ホンダ N-WGN(現行型)▲最先端の予防安全機能やクルーズコントロールを搭載しながら、リーズナブルな価格を実現した2代目となる現行型N-WGN。中古車市場には新車価格より30万円以上安い物件も

ようやく中古車らしいお得な物件が出始めたN-WGN

N-WGNは軽トールワゴンの王道モデルとしてホンダが力を注いでいる車種だ。

現行型の2代目は2019年8月に登場。精悍なデザインだった初代から大きくイメージを変え、背高でスクエアな形状の中にも丸みをもたせた柔らかなフォルムとなった。

プラットフォーム、エンジンを一新したことで走りも大きく進化。先進安全装備である「ホンダセンシング」を全車標準としながら価格アップを抑え、競合ひしめく軽トールワゴンの中でも魅力的なモデルとなっている。

当然のように人気が出て大ヒットしたが、現在は新型コロナ感染拡大影響や慢性的な半導体不足、不安定な海外情勢といった要因によって生産が遅れ、工場稼働率は7~8割というところ。注文から納車まで5ヵ月待ちという状況が続いている。

そんなに待てない! という方は、中古車に目を向けてはどうだろう? デビューから3年を経過して中古車市場での流通台数は2000台を超えるようになった。

価格的にも良好なコンディションの「L ホンダ センシング」「カスタム L ホンダ センシング」などのグレードでは新車価格よりも20万~30万円ほど低い金額から狙えるオトクな状況だ。

リーズナブルな価格で手に入り、納車まで待たなくて良い中古車は明らかに合理的な選択! この記事ではN-WGNの概要やグレード体系をチェックしつつ、オススメのグレードを紹介していこう。
 

N-WGN ▲どことなくレトロなイメージながら、デザインコンシャスではなく実力本位なところがN-WGN(現行型)の魅力

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ホンダ N-WGN(現行型) × 全国
 

モデル概要:標準仕様でも充実した安全装備とレベルの高い走り

フルモデルチェンジによってN-BOX(現行型)と共通のプラットフォーム、エンジンとなったN-WGN(現行型)。全高は従来型よりも20mmほど高くなり、フロントウインドウの角度も立ち上げられた。

その結果、室内容積が拡大し、必要十分な大きさを備えた後席、荷室スペースが競合車に対する大きなアドバンテージとなっている。

エクステリアでは丸いヘッドライトの愛らしい表情が印象的な「N-WGN」と、エッジが効いた都会的な顔つきの「N-WGN カスタム」という2種類のバリエーションを用意。

メカニズムは両モデルともほぼ共通で、660cc 直列3気筒DOHCガソリンエンジンもしくは同ターボエンジンにCVTを組み合わせたパワーユニットを搭載。ターボ車にはパドルシフトが装備される。

走りの質感に優れているのもN-WGNが好評を得ているところで、特にNAエンジンの力強さ、燃費の良さは評価が高い。高速道路も含めた走行時の安定感も、かつての軽自動車とは段違いと言えるレベルだ。

さらに、進化した「ホンダ センシング」が全車標準装備されたことでも話題となった。衝突軽減ブレーキは夜間の歩行者、横断中の自転車にも対応。後方の障害物の接近を検知してドライバーに知らせるパーキングセンサーシステム、渋滞追従機能付き「アダプティブ・クルーズ・コントロール」も標準装備という大判振舞いだ。
 

N-WGN ▲シンプルで使いやすいインテリア。運転席にはチルト&テレスコピック機構付きのステアリングを標準装備
 

グレード展開:「標準」と装備充実の「カスタム」

グレードは「N-WGN」「N-WGN カスタム」とも共通で、ベーシックな装備の「G ホンダ センシング」、快適装備・機能装備が充実した「L ホンダ センシング」、ターボエンジンを搭載する「L ターボ ホンダ センシング」の3種類。各グレードにFFとフルタイム4WDが用意される。

「N-WGN」より「N-WGN カスタム」の方が新車価格で約24万円高い設定となっているが、これはアルミホイールやオートライトコントロール機能付き9灯式フルLEDヘッドライトやテールゲートスポイラー、フルLEDリアコンビネーションランプ、豪華な内装といった装備の違いによるもの。

メカニズムは両モデルとも共通と書いたが、「カスタム」系のターボ車はちょっと特別な存在。15インチのホイール(他グレードはすべて14インチ)とリアスタビライザー(FFのみ)を装備するスポーツ志向の設定となっており、乗り心地もややハードでハンドリングを重視した設定となっている点に注意したい。

なお、2022年9月のマイナーチェンジにより、「N-WGN」はターボ車を廃止、「N-WGN カスタム」は「G ホンダ センシング」を廃止。全グレード名が「ホンダ センシング」を冠さない名称となった。
 

N-WGN ▲床面が低く、十分な容量をもつカーゴスペースも評価の高いポイント
 

中古車の状況:上級グレードのLがお得

N-WGN ▲「L ホンダ センシング」には14インチ・アルミホイール、スーパーUV・IRカットガラスやETC車載器などが装備される

新車では納車待ちが発生している状況だが、中古車の流通台数は2000台を超えており選択肢は豊富だ。

カスタム系も含めた中古車平均価格は約136万円。デビュー年よりも2021年式の方が多く、走行距離も少ない物件が多いことを考えるとかなりリーズナブルと言える。

N-WGN全体の中でも、最も狙いやすいグレードが「L ホンダ センシング」だ。カスタム系を含めた全流通量の約半分を占めるグレードであり、選択肢が豊富。しかも新車価格との価格差が大きく、圧倒的にお買い得感が高い。
 

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ホンダ N-WGN(現行型) × 「L ホンダ センシング」

一例を挙げると、2020年式、走行距離1万km未満、修復歴なしの物件が総額100万円以下から狙える状況。中心となる価格帯は総額100万~180万円だ。

新車の車両本体価格が約134万円(デビュー時)なので、かなりリーズナブルと言えるだろう。「L ホンダ センシング」なら装備的にも十分満足できる。
 

N-WGN ▲カスタム系グレードは直線的なデザインのフロントマスクが特徴だ

豪華な内外装をもつ「カスタム」系グレードは、流通量全体の3分の1ほど。現時点で700台以上の物件の中から選ぶことが可能で、こちらも選択肢は十分に多い。

「カスタム」系の中古車市場における価格帯は総額110万~200万円。大半を上級グレードの「カスタム L」が占める。

走行距離1万km未満の物件に絞っても、NA、ターボとも総額120万円台から狙える。新車に近いコンディションでありながら、新車価格より30万円以上安い物件もあり、こちらもリーズナブルだ。
 

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ホンダ N-WGN(現行型) × 「カスタム L」 × 車両本体価格157万円以下

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ホンダ N-WGN(現行型) × 全国

※記事内の情報は2022年10月15日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/ホンダ
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。