ジムニー▲雪道などの悪路で頼もしい走破性能を発揮してくれる4WD(四輪駆動)車。最近はエコカーでも4WD採用車が増えてきた

本格四駆からスポーツカーまで採用が広がった4WD(四輪駆動)を徹底解説!

かつてはジープなどの軍用車、あるいは商用車に限られていたが、今ではスポーツカーからミニバンまで様々な車種に設定されている4WD(四輪駆動)。システムもハイブリッド車独自の4WD(四輪駆動)が登場するなど、多様になってきた。

この記事では4WD(四輪駆動)とは何か、2WDとの違いやメリット・デメリットについて解説しつつ、カテゴリー別にオススメの車種を紹介していこう。
 

 

4WDとは? 2WDとの違いは?

4WDとは「Four Wheel Drive」、つまり四輪駆動の略だ。車のカテゴリーではなく、本来は駆動方式を表す名称である。

厳密に言えば六輪車などでいずれか四輪が駆動するものも4WDだが、一般的な自動車は前後左右に一輪ずつの計四輪なので、すべての車輪が駆動力を伝える……と考えて良いだろう。自動車メーカーによって呼称は異なり、スバルなどはすべての車輪が駆動することをあえて強調し、「AWD(All Wheel Drive)」と呼んでいる。
 

XV ▲AWDモデルのスバル XV(初代)

もう一方の2WDは、「Two Wheel Drive」の略で二輪駆動のこと。前輪のみが駆動するFFも、後輪のみが駆動するFR、MR、RRもすべて2WDだ。

駆動系レイアウトが複雑になる4WDをあえて採用するのは多くの場合、悪路走破性を確保することが目的だ。軍用車、オフロード車では多くのモデルが4WDを採用している。

一方、日産 GT-Rのようにスポーツカーでも4WDを採用している車種がある。これはあり余るパワーを四輪に分散させ、しっかり路面に伝えること、あるいはコーナリング時の姿勢を安定させることを目的としている。
 

GT-R ▲走行性能に特化したモデルの日産 GT-R(初代・現行型)
 

4WDの種類

ひとくちに4WDと言っても、その方式は様々。以下に代表的なものを紹介しよう。

パートタイム式
昔からある4WD方式で、前後輪のいずれかを常時駆動とし、もう一方への駆動力伝達をドライバーが任意で切り替えられるようにしたもの。

前輪と後輪がプロペラシャフトという棒でつながっているのが特徴で、悪路走破性を高めるためには有利。ただし、機構的に前後輪間で生じる回転差を吸収できないため、オンロードでは2WD走行が前提となる。
 

 パートタイム式 ▲4WDに切り替えるためのレバーもしくはスイッチがあるのが、パートタイム式の特徴だ

フルタイム式
前後に駆動力を等しく分けるセンターデフという機構をもち、四輪が常に駆動する方式。

パートタイム式と同じくプロペラシャフトを備えるが、センターデフが回転差を吸収してくれるためにオンロードでも4WDで走行できる。センターデフのロック機構、前輪もしくは後輪への駆動力をカットする機構を備えたタイプもある。

トルクスプリット式(オンデマンド式)
前後輪のいずれかを常時駆動とし、もう一方への駆動力伝達、駆動力配分を自動で行うタイプ。

車輪のスリップに応じて機械的に作動するものをパッシブ型あるいはスタンバイ型、電子制御で駆動力配分するものをアクティブ型と呼ぶ。プロペラシャフトを備える点はパートタイム式、フルタイム式と同様だ。
 

トルクスプリット式 ▲こちらはスバルのシンメトリカルAWD。センターデフはなく、トランスミッション直後にトルク配分機構をもつ

トルクベクタリング式
前後に加えて、左右の駆動配分も自動で制御するタイプ。

トルクスプリット式(オンデマンド式)のように前後輪のいずれかを常時駆動とするものが多いが、フルタイム式に左右の駆動制御を組み込んだものもある。主流は後輪左右の駆動力を制御する方式。また、ブレーキによる制動力で左右の駆動力を調整する方式も存在する。

その他の4WD方式
トヨタ「E-Four」のように前輪駆動を前提としながら、後輪を専用のモーターで駆動するタイプもある。前後にモーターを配する点はE-Fourと同じだが、日産「e-4ORCE」は後輪に強力なモーターを搭載することで、駆動力配分を自在に調整可能。他にも、テスラ「トライモーターAWD」のような3基のモーターによるトルクベクタリング式も存在する。

これはハイブリッド車、EV車だけに存在する4WD方式だ。プロペラシャフトが必要ないため、キャビンスペースを広く確保できるのが特徴。
 

 ハイブリッド ▲ハイブリッド車の4WDでは、後輪をモーターで駆動する方式が多い
 

4WD車と2WD車のメリット・デメリット

4WD車のメリット・デメリット
4WDの長所は摩擦抵抗が低い路面でも安定して駆動力をかけられること。悪路走行では効果絶大で、雨天時や積雪路での安定性を高めてくれる。コーナリングなどでのスリップを防ぎ、車両姿勢も安定するため、スポーツ走行にも有利。最近ではSUVでも4WDの効果オンロードで生かすタイプも増えている。

ただし、車両が重くなり、駆動ロスも発生するため、燃費性能が悪化しやすい。プロペラシャフトやセンターデフなど4WD独自の機構によって、室内を圧迫しやすいのもネック。部品点数が多く、車体が重くなるので、車両価格や維持費が高くなりやすい。
 

フォレスター ▲積雪時の安心感は抜群に高い。写真はスバル フォレスター(5代目・現行型)

