モデル3車種をピックアップして紹介する。
 

 

1.スズキ ハスラー(2代目・現行型)

 スズキ ハスラー(2代目) ▲アンダーガード風に処理されたバンパー下部などはSUVを意識したデザイン

軽自動車のトールワゴンとSUVを掛け合わせた、斬新な発想のクロスオーバーモデル。トールワゴンの広い車内空間や多彩なシートアレンジと、レトロなデザインが魅力だ。

初代から踏襲された外観だが、2代目となる現行型はホイールベースを伸長して直進安定性を高め、ピラー確度を立てて車内の使い勝手をさらに良くするなど機能を向上させている。

オーバーハングが短いボディは、ちょっとしたオフロードでも有利に働く。
 

スズキ ハスラー(2代目) ▲グローブボックスのふたをテーブル代わりに使えるなどユーティリティも工夫がいっぱい

カーセンサー掲載台数は約4900台(2025年3月1日現在)。年式別では2024年式が半数以上を占める。全車マイルドハイブリッドで、NA(自然吸気)エンジンの他にターボエンジンの組み合わせも用意されているが、ターボ仕様は全体の2割に満たない。

車両平均価格は約158万円で、走行距離3万km以内でもNA仕様のマイルドハイブリッド車なら総額110万円前後から狙える。一方で、ターボ仕様なら総額120万円前後からポツポツと見つかり、総額140万円前後から検討しやすくなる。
 

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スズキ ハスラー(2代目・現行型)× 全国

【2代目ハスラーの注目データ】
生産期間:2019年12月~
ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
室内寸法:室内長2215mm×室内幅1330mm×室内高1270mm
乗車定員:4名
燃費(WLTCモード):20.8~25.0km/L
パワーユニット:マイルドハイブリッド(ガソリンエンジン/同ターボ)
排気量:657~658cc
エンジン最高出力:49~64ps
エンジン最大トルク:58~98N・m
モーター最高出力:2.6~3.1ps
モーター最大トルク:40~50N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:128万~197.2万円
中古車の車両価格帯:69.8万~286.9万円

 

2.トヨタ ヤリスクロス(初代・現行型)

トヨタ ヤリスクロス(初代) ▲インナーブラックのヘッドライトでちょっと大人な印象

コンパクトカーのヤリスをベースとしたクロスオーバーだが、ただ車高アップしただけではない。全長240mm、全幅20mm、全高90mmずつサイズアップ。オリジナルデザインのバンパーまわり、フェンダーアーチモールを採用するなど、ベース車とは全く異なるたくましいイメージに仕上げられた。

パワーユニットは1.5Lガソリンエンジンと、同排気量エンジン+モーターのハイブリッド。どちらにも2WDと4WDが用意される。ガソリン車の4WDシステムはアクティブトルクスプリット型、ハイブリッド車のそれは後輪を専用モーターで駆動する「E-Four」だ。

4WD車はリアサスがダブルウィッシュボーン式となり、路面追従性においても有利な構造となっている。
 

トヨタ ヤリスクロス(初代) ▲内装もコンパクトカーとは思えない豪華さ

カーセンサー掲載台数は約3460台で、半数以上がハイブリッド車。グレード別では上級の「Z」が約2150台で最多だ。年式別では2021~2022年が多いものの、全体的に満遍なく分布している。

車両平均価格は約240万円。走行距離3万km以内の物件が、ガソリン車なら総額180万円前後、ハイブリッド車なら総額200万円前後から狙える。
 

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トヨタ ヤリスクロス(初代・現行型)× 全国

【初代ヤリスクロスの注目データ】
生産期間:2020年8月~
ボディサイズ:全長4180~4200mm×全幅1765mm×全高1580~1590mm
室内寸法:室内長1845mm×室内幅1430mm×室内高1205mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):17.1~30.8km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド
排気量:1490cc
エンジン最高出力:91~120ps
エンジン最大トルク:120~145N・m
モーター最高出力:前80ps/後5.3ps
モーター最大トルク:前141N・m /後52N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:179.8万~315.6万円
中古車の車両価格帯:155万~371.1万円
 

 

3.マツダ CX-30(初代・現行型)

マツダ CX-30(初代) ▲ヘッドライトとグリルをつなぐシグネチャーウイングが際立つ、シンプルなデザイン

機械式駐車場の利用にも配慮されたボディサイズがちょうどいい、CX-3とCX-5の中間的クロスオーバーとして2019年に登場したのがCX-30だ。

外観デザインは洗練された造形の中にも、大きなサイドガーニッシュ、フェンダーアーチモールなどでたくましさが表現されたもの。全高を1540mmに抑えながら、ルーフ形状を工夫することで十分なヘッドクリアランスが確保されている。

