ランドローバー レンジローバーイヴォーク(現行型)▲レンジローバーイヴォークは2代目になって性能が大幅に進化。機能と走りでは上位車種と比較しても引けを取らない

新車に近い状態の物件がたくさん

ランドローバーは設立以来、本格4WD、SUVだけを専門に作ってきた希有なブランドだ。

そのランドローバーから新たなシティ派SUVとして2011年に登場したのが、初代レンジローバーイヴォーク。洗練されたデザインと、ランドローバーとしては手頃な価格帯、見た目から想像できない本格的なオフロード性能などで一躍、人気車種となった。

2019年に登場した2代目も人気となっているが、昨今の半導体不足や新型コロナウイルスの影響によって新車のデリバリーには大きな影響が出ている。今注文しても納車されるのは来年夏以降という状況だ。

それなら短納期で手に入る中古車に目を向けてはいかがだろう?

走行距離少なめで新車価格より30万円以上安い支払総額の物件や、新車とほとんど変わらないコンディションの物件も存在する。

この記事ではレンジローバーイヴォーク(現行型)の概要を振り返りながら、オススメの中古車を紹介する。

レンジローバーイヴォーク ▲街乗り専用SUVと思われがちだが、実はオフロードでも頼もしい走破性能を披露してくれる

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【ボディサイズ・デザイン】見た目だけでなく運転しやすさにも配慮

ランドローバーの中ではエントリーモデルのレンジローバーイヴォークだが、ボディサイズは全長4380mm × 全幅1905mm × 全高1650mmと堂々としたもの。

全幅はトヨタ ランドクルーザープラドやアウディ Q5以上となっている。初代のボディバリエーションには3ドアも存在したが、2代目では5ドア・5人乗りの設定のみだ。

全長はやや短めだが、プラドやQ5などが縦置きエンジンなのに対して、レンジローバーイヴォークのエンジンは横置き。そのため、居住空間や荷室のキャパシティはたっぷり確保されている。

レンジローバーイヴォーク ▲外観をすっきりと見せるために、パネル内に格納されるドアハンドルを採用

デザインの面では後方に向かって絞り込まれていくボディライン、超薄型のヘッドライトなどが特徴。ウエストラインは直線的で、本格SUVでありながらクーペのような精悍さが表現されている。

インテリアの雰囲気もエレガント。高級感があるのはもちろん、一部グレードのシート生地にリサイクル素材を活用したDinamicaスエードクロスを採用するなど環境にも配慮されている。

デザイン優先に見えるレンジローバーイヴォークだが、インパネ位置を低くして運転席からの視界を確保するなど、SUVとしての使い勝手も優秀。このあたりは長年SUVを作り続けてきたランドローバーの妙技というところだろう。

 

【エンジンタイプ】ガソリンはグレードごとに異なる設定

レンジローバーイヴォーク ▲300ps仕様のガソリンエンジンはいかにもランドローバーらしいジェントルな味付け

デビューから2020年11月までのレンジローバーイヴォークに搭載されていたエンジンは、2L 直4ガソリンターボと2L 直4ディーゼルターボの2種類。

ただしガソリン車には200ps仕様の「P200」、250ps仕様の「P250」、300ps仕様の「P300」と3種類あり、グレードごとに設定が異なる。このうち「P300」は48Vバッテリーを採用するマイルドハイブリッドだ。

各仕様によって選べるグレードが下記のように限られている。

200ps:ベースグレード「S」「SE」
250ps:「SE」「Rダイナミック」
300ps:「Rダイナミック」

ディーゼルについては180ps仕様の「D180」のみとなっていた。

2020年12月のマイナーチェンジではディーゼルエンジンを改良して200ps仕様化、マイルドハイブリッドを採用するとともに、ガソリンエンジンのラインナップを大幅に整理、300ps仕様は廃止された。

2021年8月には、1.5L 直3ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド「P300e PHEV」を追加。システム全体で最高出力309ps、最大トルク540N・mを発生するパワフル&トルクフルな仕様のモデルだが、残念ながら中古車ではほとんど流通していない。

 

【機能・安全性能】ハイテク装備を惜しみなく搭載

レンジローバーイヴォーク ▲全車フルタイム4WDを採用。テレインレスポンス2などの機能がオンロード・オフロードのドライビングを支援してくれる

路面状況に応じてドライバーが任意に走行モードを切り替えることができる「テレインレスポンス2」など、ハイテク装備を満載しているのも特徴。エンジンのスロットルマッピングやシフトスケジュールをカスタマイズできる「コンフィギュラブルダイナミクス」、快適性と俊敏性をバランスする「アダプティブダイナミクス」などの機能はユニークだ。

安全装備についても合計6個のエアバッグを装備する他、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備も充実。ボンネット下を透視するかのようにモニターで表示する「ClearSightグラウンドビュー」、荷物を満載したときでもカメラ映像で後方視界を確保するルームミラーなど、未来感たっぷりのドライバーアシスト性能となっている。

 

【オススメの中古車】ディーゼルのお買い得感が高い

レンジローバーイヴォーク ▲力強いパワーユニットとスポーティな外観が「Rダイナミック」の特徴

デビューから約3年半がたったレンジローバーイヴォーク。中古車市場での流通台数は150台前後とまずまず。中古車平均価格は650万円前後となっている。

ほとんどの物件は走行距離3万km未満の低走行車であり、今なら新車に近いコンディションのものを選びやすい状況だ。

ただし、納車待ちが長くなっている影響で直近1年以内に初度登録された物件数は極端に少なく、ほとんどが2019~2021年式となっている。

ガソリン車とディーゼル車の比率はおよそ6:4。2021年に追加されたPHEVについては残念ながらまだ流通していない。

レンジローバーイヴォークをできるだけ安く手に入れたいなら、ガソリン車の「S P200」がオススメ。新車価格はベースグレードの方が低いが、中古車市場での流通量は「S」の方が多いため選びやすい。

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レンジローバーイヴォーク(現行型) × S 2.0L P200 4WD

最安値では総額510万円から、走行距離1万km台のコンディションが良好な物件でも総額550万円前後から狙える。

新車との価格差で言えば、実はディーゼルの方がオススメできる状況だ。「S D180」で総額560万円からのスタートとなるが、新車の車両本体価格は591万円~となっており、圧倒的にオトク感が高い。

マイナーチェンジ前のモデルとはいってもフィーリングは洗練されており、不足は感じないだろう。

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レンジローバーイヴォーク(現行型) × S 2.0L D180 ディーゼルターボ 4WD

パワフルな「Rダイナミック」系グレードが好みなら、新車ではもう買えない「P300」を探してみてはいかがだろう? 「HSE P300」・走行距離1万km台の物件でも総額770万円台から狙える。

新車価格800万円オーバー、高級装備も快適装備も満載の仕様であったことを考えるとこちらもお得感は味わえるだろう。

走行距離は概ね1万km台となっているが、流通台数が少ないため気に入った物件があれば早めに問い合わせすることをオススメしたい。

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レンジローバーイヴォーク(現行型) × 「P300」系

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※記事内の情報は2022年12月20日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/尾形和美、ランドローバー
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。