2WD車のメリット・デメリット
2WDは4WDと比べると全体的に燃費性能が高く、車両価格も安くなりやすいがメリット。その傾向は、FF車と比べると顕著だ。また、ガソリンのFF車はプロペラシャフトなどが不要であるため、室内の広さも確保しやすい

一方で、2WD車のデメリットは、4WDより悪路走破性が低くなること。オンロードの走行安定性でも不利だ。駆動力を分散できないことに加えて、FF車だと車両の重心が前方に偏りやすい。

2WD車と4WD車のメリット・デメリットまとめ

  メリット デメリット
4WD ・悪路での走行に向いている
・走行安定性に優れている
・燃費性能が悪化しやすい
・コストがかかりやすい
・室内を圧迫することもある
2WD ・低燃費な傾向にある
・コストを抑えやすい
・FF なら室内が広くとれる
・悪路での走行に不向き
・走行安定性で不利
メリット デメリット
4WD ・悪路での走行に向いている
・走行安定性に優れている
・燃費性能が悪化しやすい
・コストがかかりやすい
・室内を圧迫することもある
2WD ・低燃費な傾向にある
・コストを抑えやすい
・FF なら室内が広くとれる
・悪路での走行に不向き
・走行安定性で不利
 

2WDではなく4WD車がオススメなのはどんな人?

林道や砂浜など悪路を走る機会が多い人は、4WD車がオススメ。特に専用コースでオフロード走行を積極的に楽しみたい人は、悪路走破性の高いパートタイム式4WD(またはセンターでフロック機構、副変速機を備えたフルタイム式)一択だ。

豪雪地帯に住んでいる人や、ウインタースポーツなどで雪山によく通う人も4WDも選んでおけば安心だろう。ただし、「万一の積雪に備えておきたい」程度なら、トラクションコントロール機能の付いた2WD車でも十分。もちろんスタッドレスタイヤやチェーン装着が前提となるが、その点では4WD車も変わらない。

山道を走る人や、オンロードでの走行安定性とハンドリングを求める人にも4WDが向いている。より性能を求めるトルクベクタリング式がイチオシだが、燃費性能と両立したいならトルクスプリット式(オンデマンド式)が最適だ。逆に、購入費用や燃料費、維持費などコスト抑えたい人などは2WDの方が適しているだろう。
 

RAV4 ▲最近の車種なら4WDの電子制御は優秀。優れた走行安定性と悪路走破性で安全運転に寄与する。写真はトヨタ RAV4(4代目・現行型)
 

タイプ別! 4WD車オススメ15選

4WDについてまとめたところで、次はオススメの4WD車を紹介していこう!

軽自動車、コンパクトカー、バン・ミニバン、SUVの順に解説していく。
 

 

【4WD軽自動車①】スズキ ジムニー(4代目/JB64型・現行型)

ジムニー ▲泥濘地や岩場など極悪路での走行を目的とした本格四駆であるジムニー

ジムニーは軽自動車のみならず、あらゆる自動車の中においても突出したオフロード性能を備えたモデルだ。

駆動方式は伝統的なパートタイム式、4WDへの切り替えも古典的なレバー式で、確実な操作性を実現している。オフロード走行専用のローギア(副変速機)を備えている点も、歴代モデルと変わっていない。

現行型となる4代目では新たに、ブレーキの自動制御によるトラクションコントロール、下り坂での速度を制御するヒルディセントコントロールといったハイテク機構もふんだんに採り入れられた。路面追従性の高い前後リジッド式コイルのサスペンション、頑丈なラダーフレーム構造と組み合わされたことで、悪路走破性能はさらに高い次元へとレベルアップしている。

 ジムニー ▲現行型でインテリアのデザインは飛躍的に洗練された

カーセンサー掲載台数は約2530台で、その5分の1が5速MT車となる。最もボリュームが多いのは2024年式で2022年式と2023年式が続く。平均走行距離が約1万4000kmで、低走行車も探しやすい。

平均車両価格は約228万円。新車時の価格を超えているが、デビュー直後の年式なら走行距離3万km程度で総額170万円前後の物件を見つけることも可能だ。

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スズキ ジムニー(4代目/JB64型・現行型)

【4代目/JB64型ジムニーの注目データ】
生産期間:2018年7月~
ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mm
室内寸法:室内長1795mm×室内幅1300mm×室内高1200mm
乗車定員:4名
燃費(WLTCモード):13.2~16.6km/L
パワーユニット:ガソリンターボ
排気量:658cc
エンジン最高出力:64ps
エンジン最大トルク:96N・m
駆動方式:4WD
新車の車両価格帯:145.8万~200.2万円
中古車の車両価格帯:127.8万~650万円
 

 

【4WD軽自動車②】スズキ ハスラー(2代目・現行型)

ハスラー ▲初代からのキープコンセプトでデザインされた2代目だが、フォルムはより四角くなっている

レトロテイストなルックスのSUV、という新機軸で大人気となったハスラー。デザインコンシャスな車に見えるが、2代目ではアプローチアングルを拡大するなど、オフロード性能も侮れない。

4WDシステムはどちらかというと簡易な方式となる、ビスカスカップリングを使ったパッシブ・トルクスプリット式を採用。前輪が空転すると、カップリング内の油圧が高まって後輪へと駆動力が伝達されるシンプルな方式だ。

特徴的なのは、電子制御で悪路走破性能を補っていること。雪道やアイスバーンでタイヤの空転を抑えるスノーモード、ブレーキを使ったグリップコントロールなどのハイテク機構が数多く採用されている。積雪路、砂浜など日常で出くわすオフロードなら十分すぎる実力だ。
 