当初のパワーユニットは2Lガソリンエンジンと1.8Lディーゼルターボエンジン、2Lガソリンスーパーチャージャーによるマイルドハイブリッド「スカイアクティブX」というやや変則的な構成。2022年8月のマイナーチェンジで2Lガソリンエンジンもマイルドハイブリッド化され、その後スカイアクティブXは廃止された。
 

 マツダ CX-30(初代) ▲ヒップポイントを低くすることで乗降性の良さにも配慮された

カーセンサー掲載台数は約1340台。2Lガソリン車が最多で、次にディーゼルターボ車が多い。マイルドハイブリッド車も200台ほど掲載されているが、スカイアクティブX車に絞ると50台以下だ。年式別では2019~2020年式で全体の半数以上を占める。

車両平均価格は約220万円。走行距離3万km以内の物件が、ガソリン車とディーゼルターボ車なら総額160万円前後から探すことができる。ハイブリッド車なら総額200万円前後から狙える。マイルドハイブリッド車は総額200万円前後から購入圏内だ。
 

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マツダ CX-30(初代・現行型)× 全国

【初代CX-30の注目データ】
生産期間:2019年10月~
ボディサイズ:全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mm
室内寸法:室内長1830mm×室内幅1490mm×室内高1210mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):14.8~19.5m/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ディーゼルターボ/マイルドハイブリッド(ガソリンエンジン/同スーパーチャージャー)
排気量:1756~1997cc
エンジン最高出力:116~190ps
エンジン最大トルク:199~270N・m
モーター最高出力:6.9ps
モーター最大トルク:49N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:239.3万~407万円
中古車の車両価格帯:122万~380万円
 

 

4.スバル クロストレック(初代・現行型)

 スバル クロストレック(初代) ▲クロストレックの車名の由来は「クロスオーバー」と「トレッキング」を組み合わせた造語

2022年12月、2代目XVからバトンタッチする形で登場したのがクロストレックだ。インプレッサベースのクロスオーバーとしてはインプレッサXV、XVに続く通算4代目となる。

未塗装樹脂パーツをアクセントに使用した外観などはSUVテイストあふれるもの。取り回しの良いボディサイズと使い勝手の良い車内空間を両立させている。

当初のパワーユニットは2L水平対向ガソリンエンジンによるマイルドハイブリッドの「e-BOXER」のみだったが、2024年9月に2.5Lガソリンエンジンによるストロングハイブリッド版も追加されている。駆動方式はアクティブトルクスプリット式4WDに加え、XVでは用意されなかったFFも設定されている。
 

スバル クロストレック(初代) ▲エアコンなど、ほとんどの操作はセンターパネルのディスプレイで行う

カーセンサー掲載台数は約240台。物件のほとんどがマイルドハイブリッド車で、ストロングハイブリッド車は数台しか掲載されていない。同車のキャラクターを反映してか4WD車が約200台と、8割以上を占めている。年式別ではデビュー直後の2023年式が全体の7割以上を占める。

車両平均価格は約295万円。走行距離3万km以内の物件が総額250万円以下でも見つかるが、狙いやすくなるのは総額270万円~だ。
 

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スバル クロストレック(初代・現行型)× 全国

【初代クロストレックの注目データ】
生産期間:2022年12月~
ボディサイズ:全長4480mm×全幅1800mm×全高1575mm
室内寸法:室内長1930mm×室内幅1505mm×室内高1200mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):15.8~18.9km/L
パワーユニット:マイルドハイブリッド/ハイブリッド
排気量:1995~2498cc
エンジン最高出力:145~160ps
エンジン最大トルク:188~209N・m
モーター最高出力:13.6~119.6ps
モーター最大トルク:65~270N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:266.2万~405.4万円
中古車の車両価格帯:218万~423.5万円
 

 

5.トヨタ カローラクロス(初代・現行型)

トヨタ カローラクロス(初代) ▲フロントエンブレムはトヨタマークでなく、カローラの「C」

約70年にも及ぶカローラシリーズの歴史で初めて登場したクロスオーバー。ベースとなった11代目カローラより185mmも全高が高い。

フロントバンパー下部に台形の大型メッシュグリルを配置、エンブレム周辺を前に張り立たせるなど、デザインもクロスオーバー専用だ。ステーションワゴンとSUVを掛け合わせたパッケージにより荷台の使い勝手は抜群で、487Lもの最大荷室容量(5名乗車時)を確保している。

