レクサス RX(旧型)▲ラグジュアリーSUVとして人気のレクサス RX。新型が登場し、旧型モデルの中古車価格が安くなってきた

人気高級SUVの旧型レクサス RXが過去最安に!

ラグジュアリーSUVとして人気の高いレクサス RX。昨今のSUVブームに加え、新車の納車遅延を背景に中古車価格が高騰し、RXの中古車価格もじわりと上昇。一時は平均価格が600万円に迫るほどになった。

しかし、2022年11月に3代目となる新型へフルモデルチェンジしたことで、乗り替えが順調に進んだようで旧型・2代目のRXの中古車台数が増加。

それに伴い中古車の平均価格は500万円を切り、ついに過去最安値を記録するまでになった。

買い得感が絶賛上昇中の旧型レクサス RX。この記事では、中古車状況やモデル概要をチェックするとともに、今の狙い目物件を紹介しよう!
 

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レクサス RX(2代目)×全国
 

【中古車状況】1年前と比べ中古車台数は2倍以上になり、半年で平均価格80万円以上ダウン!

早速、旧型レクサス RXの中古車平均価格と中古車台数の推移を見てみよう。

モデル末期にあたる2022年前半は、すぐ手に入る中古車の人気が高まり、台数は減少の一途をたどっていた。

しかし、2022年11月に新型へとフルモデルチェンジしたことをきっかけに中古車台数は増加へと転じ、2023年6月には1900台を超えた。これは2022年8月の約830台の約2.3倍にもなる。

おそらく、旧型から新型への乗り替えが発生し、下取り車が増えたことが要因だろう。
 

レクサス RXのグラフ

需要と供給のバランスで価格が決まる中古車では、台数(供給)が増えると価格に下落圧力が加わることが多い。

これだけ台数が増えた旧型RXの価格も例に漏れず下落し、2023年の6月の平均価格は496.6万円と過去最安値を記録した。

これは2023年1月と比べて約82万円、2022年のピークだった10月と比べると約100万円も安い。
 

レクサス RXのグラフ

原稿執筆時点(2023年7月20日)で旧型RXのカーセンサー掲載車を見ると、掲載台数は約1300台と引き続き豊富。平均価格は約493万円だが、価格帯は約250万~865万円とかなり幅が広い。また、7年にわたって生産されたロングセラーモデルゆえ、年式も様々だ。

では、今狙うならどんな中古車が良いのか。モデル概要を振り返りながら見ていこう。
 

 

【モデル概要】世界のプレミアムSUVがライバルとなるグローバルモデル

レクサスRX(旧型)▲グレード名に「Fスポーツ」か「バージョンL」が付くモデルには、3眼ヘッドライトが備わる

2015年10月に登場した旧型RX。レクサスのプレミアムSUVの2代目であり、北米でハリアーをレクサス RXとして販売していたモデルを入れると4代目だ。

「RXでありながらRXを超える」をテーマに、内外装を一新。走行性能に磨きがかけられた。ライバルが国産車ではなく、メルセデス・ベンツ GLEやBMW X5などになる、グローバルモデルだ。

優しそうな表情だった旧々型とは打って変わり、旧型は至るところにエッジが際立つエクステリアになった。

レクサスRX(旧型)▲リアビューにもレクサスの象徴と言えるスピンドルデザインが採用され、ディフューザーなどのパーツと相まって力強いスタンスを表現している

インテリアも上質感と先進性の融合が目指され、レーザーで線を入れた本杢やバンブーなど、ライバルにはないような加飾パネルが採用されている。

またナビと連動するフルカラーのヘッドアップディスプレイは200tのベースグレードを除いて全車に、先進安全運転支援機能「レクサス・セーフティ・システム・プラス」は全車に標準装備されている。

レクサスRX(旧型)▲12.3インチワイドディスプレイに表示される各種機能を操作するためのスイッチが先代同様備わるが、使い勝手が向上している
レクサスRX(旧型)▲デビュー時のインテリアカラーは8種類用意された。写真はレミアニリン本革シートが奢られるノーブルブラウン
レクサスRX(旧型)▲バックドアはエンブレムに手をかざすと開くタッチレスパワーバックドアが標準で備わる。荷室容量は553Lと十分広く、9.5インチのゴルフバッグを4つ横置きでできる