ハスラー ▲インテリアは同じ意匠の枠を横に3つ並べたユニークなデザイン

カーセンサー掲載台数は約4930台で、9割弱がマイルドハイブリッド車。4WD車は約1160台となっている。平均走行距離は約1万km。2024年式が約2590台と多いことが理由だ。

車両平均価格は約158万円。走行距離3万km以内の4WD車が総額140万円前後から狙うことができる。
 

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スズキ ハスラー(2代目・現行型) × 4WD

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スズキ ハスラー(2代目・現行型)

【2代目ハスラーの注目データ】
生産期間:2019年12月~
ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
室内寸法:室内長2215mm×室内幅1330mm×室内高1270mm
乗車定員:4名
燃費(WLTCモード):20.8~25.0km/L
パワーユニット:マイルドハイブリッド(ガソリンエンジン/同ターボ)
排気量:657~658cc
エンジン最高出力:49~64ps
エンジン最大トルク:58~98N・m
モーター最高出力:2.6~3.1ps
モーター最大トルク:40~50N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:128万~197.2万円
中古車の車両価格帯:69.8万~286.9万円
 

 

【4WD軽自動車③】ダイハツ ハイゼットカーゴ(3代目・現行型)

ハイゼット ▲3代目はより直線的なデザインとなり、荷役性もアップした

ハイゼット・シリーズは代々、軽商用車の代表格となっている車だ。バンとトラックがあり、前者は「ハイゼットカーゴ」という名称で販売されている。

現行型となる3代目では従来のATに代わって、新たにCVTが採用されたことで話題を呼んだ。FFの軽乗用車やコンパクトカーではメジャーなCVTだが、貨物の積載を前提とする商用車、しかもFRでの採用はクラス初だった。CVT採用と併せて4WDシステムも一新。従来のパートタイム式(MT車は現在も採用)からアクティブ・トルクスプリット式へと変更されている。

これはドライバーが任意で2WDと4WD、4WDオートの走行モードを切り替えられる、本格的なタイプ。4WDオートは路面状況に合わせて後輪への駆動力配分を適切に制御する、軽商用車では珍しい装備だ。トラックには悪路走破性を格段に高めるリアデフロック、副変速機(MT車のみ)も設定されている。
 

ハイゼット ▲フロントタイヤを前に寄せることで、キャビンスペースを拡大した

カーセンサー掲載台数は約970台で、そのうち約90台がターボ車。4WD車は約280台となっている。平均走行距離は5700kmで、半数以上が2024年式だ。

車両平均価格は約124万円。走行距離3万km以内の4WD車が総額90万円前後から見つけられる。タフな作りで長く乗れることを考えるとリーズナブルだろう。
 

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ダイハツ ハイゼットカーゴ(3代目・現行型) × 4WD

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ダイハツ ハイゼットカーゴ(3代目・現行型)

【3代目ハイゼットカーゴの注目データ】
生産期間:2021年12月~
ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1890mm
室内寸法:メーカー非公表
乗車定員:2~4名
燃費(WLTCモード):14.7~15.6km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/同ターボ
排気量:658cc
エンジン最高出力:46~64ps
エンジン最大トルク:60~91N・m
駆動方式:FR/4WD
新車の車両価格帯:104.5万~168.3万円
中古車の車両価格帯:73.8万~419万円
 

 

【4WDコンパクトカー①】トヨタ プリウス(5代目・現行型)

プリウス ▲従来型よりも全高が50mm近く低くなり、スポーツカーのようなフォルムとなった5代目プリウス

ハイブリッドを世に広めた立役者であるプリウス。初代から3代目まではFFのみの設定だったが、4代目からは4WD車も追加された。現行型となる5代目でも、4代目から引き続き電気式4WDシステム「E-Four」が採用されている

E-Fourは、前輪をエンジンとフロントモーターで、後輪を専用モーターで駆動するシステム。プロペラシャフトが存在しないため車室内にトンネルが張り出すことなく、後席中央の足元空間を圧迫しない作りとなっている。

リアの駆動力は路面状況に応じて自動的に制御。ハイブリッドのメリットを巧みに生かした4WDシステムであり、今ではプリウス以外のトヨタ車にも広く採用されている。
 

プリウス ▲従来型よりも落ち着いたデザインとなり、高級感も演出されたインテリア。

カーセンサー掲載台数は約1280台で、ほとんどがハイブリッド車。プラグインハイブリッド車は約70台と希少だ。4WD車も約180台と1割強となっている。平均走行距離は1万3000kmで、デビュー直後の2023年式が全体の4分の3を占める。

車両平均価格は約373万円。走行距離3万km以内の4WD車は、装備が簡素な法人グレードの「X」とKINTO専用の「U」なら総額300万円前後から探すことができる。一般向けのスタンダードとなる「G」は総額340万円前後から見つけることが可能だ。
 

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トヨタ プリウス(5代目・現行型) × 4WD

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トヨタ プリウス(5代目・現行型)

【5代目プリウスの注目データ】
生産期間:2022年12月~
ボディサイズ:全長4600mm×全幅1780mm×全高1420~1430mm
室内寸法:室内長1840mm×室内幅1500mm×室内高1130~1135mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):26.0~32.6km/L
パワーユニット:ハイブリッド
排気量:1797~1986cc
エンジン最高出力:98~152ps
エンジン最大トルク:142~188N・m
モーター最高出力:前95~163ps/後41ps
モーター最大トルク:前185~208N・m/後84N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:275万~460万円
中古車の車両価格帯:225万~769万円
 

 

【4WDコンパクトカー②】ホンダ フィット(4代目・現行型)