搭載されるパワーユニットは当初1.8Lガソリンエンジンと同排気量のハイブリッドだったが、2023年10月のマイナーチェンジでガソリンエンジンを2Lに変更。ハイブリッドは同排気量だが、電動モジュールが刷新されている。4WDが用意されるのはハイブリッド車(E-Four)のみだ。
 

カローラクロス(初代) ▲後席を畳んだときの荷室長は1885mmと、荷物を積むにも車中泊するにも十分だ

カーセンサー掲載台数は約1740台で、そのうち6割強がハイブリッド車。1.8Lガソリン車は約570台あるが、2Lガソリン車は50台ほどと少なめだ。グレード別では最上級グレードの「Z」が約1390台で最多となっている。

車両平均価格は約302万円。走行距離3万km以内の物件がガソリン車な総額210万円前後、ハイブリッド車なら総額250万円前後から狙うことができる。
 

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トヨタ カローラクロス(初代・現行型)× 全国

【初代カローラクロスの注目データ】
生産期間:2021年9月~
ボディサイズ:全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mm
室内寸法:室内長1800mm×室内幅1505mm×室内高1260mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):14.4~26.4km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド
排気量:1797~1986cc
エンジン最高出力:98~170ps
エンジン最大トルク:142~202N・m
モーター最高出力:前95ps /後41ps
モーター最大トルク:前185N・m /後84N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:199.9万~345.9万円
中古車の車両価格帯:165.9万~433.8万円
 

 

6.トヨタ ハリアー(4代目・現行型)

ハリアー(4代目) ▲堂々としたボディサイズ、シンプルながら風格ある外観もハリアーの魅力

クロスオーバーの先駆者的存在のモデル。世代が代わり、4代目となった今もクーペとSUVが融合した美しいフォルム、斬新なパッケージは魅力的だ。

現行型RAV4と同じプラットフォームを採用しながらも、ハリアーは全く違うキャラクターに仕上げている。特に乗り心地の上質さ、インテリアの豪華さには磨きがかけられた。採り入れる光の量を任意に変えられる調光式パノラマルーフは4代目の特徴的な装備だ。

パワーユニットは2Lガソリンエンジンと、2.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッド、2022年10月に追加されたプラグインハイブリッドの3種類。ガソリン車は2WDと4WD、ハイブリッド車は2WDとE-Four(電気式4WD)、プラグインハイブリッド車はE-Fourのみ、という構成になっている。
 

ハリアー(4代目) ▲馬のくらをイメージしてデザインされたセンターコンソールなどは重厚感あふれる作り

カーセンサー掲載台数は約2910台で、その6割強がガソリン車。ハイブリッド車と約1130台と多いが、プラグインハイブリッド車は約30台と希少だ。高級路線だけあって最上級の「Z」グレードが約1390台、中でも「Z レザーパッケージ」が約1050台と多いのも特徴だ。

車両平均価格は約375万円。走行距離3万km以内の物件が総額200万円台後半でも見つかるが、選択肢が増えるのは総額300万円前後~だ。
 

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トヨタ ハリアー(4代目・現行型)× 全国

【4代目ハリアーの注目データ】
生産期間:2020年6月~
ボディサイズ:全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mm
室内寸法:室内長1880mm×室内幅1520mm×室内高1215mm
燃費(WLTCモード):14.7~22.3km/L
乗車定員:5名
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド/プラグインハイブリッド
排気量:1986~2487cc
エンジン最高出力:171~178ps
エンジン最大トルク:207~221N・m
モーター最高出力:前120~182ps/後54ps
モーター最大トルク:前202~270N・m/後121N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:299万~620万円
中古車の車両価格帯:227.7万~674.8万円
 

 

7.トヨタ クラウンクロスオーバー(初代・現行型)

トヨタ クラウンクロスオーバー(初代・現行型) ▲クロスオーバーらしいフェンダーアーチモールなどの意匠と、クーペのような流麗なフォルムが融和

高級FRセダンであったクラウンだが、現行型である16代目は4つのタイプを展開。その1弾として登場したのが初代クラウンクロスオーバーだ。

FRの従来型とは異なり、FFレイアウトを採用することで、広々とした室内を確保。後席はゆとりをもって座れる。車高が高くなったため、ヒップポイントも乗り降りもしやすい。セダンとSUVを融合したスタイルで、キャビンと荷室が壁で隔てられているのもユニークだ。

