CLA(現行型)▲同世代のAクラスやBクラスなどと同じFFプラットフォームを使いつつ、スポーティなドライビング特性を備えるために最も広いトレッドが与えられたCLA。ロールを抑えるスタビライザーも他モデルよりも直径が拡大されている

デビューから3年が経ち、値段も下がってきた今こそ狙い目!?

道の狭い日本でも取り回しやすいコンパクトなボディで、4ドアながらクーペのようなスタイリッシュなフォルムが人気の現行型メルセデス・ベンツ CLAクラス。

全幅こそ1800mm超だが、日本ではめっきり少なくなった5ナンバーサイズに近い貴重なセダン。

しかも、スリーポインテッドがボディ先端に輝くスタイリッシュなフォルム。

3年以上が経ち、中古車の台数が増え、それに応じて中古車価格も下がってきている今こそ、手に入れるチャンスでは!? 

今の中古車相場やモデル概要を振り返りつつ、中古で現行型CLAクラスを狙う際のポイントを紹介しよう。

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メルセデス・ベンツ CLAクラス(現行型)×全国
 

台数が増えた影響で価格は下落傾向! 平均走行距離はたった1.8万kmほど

まず中古車の流通台数(延べ掲載台数)を見てみると、2019年8月のデビューゆえ、2021年までは約100台程度で推移していたが、2022年半ば以降ゆるやかに台数が増えていき、直近は200台を超えている。

デビューから3年が経ち、初回車検時の乗り替え需要によってこのように台数が増えたのだと推測される。

これに伴い、中古車の平均価格も最近は下落傾向が鮮明になってきた。中古車の価格は需要と供給のバランスで決まるため、供給が需要を上回ると価格に下げ圧力が働くからだ。

昨今は新車の納車待ちを背景に中古車価格が上昇していて、実はCLAもその波を受けて2021年12月には500万円超まで上がったことも。ところが2022年に入ると平均価格は落ち着きをみせ、2022年10月にはついに500万円を切り、直近12月には過去最安値となる473.1万円まで下がった。

原稿執筆時点(2023年1月18日)でのカーセンサーの掲載状況を見てみると、中古車の平均価格は約475万円、掲載台数は140台だ。

価格帯は約370万~610万円で、平均走行距離は約1.8万kmと良コンディションを期待できそうな中古車が多いことがうかがえる。

もとより良質な中古車を、新車より安く、できれば早めに手に入れたいと考えている人も多いはず。そんな人にはうってつけの中古車の一つが、現行型CLAクラスではないだろうか。

では、現行型CLAクラスとはどんな車なのか。以下、モデル概要を振り返ってみよう。

 

「クラスレスなメルセデス・ベンツ」が魅力の4ドアクーペ

CLA(現行型)▲最新のメルセデス・ベンツ車同様、キャラクターラインやエッジをできるだけ廃して、曲面で構成されたフォルム。全高とホイールベースはAクラスセダンと同じものの、全長+140mm、全幅+30mmというボディは、Cクラスセダンに近い

メルセデス・ベンツが、Aクラスセダンとは別に「4ドアクーペ」としてリリースしているのがCLAクラスだ。

Aクラスセダンと同じプラットフォームを使うものの、全長は+140mmも長い4690mm。トレッド(左右車輪の距離)もCLAの方が広く、その分全幅は+30mm広い1830mmだ。

それどころか、全長は現行型Cクラスよりわずか65mm短いだけで、トレッド&全幅に至ってはCクラスよりも広い。

これらはCLAのスポーティな走りや、ワイド&ローなデザインに寄与するだけでなく、セダンでいえば従来のA/C/E/Sという順列を超えた、カテゴリーレスな存在であることも印象づける。

兄貴分のCLSがいるものの、コンパクトな4ドアクーペというカテゴリー&クラスレスな存在感こそ、CLAの大きな魅力であることは間違いないだろう。

もちろん現行モデルらしく音声認識機能のMBUXや、Sクラス同等の先進安全運転支援機能のレーダーセーフティパッケージといった先進技術も用意されている。

CLA(現行型)▲高速道路でACCを使用中に渋滞で停止した場合、30秒以内であれば自動で再発進する機能や、ウインカーを出すと車が自動で安全確認して車線変更する機能などが「レーダーセーフティパッケージ」としてオプションで用意された。2020年9月には全車に標準装備されている
CLA(現行型)▲運転席まわりはAクラスセダン同様(写真は欧州仕様)で、全車右ハンドル。標準装備される対話型インフォテインメントシステム「MBUX」は「ハイ、メルセデス」と話しかければ、ナビの目的地入力から聴く音楽の選択、さらにエアコンの温度設定は、具体的な数値を言わなくても「暑い」と言えば下げてくれる
CLA(現行型)▲前席の広さはAクラスセダン同様。ルーフが傾斜しているためやはり後席は天井が低いが、それでも大人が十分快適に長距離を移動できる広さが確保されている

デビュー時のパワートレインは2種類。2Lディーゼルターボ×8G-DCT(デュアルクラッチ式2ペダルMT)を搭載する2WD(FF)の200dと、2Lターボ×7G-DCTを搭載する4WDの250 4マチックがラインナップされていた。

デビュー時の車両本体価格は、200dが472万円、250 4マチックが534万円。

なお、デビュー以降グレード追加や一部改良があったため、下記点には留意しておこう。

・2020年2月:1.4Lターボ×7G-DCTを搭載したFFの180がエントリーグレードとして追加

・2020年9月:先進安全運転支援機能のレーダーセーフティパッケージが全車標準装備に

 

今CLAを狙うなら、「200d AMGラインパッケージ」一択

原稿執筆時点で最も掲載台数の多いグレードは、200d AMGラインパッケージ装着車で、全体の約8割を占める110台ほど見つかった。

次いで多いのは250 4マチックのAMGラインパッケージ装着車だが、全体の1割程度の約15台。200d AMGラインパッケージが圧倒的に選びやすい。

どうしても欲しいグレードが他にあるなら、じっくりと探すほかないが、今CLAの中古車を狙うなら台数の多い200d AMGラインパッケージを比べて選ぶのが正解と言えそうだ。

AMGラインパッケージゆえベース車に対して、同社のスポーツ部門を担うメルセデスAMG社が手がけた、エアロパーツやアルミホイール、スポーツシートといった専用パーツがたっぷり備わる。ゆえに、スポーティな性格の“CLAらしさ”を存分に味わうことができるはず。

2Lディーゼルターボは最高出力150ps(110kW)、最大トルク320N・mとよどみない加速感が味わえるだけじゃなく、WLTC燃費18.4km/Lと上級グレードの250 4マチック系の12.8km/Lより低燃費なので、購入後の燃料費も抑えられる。

原稿執筆時点で、走行距離3万km以下の物件が支払総額430万円から見つけることができる。AMGラインパッケージのオプション価格が36万3000円(消費税込み)だったことを考えると、お得感は高いと言えそうだ。

なお、コンディションだけでなく、カーナビやレーダーセーフティパッケージといったオプションの有無でも価格は異なるので、それらに注意して欲しい1台を探してみよう。

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メルセデス・ベンツ CLAクラス(現行型)×「200d AMGラインパッケージ」×全国

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メルセデス・ベンツ CLAクラス(現行型)×全国
文/ぴえいる、写真/メルセデス・ベンツ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。