フィット ▲コンパクトカーとしての心地よさを追求して開発された4代目フィット

2020年に登場した4代目フィットは、「e:HEV」というホンダ独自のハイブリッドを主軸とするグレード構成となっている。「e:HEV」は通常時はモーターのみで走行し、高速道路などではガソリンエンジンで駆動するハイブリッド。ひとつのユニット内に駆動用と発電用、2つのモーターを内蔵しているのが同システムの特徴だ。

現在コンパクト・ハイブリッド車の4WDシステムはトヨタ「E-Four」のように後輪を専用モーターで駆動する方式が主流だが、フィットはプロペラシャフトのあるトルクスプリット式4WDを採用している。原理としてはビスカスカップリングを用いたシンプルなものだが、前輪駆動力をモーターで緻密に制御することにより、後輪への駆動力配分をコントロールすることに成功している。

この方式をあえて採用したのは、駆動力において有利なこと、ガソリン車とハイブリッド車どちらにも4WDを設定できることが理由。結果、雪国などでも安心して使えるシステムとなったのはうれしいところだ。
 

フィット ▲シンプルな造形で視認性の高いインパネ。フラットなメーターフードが個性的だ

カーセンサー掲載台数は約2380台で、そのうち約1370台がハイブリッド車。4WD車は約380台となっている。平均走行距離は2万4000km。年式別では2020年式が約870台で最多で、続いて2024年式が約550台と多い。全体として低走行車が選ぶやすいのはうれしいところだ。

車両平均価格は約169万円。走行距離3万kmの4WD車が総額150万円前後から狙うことができる。
 

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ホンダ フィット(4代目・現行型) × 4WD

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ホンダ フィット(4代目・現行型)

【4代目フィットの注目データ】
生産期間:2020年2月~
ボディサイズ:全長3995~4095mm×全幅1695~1725mm×全高1515~1570mm
室内寸法:室内長1955mm×室内幅1445mm×室内高1260mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):16.0~30.2km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド
排気量:1317~1496cc
エンジン最高出力:98~118ps
エンジン最大トルク:118~142N・m
モーター最高出力:109~123ps
モーター最大トルク:253N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:155.8万~286.7万円
中古車の車両価格帯:77万~290万円
 

 

【4WDコンパクトカー③】日産 ノート(3代目・現行型)

ノート ▲「e-POWER」は100%電気モーター駆動となるハイブリッド。4WDシステムもその良さを生かしたものだ

ノートといえばイーパワー! 3代目となる現行型ではガソリン車の設定がなくなり、全車「e-POWER」となった。

「e-POWER」は駆動力をモーターのみで担い、ガソリンエンジンを発電専用とするハイブリッドだ。ワンペダルで加減速をコントロールできるイージーさ、従来型よりも大幅にパワー&トルクを向上させた力強さが魅力となっている。

そんなノートの4WDシステムは後輪を専用モーターで駆動するもの。前後輪ともモーター駆動なので、加速時も静か。プロペラシャフトがないため、室内も広々している。燃費性能もWLTCモードで23.8km/L(「1.2X FOUR」)と、4WD車としては良好だ。
 

 ノート ▲大型ディスプレイの採用などでインテリアのデザインも未来的

カーセンサー掲載台数は約2100台。4WD車は約400台となっている。平均走行距離は約2万kmで、デザインが一新された2024年式が最多だ。ただ、全体で見ると2024年1月のビッグマイナーチェンジ以前のモデルが大半を占める。

車両平均価格は約197万円。走行距離3万km以内の4WD車が総額170万円前後から探すことが可能だ。
 

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日産 ノート(3代目・現行型) × 4WD

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日産 ノート(3代目・現行型) × 全国

【3代目ノートの注目データ】
生産期間:2020年12月~
ボディサイズ:全長4045~4110mm×全幅1695~1700mm×全高1505~1545mm
室内寸法:室内長2030mm×室内幅1445mm×室内高1240mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):23.2~29.5km/L
パワーユニット:ハイブリッド
排気量:1198cc
エンジン最高出力:82ps
エンジン最大トルク:103N・m
モーター最高出力:前116ps/後68ps
モーター最大トルク:前280N・m/後100N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:203万~306.4万円
中古車の車両価格帯:62万~314万円
 

 

【4WDコンパクトカー④】マツダ MAZDA2(初代・現行型)

MAZDA2 ▲デミオからMAZDA2に改称し、装備内容も変更。2023年3月にはデザインが一新されている

2014年に登場した4代目デミオは、2019年のマイナーチェンジで車名が「MAZDA2」という車名に変わっている。この変更でレーダークルーズコントロールが全車速対応となるなど改良されているが、基本的な設計はデミオ時代と同じだ。

国産コンパクトカーでは極めて珍しいことに、ガソリン車に加えてディーゼル車が用意されている。ハイブリッド車はなく、エンジン車のみの設定だ。

その4WDシステムは「i-ACTIV AWD」と呼ばれるアクティブ・トルクスプリット式。ステアリング操作に応じて後輪へのトルクを変化させることで、コーナリング時の曲がりやすさ、4WDならではの安定性を両立している。燃費性能についても同グレードの2WD車に対して1割程度の悪化にとどめているのは立派だ。
 

 MAZDA2 ▲国産コンパクト車では珍しく、MT車も設定されている

カーセンサー掲載台数は初代MAZDA2が約970台、4代目デミオが約1030台。4WD車に絞るとMAZDA2が約180台、デミオが約150台となる。平均走行距離は2014年デビューのデミオが約5万5000kmと延びている反面、MAZDA2が約2万4000kmにとどめる。