全車ハイブリッドの4WDが採用されているが、システムは2種類を用意。2.4Lガソリンターボと前後モーターを組み合わせた「デュアルブーストハイブリッドシステム」と、2.5Lガソリンエンジンに出力の異なる前後モーターによる「THS II」だ。
 

トヨタ クラウンクロスオーバー(初代・現行型) ▲室内では「全席特等席」を掲げる。クラウンらしく質感も高い

カーセンサー掲載台数は約620台。パワートレイン別で見ると、2.5Lハイブリッド車が約370台と主流だ。年式別では2022~2023年式で全体の9割以上。2024年式以降は50台に満たない。

車両平均価格は約500万円。走行距離3万km以内の物件が、2.5Lハイブリッド車なら総額400万円台前後、2.4Lターボハイブリッドを搭載する「RS」系なら総額480万円前後から狙える。
 

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トヨタ クラウンクロスオーバー(初代・現行型)× 全国

【初代クラウンクロスオーバーの注目データ】
生産期間:2022年9月~
ボディサイズ:全長4930mm×全幅1840~1880mm×全高1540~1565mm
室内寸法:室内長1980mm×室内幅1540mm×室内高1170mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):15.7~22.4m/L
パワーユニット:ハイブリッド(ガソリンエンジン/同ターボ)
排気量:2393~2487cc
エンジン最高出力:186~272ps
エンジン最大トルク:221~460N・m
モーター最高出力:前82.9~119.6ps/後54.4~80.2ps
モーター最大トルク:前202~292N・m /後121~169N・m
駆動方式:4WD
新車の車両価格帯:435万~755万円
中古車の車両価格帯:369万~770万円
 

 

8.ミニ ミニカントリーマン(初代・現行型)

ミニ ミニカントリーマン(初代) ▲デザインはミニマルだが、ボディはミドルサイズ相当。プラットフォームはBMWの3代目X1と2代目X2と共有している

人気輸入ハッチバックのミニをクロスオーバーに仕立てたモデルの3代目。日本では従来型まで「ミニクロスオーバー」と名乗っていたが、現行型から「ミニカントリーマン」という本国同様の名称に変更された。

特筆すべきはパワーユニットの多彩さだ。1.5Lガソリンターボと2種類の2Lガソリンターボ、2Lディーゼルターボ、シングルモーター、デュアルモーターという計6つを設定。ガソリンターボは最大出力204psと同317psで出力が異なる。

いずれでも乗り心地は上質で、俊敏なハンドリングも健在。走行特性を切り替えられる「ミニ・エクスペリエンスモード」を採用し、エコな「グリーン・モード」からスポーティな「ゴーカート・モード」まで、様々な乗り味を楽しめる。
 

ミニ ミニカントリーマン(初代) ▲インテリアはデジタル化が進み、情報表示はヘッドアップディスプレイと大型の円形センターディスプレイに集約

カーセンサー掲載台数は約160台。204psの2Lガソリンターボを搭載する「Sオール4」が全体のおおむね半数を占める。高出力の2Lガソリンターボを備える「ジョンクーパーワークス オール4」は約20台が掲載。ミニらしいゴーカートフィールを堪能したいなら要チェックだ。

車両平均価格は約510台。走行距離5000km以内の物件が、1.5Lガソリンターボの「C」グレードなら総額430万円前後から見つけられる。Sオール4なら総額490万円前後から購入圏内。ジョンクーパーワークスなら総額600万円以上から探すことができる。
 

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ミニ ミニカントリーマン(初代・現行型)× 全国

【初代ミニカントリーマンの注目データ】
生産期間:2023年11月~
ボディサイズ:全長4445mm×全幅1845mm×全高1640~1660mm
室内寸法:メーカー非公表
燃費(WLTCモード):13.1~17.4km/L
乗車定員:5名
パワーユニット:ガソリンターボ/ディーゼルターボ/モーター
排気量:1498~1998cc(EV除く)
エンジン最高出力:150~317ps
エンジン最大トルク:230~400N・m
モーター最高出力:前190~204ps /後190ps
モーター最大トルク:前247~250N・m/後247N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:489万~667万円
中古車の車両価格帯:388万~740万円
 

 

9.BMW X2(2代目・現行型)

BMW X2(2代目・現行型) ▲クーペライクなフォルムだけでなく、ドアハンドルに窓枠に埋め込むフラップ式を採用するなど、デザインもスタイリッシュに仕上げられている