先代に対して足回りが見直されるとともに、カーナビの情報をもとにカーブなどの走行や乗り心地をスムーズにする「NAVI・AI-AVS」が一部グレードを除いて標準装備された。もちろん状況に応じて任意の走行モードを選べるドライブモードセレクトは全車に標準で備わる。

デビュー当時のパワートレインは主に2種類。当時のクラウンにも採用されていた2Lターボエンジンと6速ATの組み合わせ(200t系)と、3.5L+モーターのハイブリッドシステム(450h系)が用意された。450h系の4WDには後輪用のモーターも備え、安定した走りに貢献する。

足回りが専用チューニングされたスポーティモデル「Fスポーツ」は、当初から2種類のパワートレインどちらにも用意されたが、いずれも4WDのみスタートし、2016年8月に2WDのFスポーツが2Lターボ車に追加された。

2017年12月には、RX初となる3列シート・7人乗り仕様モデル「450hL」も追加されている。その名が示すように450hのストレッチモデルで、全長は5mちょうどという巨艦だ。

レクサスRX(旧型)▲450hLのインテリア。サードシートの乗降性を高めるため、セカンドシートはワンタッチで前に倒れる

2019年8月には大がかりなマイナーチェンジが行われ、デザインの刷新とともにボディや足回りが見直された。乗り心地はよりフラットになり、ステアリング操作に忠実な操縦安定性が与えられた。

また、先進安全運転支援機能「レクサス・セーフティ・システム・プラス」も性能向上が図られている。

なお、2Lターボ車のグレード名がこのときに200tから300へと変更されている。

レクサスRX(旧型)▲マイナーチェンジ時の300t Fスポーツ。Fスポーツは新たに微振動を素早く吸収するパフォーマンスダンパーが装着された

以上を踏まえて、どんな中古車が狙い目なのか、紹介していこう。
 

 

とにかく安いものを狙うなら「200t バージョンL」を

とにかく安くRXを手に入れたいなら、オススメは2Lターボエンジンを搭載した前期型の200t系。その中でも「200t バージョンL」が狙い目だ。

レクサスRX(旧型)▲2Lターボエンジンを搭載する200t

本来、ベースグレードの「200t」の方が安いのだが、実は中古車がほとんどない。台数で言えばFスポーツが最も多く、次いでバージョンLとなる。

しかし、中古車でのFスポーツの人気は高く、デビュー時の新車時車両本体価格ではバージョンLより16万円安かったのに、中古車では価格が逆転。

例えば同じ2017年・約5万km・2WDでも、Fスポーツの車両本体価格が約400万円なのに対して、バージョンLは約360万円と40万円も安く狙えるものも。

しかも、バーションLにはFスポーツではオプション設定だった上質なセミアニリン本革シートや本木目プラス本革ステアリング、自車を俯瞰して見られるパノラミックビューモニター、ブラインドモニター、後席電動シートなどが標準装備されるので、安く狙えるとはいえ十分に満足できる。

原稿執筆時点で、走行距離5万km未満の2WDなら支払総額約340万円から、走行距離3万km未満なら支払総額360万円から見つけることができる。
 

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レクサス RX(2代目)×200t バージョンL×全国
 

コスパ重視なら装備充実の「450h バージョンL」を

コストパフォーマンスを重視するなら、ハイブリッドモデルの450h バージョンLがオススメだ。450hも上記200t同様、バーションLとFスポーツの台数が多いが、お得感が出ているのはバージョンLだ。

レクサスRX(旧型)▲バージョンLは20インチアルミホイールが標準装備されており、より高級感ある装いとなっている

そして、新車時は200tと100万円以上あった価格差が、中古車だとかなり圧縮されているのもうれしいところ。

バージョンLの充実した装備は上記200tと同様。加えて、ハイブリッド車のため低燃費(200tバージョンLの2WDはJC08モード燃費11.8km/L、450hバージョンLの2WDは18.8km/L)だし、3.5L+モーターの力強い走りを味わうこともできる。

原稿執筆時点で走行距離5万km以下なら支払総額約350万円から、走行距離3万km以下と低走行のものでも支払総額430万円から見つけることができる。
 

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レクサス RX(2代目)×450h バージョンL×全国

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レクサス RX(2代目)×全国

※記事内の情報は2023年7月20日時点のものです

文/ぴえいる、写真/レクサス、尾形和美

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。