車両平均価格はMAZDA2が約145万円、デミオが約84万円。走行距離5万km以内の4WD車がデミオなら総額80万円前後、MAZDA2なら総額110万円前後から見つけられる。価格を最優先とするならデミオを狙うのも手だろう。
 

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マツダ MAZDA2(初代・現行型) & デミオ(4代目) × 4WD

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マツダ MAZDA2(初代・現行型) & デミオ(4代目)

【初代MAZDA2/4代目デミオの注目データ】
生産期間:2014年9月~(MAZDA2としては2019年9月~)
ボディサイズ:全長4060~4080mm×全幅1695mm×全高1500~1550mm
室内寸法:室内長1805mm×室内幅1445mm×室内高1210mm
乗車定員:5名
燃費(WLTCモード):17.2~25.2km/L
排気量:1298~1498cc
パワーユニット:ガソリンエンジン/ディーゼルターボ
エンジン最高出力:92~116ps
エンジン最大トルク:121~250N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:135万~277.8万円
中古車の車両価格帯:19万~249.8万円
 

 

【4WDバン・ミニバン①】トヨタ ハイエースバン(5代目・現行型)

ハイエース ▲商用車として不動の人気を誇るハイエース。バンにのみディーゼルエンジンが設定される

働く車でありながら、最近ではプライベートユースでも人気のあるハイエース。当然、現行型となる5代目も積載を前提としたタフな作りとなっており、4WDシステムも本格的だ。

前席下にエンジンを搭載し、そこからセンターデフを介して前後に駆動力を配分するフルタイム式が採用されている。さらに、センターデフには車輪のスリップを防ぐためのビスカスカップリングも内蔵。ランドクルーザーなどと同様のシステムなのである。

「オフロード走行やラリー走行が目的ではなく、一般道での走行安定性に寄与するもの」と説明されており、雨天時やコーナリングでの安定感が2WD車よりも増すのは間違いない。
 

 ハイエース(現行型) ▲インパネシフト、ステッキ式パーキングブレーキの採用で前席足元の空間も広々

カーセンサー掲載台数は約2960台で、半数以上がディーゼル車。4WD車は全体の3分の1強を占め、約1010台と物件数自体も豊富だ。4WD車が多いのは、2WD車に対する新車価格アップが10万円以内に抑えられているためだろう。

車両平均価格は約356万円。走行距離5万km以内の4WD車が総額300万円前後から狙える。ただ、平均走行距離が約7万9000kmと、走行距離が延びた物件が多数存在。走行距離にこだわらないなら総額100万円前後からでも探すことが可能だ。
 

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トヨタ ハイエースバン(5代目・現行型) × 4WD

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トヨタ ハイエースバン(5代目・現行型)

【5代目ハイエースバンの注目データ】
生産期間:2004年8月~
ボディサイズ:全長4695~5380mm×全幅1695~1880mm×全高1970~2285mm
室内寸法:メーカー非公表
乗車定員:3~10名
燃費(WLTCモード):6.2~12.6km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ディーゼルターボ
排気量:1998~2982cc
エンジン最高出力:109~160ps
エンジン最大トルク:182~300N・m
駆動方式:FR/4WD
新車の車両価格帯:170.6万~558.2万円
中古車の車両価格帯:68万~1214万円
 

 

【4WDバン・ミニバン②】日産 キャラバン(5代目・現行型)

日産 キャラバン(5代目) ▲車名変更されるとともに先進安全性能も向上した

ハイエースと真っ向勝負するライバルといえばキャラバンだ。

5代目となる現行型は「NV350 キャラバン」の名前で2012年にデビューしたが、2021年のマイナーチェンジでガソリン車の車名が「キャラバン」に回帰。2022年にはディーゼル車もエンジンを換装するとともに、先代と同じ車名に戻された。

競合のハイエースがフルタイム式4WDを採用しているのに対して、キャラバンは古式ゆかしいパートタイム式4WDを採用。しかし、これが深雪路や泥濘地で実に頼もしい。

フルタイム式4WDにはオンロードを4WDのまま走れるというメリットがあるものの、悪路でスタックしやすく、燃費も悪くなるデメリットがある。その点、パートタイム式4WDは悪路に強く、燃費も2WD車とほとんど変わらない。オンロードでは2WDで走ることになるが、2WD→4WDの切り替えは電磁スイッチで行えるため楽チンだ。
 

日産 キャラバン(5代目) ▲4WD車には雪道で走りやすくなるスノーモードも備わる

カーセンサー掲載台数は初代NV350キャラバンが約780台、5代目キャラバンが約200台。4WD車はNV350キャラバンが約200台、キャラバンが約50台となる。平均走行距離はNV350キャラバンが約10万4000kmで、キャラバンが約9000kmだ。

車両平均価格はNV350キャラバンが約180万円、キャラバンが約418万円。走行距離5万km以内の4WD車がNV350キャラバンなら総額210万円前後からポツポツと見つけることができる一方、キャラバンは総額410万円前後から購入圏内。条件や予算のバランスを考慮し、よりコスパが高いモデルを選ぶと良いだろう。
 

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日産 キャラバン(5代目・現行型) & NV350 キャラバン(初代) × 4WD

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日産 キャラバン(5代目・現行型) & NV350 キャラバン(初代)