BMW Xシリーズの中でもクーペに近いスタイリングのモデルを「SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)」と、BMWは呼称している。その第3弾だったのがX2。現行型の2代目は初代から一回り大きくなったが、フォルムは流麗でクーペらしさが増している

ミドルサイズ相当となったボディによって、室内のゆとりも拡大。荷室は5名乗車時でも560L、後席を格納すれば1470Lという大容量を確保している。後席は4:2:4分割可倒式を採用し、使い勝手も優れている。

日本導入モデルは当初、最大出力204psを発揮する2Lガソリンターボを搭載する「xドライブ20i Mスポーツ」のみ。しかし、2024年3月に同317psの2Lガソリンターボを備える「M35i xドライブ」が追加された。どちらでもBMWならではの乗り味を楽しめる。
 

BMW X2(2代目・現行型) ▲メーターパネルとコントロール・ディスプレイを一体化した「カーブド・ディスプレイ」を採用。室内はモダンな雰囲気が漂う

カーセンサー掲載台数は約80台。先行して投入されたxドライブ20i Mスポーツが約70台と大半だ。

車両平均価格は約547台。走行距離1万km以内の物件がxドライブ20i Mスポーツなら総額500万円前後から見つけられる。M35i xドライブは総額600万円台の物件もポツポツ存在するが、総額700万円前後から狙いやすくなる。
 

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BMW X2(2代目・現行型)× 全国

【2代目X2の注目データ】
生産期間:2023年10月~
ボディサイズ:全長4555~4565mm×全幅1845mm×全高1575mm
室内寸法:メーカー非公表
燃費(WLTCモード):12.2~12.8m/L
乗車定員:5名
パワーユニット:ガソリンターボ
排気量:1998cc
エンジン最高出力:204~317ps
エンジン最大トルク:300~400N・m
駆動方式:4WD
新車の車両価格帯:628万~810万円
中古車の車両価格帯:469.8万~738万円
 

 

10.ミニ ミニクロスオーバー(2代目)

ミニ ミニクロスオーバー(2代目) ▲プラグインハイブリッドはシステム最高出力224psを発揮するパワフルなモデル

ミニカントリーマンの先代に当たる、クロスオーバーSUV。ベース車は3代目ミニで、よりアクティブなイメージに仕上げられている。

日本導入モデルのパワーユニットは当初2Lディーゼルターボエンジンと、1.5Lガソリンエンジン+モーターのプラグインハイブリッドを設定。ディーゼル車は最高出力150psの「クーパーD」と、190psの「クーパーSD」という2種類で、プラグインハイブリッド車の「クーパーS E オール4」は後輪をモーターで駆動する4WD専用モデルだ

少し遅れて高出力の2Lガソリンターボを備える「ジョン・クーパー・ワークス」、その後出力の異なる1.5Lガソリンターボを積む「ワン」と「クーパー」、マイルドな2Lガソリンターボを搭載する「クーパーS」が追加。クーパーSDやジョン・クーパー・ワークスなどは途中で出力およびトルクが高められている。


 

ミニ ミニクロスオーバー(2代目) ▲ミニらしく遊び心あふれる内装はクロスオーバーでも健在

カーセンサー掲載台数は約670台と、輸入クロスオーバーとしては多め。4WD車も約290台とミニの他車種と比べると比率が高くなっているパワートレイン別ではディーゼル車が約510台で最多。プラグインハイブリッド車は約50台と少なめだ。

車両平均価格は約314万円。走行距離3万km以内の物件が、ガソリン車なら総額200万円台前後、ディーゼル車なら総額220万円台前後から見つけられる。
 

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ミニ ミニクロスオーバー(2代目)× 全国

【2代目ミニクロスオーバーの注目データ】
生産期間:2017年2月~2024年5月
ボディサイズ:全長4315mm×全幅1820mm×全高1595mm
室内寸法:メーカー非公表
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):11.3~16.9km/L
パワーユニット:ガソリンターボ/ディーゼルターボ/プラグインハイブリッド
排気量:1498~1998cc
エンジン最高出力:102~306ps
エンジン最大トルク:180~450N・m
モーター最高出力:88ps
モーター最大トルク:165 N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:335万~647万円
中古車の車両価格帯:101.5万~528万円
 

※記事内の情報は2025年3月1日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/尾形和美、篠原晃一、スズキ、スバル、トヨタ、マツダ、ミニ、BMW
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。

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