【5代目キャラバン/初代NV350キャラバンの注目データ】
生産期間:2012年6月~(キャラバンとしては2021年10月~)
ボディサイズ:全長4695~5230mm×全幅1695~1880mm×全高1990~2285mm
室内寸法:メーカー非公表
乗車定員:3~10名
燃費(WLTCモード):7.6~11.3km/L
パワーユニット:ガソリンエンジン/ディーゼルターボ
排気量:1998~2488cc
エンジン最高出力:130~147ps
エンジン最大トルク:178~370N・m
駆動方式:FR/4WD
新車の車両価格帯:189.4万~714万円
中古車の車両価格帯:60万~565万円
 

 

【4WDバン・ミニバン③】日産 エルグランド(3代目・現行型)

エルグランド(現行型) ▲低く構えたフォルムはデビューから15年近くたった今も新鮮

前回のモデルチェンジから早くも15年近く経過している3代目エルグランドだが、中古車としては脂がのっている時期だ。駆動方式は従来のFRレイアウトからFFレイアウトへと変更。3.5L V6と2.5L直4という2種類のガソリンエンジンが用意されている。

4WDはどちらのエンジンにも用意。日産ファンにはお馴染みの「オールモード4×4」だ。これは前輪駆動をベースとし、必要に応じて後輪に適切な駆動力を配分するもの。リアデフ前にカップリングユニットを配置する構成は現行型の6代目セレナなどと同様だが、電子制御することで緻密な駆動力配分を実現している。

スイッチ操作により、任意に2WD、4WDオート、4WDロックを選ぶことも可能。日産のフラッグシップ・ミニバンにふさわしいシステムと言える。燃費性能も2WD車とごくわずかにしか変わらない。
 

エルグランド(現行型) ▲こちらはオーテック仕様の豪華な内装。乗員を包み込むようなデザインが印象的だ

カーセンサー掲載台数は約1140台。4WD車は約230台だ。平均走行距離は約8万km。年式別に見ると幅広く分布しているが、2012~2017年式がボリュームゾーンとなっている。フロントグリルなどのデザインが変わった2020年10月以降の後期モデルは少なめだ。

平均車両価格は約156万円。平均走行距離5万km以内の4WD車が、デビューから2013年12月までの前期型なら総額150万円前後から見つかる。同条件の後期型だと総額340万円前後からで、物件数も10台前後と希少。狙いやすさを考慮するなら前期型や、2014年1月~2020年9月の中期型を検討するのも一興だ。
 

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日産 エルグランド(3代目・現行型) × 4WD

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日産 エルグランド(3代目・現行型)

【3代目エルグランドの注目データ】
生産期間:2010年8月~
ボディサイズ:全長4915~5020mm×全幅1850mm×全高1805~1815mm
室内寸法:室内長2905~3025mm×室内幅1580mm×室内高1275~1300mm
燃費(WLTCモード):8.4~10.0km/L
乗車定員:4~8名
パワーユニット:ガソリンエンジン
排気量:2488~3498cc
エンジン最高出力:170~300ps
エンジン最大トルク:245~361N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:307.7万~837.9万円
中古車の車両価格帯:24.2万~623.9万円
 

 

【4WDバン・ミニバン④】トヨタ ノア(4代目・現行型)

ノア ▲兄弟車のヴォクシーに対して、ノアは万人受けするデザインが特徴

現行型となる4代目ノアには、2種類の異なる4WDシステムが採用されている。

ガソリン車に搭載されるのは、前輪駆動をベースとして後輪への駆動力を電子制御で配分するもの。VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)やトラクションコントロールと組み合わせることで緻密な姿勢制御を実現している。

ハイブリッド車に搭載されるのは、前輪をエンジン+モーターで、後輪を専用モーターで駆動する「E-Four」だ。プリウスなどと同様のもので、重量増を2WD車+40~50kgに抑えている。なお、「E-Four」が用意されるのは7人乗り仕様のみで、8人乗り仕様には設定されない。
 

 ノア() ▲ノアは5ナンバーサイズで、運転しやすいのが長所

カーセンサー掲載台数は約880台で、おおむね半分がハイブリッド車。4WD車は約120台と、全体の1割強だ。平均走行距離は約1万7000km。2022年式が若干多い程度で、年式による物件数の差は少ない。

平均車両価格は約387万円。平均走行距離3万km以内の4WD車が、ガソリン車なら総額290万円前後、ハイブリッド車なら総額390万円前後から狙うことができる。
 

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トヨタ ノア(4代目・現行型) × 4WD

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トヨタ ノア(4代目・現行型)

【4代目ノアの注目データ】
生産期間:2021年12月~
ボディサイズ:全長4695mm×全幅1730mm×全高1895~1925mm
室内寸法:室内長2805mm×室内幅1470mm×室内高1405mm
燃費(WLTCモード):14.1~23.6km/L
乗車定員:6~8名
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド
排気量:1797~1986cc
エンジン最高出力:98~170ps
エンジン最大トルク:142~202N・m
モーター最高出力:前95ps/後41ps
モーター最大トルク:前185N・m/後84N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:267万~389万円
中古車の車両価格帯:243.9万~569万円
 

 

【4WD SUV①】日産 エクストレイル(4代目・現行型)

エクストレイル ▲三菱 アウトランダーなどと共通のプラットフォームとなったが、パワーユニットは日産独自のものだ

4代目エクストレイルは、全車が「e-POWER」というハイブリッド車になった。日産の屋台骨を支えるSUVとしてはかなり思い切った決断だ。

インテリアの仕立ては道具感をセールスポイントにしていた従来モデルを大きく上回るほど豪華になり、「プロパイロット」などの先進装備も積極的に採用された。

4代目ではFFモデルに加え、「e-4ORCE」という新たな4WDシステムが搭載されたのもトピック。これは前輪、後輪をそれぞれ専用のモーターで駆動し、モーター出力と四輪ブレーキ制御を統合することで、車両姿勢やトラクションを最適にコントロールするものだ。オンロードはもちろん、オフロードでも頼もしい走破性能を発揮してくれるシステムとなっている。
 

エクストレイル ▲インテリアでは、SUVらしさよりも高級感が強調された

カーセンサー掲載台数は約600台で、その9割以上が4WD車。高級路線となった4代目ながら4WD車の割合が高いのは、伝統的なエクストレイルの個性を反映してのことだろう。平均走行距離は約8000kmで、年式別では2024年式が半数近くを占める。

車両平均価格は約407万円。走行距離1万km以内の4WD車でも総額360万円前後から狙うことが可能だ。
 

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日産 エクストレイル(4代目・現行型) × 4WD

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日産 エクストレイル(4代目・現行型)

【4代目エクストレイルの注目データ】
生産期間:2022年7月~
ボディサイズ:全長4660~4675mm×全幅1840mm×全高1715~1720mm
室内寸法:室内長1980~2530mm×室内幅1540mm×室内高1255mm
燃費(WLTCモード):18.3~19.7km/L
乗車定員:5~7名
パワーユニット:ハイブリッド
排気量:1497cc
エンジン最高出力:144ps
エンジン最大トルク:250N・m
モーター最高出力:前204ps/後136ps
モーター最大トルク:前330N・m/後195N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:319.9万~533.3万円
中古車の車両価格帯:273万~549.8万円
 

 

【4WD SUV②】スバル フォレスター(5代目・現行型)

フォレスター(現行型) ▲クロスオーバーSUVのハシリとして市場をけん引してきたのがフォレスターだ

4WDといえば、このメーカーを外すわけにはいかない。乗用車の4WDを世界で初めて量産化したスバルだ。スバル・ラインナップの中でも、悪路走破性に重きを置いたモデルがフォレスター。現行型は5代目となる。

パワーユニットは当初、2.5L水平対向ガソリンエンジンと、2.0L水平対向ガソリンエンジンにアシスト用モーターをプラスした「e-BOXER」の2種類だったが、2020年10月に新開発の1.8L水平対向直噴ガソリンターボエンジンを追加、同時に2.5Lエンジンは廃止となった。

4WDは「シンメトリカルAWD」と呼ばれるスバル独自のシステムが全車に搭載される。エンジンも含めた駆動系全体が左右対称に近いレイアウトとなっているのが特徴で、後輪への駆動を電子制御カップリングで行うアクティブ・トルクスプリット式だ。

このシステムをベースに、走行モードを切り替えることで四輪それぞれの駆動力やブレーキを適切にコントロールし、悪路から脱出などをサポートしてくれる「X-MODE」が加わる。数ある国産クロスオーバーSUVの中でも、悪路走破性はかなりレベルが高いと言えよう。
 

フォレスター(現行型) ▲インテリアのデザインはSUVらしい楽しさを感じるもの

カーセンサー掲載台数は約1010台で、おおむね半数がマイルドハイブリッド車だ。平均走行距離は約3万6000km。年式別では2019~2021年式で物件数の半数ほどを占める。

車両平均価格は約272万円。走行距離3万km以内の物件が総額220万円前後から狙うことができる。
 

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スバル フォレスター(5代目・現行型)

【5代目フォレスターの注目データ】
生産期間:2018年7月~
ボディサイズ:全長4625~4640mm×全幅1815mm×全高1715~1730mm
室内寸法:室内長2110~2130mm×室内幅1545mm×室内高1270~1275mm
燃費(WLTCモード):13.2~14.0km/L
乗車定員:5名
パワーユニット:ガソリンエンジン/同ターボ/マイルドハイブリッド
排気量:1795~2498cc
エンジン最高出力:145~184ps
エンジン最大トルク:188~300N・m
モーター最高出力:13.6ps
モーター最大トルク:65N・m
駆動方式:4WD
新車の車両価格帯:280.8万~385万円
中古車の車両価格帯:159.5万~418.9万円
 

 

【4WD SUV③】トヨタ RAV4(4代目・現行型)

トヨタ RAV4(4代目) ▲ややワイドな車幅となる「アドベンチャー」はオフロード性能を高める装備が特徴だ

先代は日本導入が見送られたRAV4だったが、2019年にブランニューモデルとなって復活。これまでのイメージを覆すラギッドな雰囲気で、新車も中古車も大人気となっている。

パワートレインおよびグレードによって異なる3種類の4WDシステムが用意。ガソリン車の「G」「X」グレードにはアクティブ・トルクスプリット式4WD「ダイナミックトルクコントロール4WD」、同じガソリン車でも「アドベンチャー」「G Zパッケージ」には「ダイナミックトルクベクタリングAWD」が搭載される。ハイブリッド車の4WDシステムはお馴染みの「E-Four」だ。

注目なのはダイナミックトルクベクタリングAWDだろう。その名のとおりトルクベクタリング式の4WDシステムで、前輪駆動を基本としながら必要に応じて後輪に駆動力を配分するだけでなく、後輪左右の配分も自動で制御。走破性に優れ、ハンドリングにも貢献してくれる。

デビュー時は2WD車も設定されていたが、2024年12月のマイナーチェンジでラインナップが整理。以降は4WD車のみとなっている。
 

トヨタ RAV4(4代目) ▲4WD車は路面状況によって駆動配分やブレーキを制御する「マルチテレインセレクト」を装備

カーセンサー掲載台数は約2600台で、そのうち約750台がハイブリッド車。4WD車は約2340台と全体の約9割を占め、ダイナミックトルクベクタリングAWD搭載車も約1280台と豊富だ。平均走行距離は約3万8000kmとなっている。

車両平均価格は約313万円。走行距離3万km以内の4WD車がガソリン車なら総額260万円前後、ハイブリッド車なら総額290万円前後から探すことができる。
 

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トヨタ RAV4(4代目・現行型) × 4WD

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トヨタ RAV4(4代目・現行型)

【4代目RAV4の注目データ】
生産期間:2019年4月~
ボディサイズ:全長4600~4610mm×全幅1855~1865mm×全高1685~1735mm
室内寸法:室内長1890mm×室内幅1515mm×室内高1230mm
燃費(WLTCモード):15.2~22.2km/L
乗車定員:5名
パワーユニット:ガソリンエンジン/ハイブリッド/プラグインハイブリッド
排気量:1986~2487cc
エンジン最高出力:171~178ps
エンジン最大トルク:207~221N・m
モーター最高出力:前120~182ps/後54ps
モーター最大トルク:前202~270N・m/後121N・m
駆動方式:FF/4WD
新車の車両価格帯:260.8万~566.2万円
中古車の車両価格帯:190万~585.5万円
 

 

【4WD SUV④】トヨタ ランドクルーザー300(初代・現行型)

ランドクルーザー300(現行型) ▲世界を代表する高級SUVでありながら、類い希な悪路走破性も併せもつ

2021年8月、14年振りに待望のフルモデルチェンジを果たしたトヨタSUVの旗艦。初代ランドクルーザー300はさらに巨体となり、全長が5m、全幅が2mに迫るサイズとなった。デザインや装備内容については歴代モデル以上に洗練されたが、悪路走破性能についても決しておろそかにされていないのがランクルらしいところだ。

パワーユニットは3.5L V6ツインターボガソリンと3.3L V6ツインターボディーゼルの2種類。4WDシステムはトルセンLSDを採用したフルタイム式となる。

従来モデル同様、十分に変速比の低いローギアやセンターデフロック機構を備えるのはもちろん、最上級グレードとなる「GRスポーツ」にはフロント&リアの機械式デフロックも装備(他グレードではリアデフロックのみメーカーオプション)。豪華であるだけでなく、悪路走破性についてもSUV界トップレベルだ。
 

 ランドクルーザー300(現行型) ▲インテリアは一見すると、世界のへき地で使われる本格四駆のそれには見えない

カーセンサー掲載台数は約260台で、8割以上がガソリン車だ。平均走行距離は約7000km。2023年式が約200台と過半数を占める。

車両平均価格は約1075万円。走行距離1万km以内の物件が総額730万円前後からポツポツと見つかり、総額980万円前後から物件が多くなる。プレミア価格となっているが、新車では2025年3月1日時点では受注停止されており、再開後も相当の納車待ちが予想される。どうしても早く乗りたいなら中古車での購入も一案だ。
 

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トヨタ ランドクルーザー300(初代・現行型)

【初代ランドクルーザー300の注目データ】
生産期間:2021年8月~
ボディサイズ:全長4950~4985mm×全幅1980~1990mm×全高1925mm
室内寸法:室内長1955~2755mm×室内幅1640mm×室内高1190~1210mm
燃費(WLTCモード):7.9~9.7km/L
乗車定員:5~7名
パワーユニット:ガソリンターボ/ディーゼルターボ
排気量:3345~3444cc
エンジン最高出力:309~415ps
エンジン最大トルク:650~700N・m
駆動方式:4WD
新車の車両価格帯:510万~800万円
中古車の車両価格帯:709.3万~1600万円
 

 

【Q&A】4WDについてのよくある疑問

Q.4WD車にも、チェーンは必要?
A.4WDであっても万能というわけではない。特に滑りやすい雪道、氷結路ではたとえ前進することができたとしても制動力やコーナリング性能においては2WD車とほぼ同じ。過信は禁物で、必要に応じてスタッドレスタイヤやチェーンの装着が必要だ。

ちなみに、大雪で「チェーン規制」が発令された場合、4WD車でもチェーンを装着していなければ当該区間を走行できない(スタッドレスタイヤ装着でも不可)。

なお4WD車の場合、チェーンは四輪すべてに取り付けるのが理想。1組(二輪分)しかない場合に前後どちら側のタイヤに装着するかは、駆動方式によって異なる。FFをベースとした4WDシステム(エンジンが横向きに搭載されている車種が多い)の場合は前二輪、FRをベースとした4WDシステム(エンジンが縦向きに搭載されている車種が多い)の場合は後二輪だ。

Q.4WD車の燃費は悪い? 2WD車とどれくらい違う?
A.駆動方式によって大きく異なるが、例えばフルタイム式4WDを採用するハイエースバン「2.8 DX ロング ディーゼルターボ(6人乗り)」で比較した場合下記のような差になる。

・2WD車の燃費(WLTCモード):12.4km/L
・4WD車の燃費(WLTCモード):11.6km/L

仮に年間1万km走行した場合、2WD車では約11万7000円の軽油代(145円/Lで計算)がかかるのに対して、4WD車では約12万5000円と8000円程度高くなる。この価格差で4WDの安心感、安全が得られるのなら、納得できるのではないだろうか?

ちなみに、フルタイム式4WDシステムは燃費面で不利な構造であり、パートタイム式、トルクスプリット式の方が有利。車種によっては2WD車とほとんど変わらない燃費の4WD車もある。
 

※記事内の情報は2025年3月1日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/尾形和美、篠原晃一、阿部昌也、スズキ、トヨタ、日産、ダイハツ、ホンダ、マツダ、スバル、Adobe Stock
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。

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