デミオ(4代目)▲他のマツダ車同様「魂動デザイン」をまとい、「人馬一体」の走りを楽しめる同社のエントリーモデル。1.5Lディーゼルエンジンは、輸入車がよく使う尿素水による後処理システムが不要なため、購入後も手間がかからず、ランニングコストも安心だ

安い軽油で走り、なおかつ燃費もいいディーゼルが今の時勢にピッタリ!?

「ランニングコストが安そうだから」という理由で国産のコンパクトカーを選ぶという人も多いだろう。

確かに1~1.5Lクラスのコンパクトカーは排気量が小さいうえに、ボディも小さいから軽くて、比較的燃費が良い。だから、燃料代を抑えやすかったのは事実だ。

ところが、昨今は「いくら燃費が良くてもねぇ……」とため息が出てしまうほど、ガソリン代が高い。

そんなときに思い出してほしいのが、ガソリンよりも安い軽油で動くディーゼル車だ。

資源エネルギー庁が発表している「給油所小売価格調査」によると、8月22日時点のレギュラーガソリンが1Lあたり169.0円のところ、軽油は149.0円。つまり軽油は20円/L安い。例えば30L給油すれば、その差は600円にもなるのだ。

ちりも積もれば山となる。毎月30L給油するとして年間で600円×12ヵ月=7200円。この先もしガソリン代が下がっても、同様に軽油の価格も下がるから、この“ちり”はずっと山を作り続けていく。

そして、実は国産コンパクトカーの中にも、このディーゼル車が存在することをご存じだろうか?

それが今回紹介する、4代目マツダ デミオだ。

デミオ(4代目)▲4代目デミオの1.5Lディーゼルエンジン。オプションで減速時の運動エネルギーを利用して発電するシステム「i-ELOOP(アイ・イーループ)」が用意されていて、同システムを搭載すると6速ATのJC08モード燃費26.4km/Lが26.6km/Lになる

ディーゼル車は同クラスのガソリン車よりも燃費が良いものが多いのも特徴だ。

4代目デミオのディーゼル車でいえば、2WDの6速ATでJC08モード燃費は26.4km/L(1.5 XD、減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」搭載車は26.6km/L)、6速MTなら30.0km/L。

これは、例えば同世代のトヨタ ヴィッツやホンダ フィットなどのガソリンモデルより上なだけではなく、当時の同クラスのハイブリッドカー、トヨタ アクア(初代)の35.4km/Lにも迫るほどの低燃費なのだ。

燃料代が安くてしかも低燃費。そんな国産コンパクトカー唯一のディーゼル車、4代目デミオについて、詳しく見ていこう。

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コンパクトでも高品質、クラス唯一のディーゼルエンジンも搭載

マツダ デミオ(4代目)▲「XD」はハロゲンヘッドライト、「XD ツーリング」「XD ツーリング Lパッケージ」はLEDヘッドライトが備わる。デビュー時点ではハイ/ロービーム自動切替機能はオプション。オートライトシステムは「XD」はオプション、他2グレードは標準装備

車の価値はサイズに比例するという既成概念、つまり「価格の安い小さな車は性能もそれなり」というこれまでの常識を打ち破る新しいコンパクトカーとして開発されたのが4代目マツダ デミオ。

同社の新世代技術の総称「スカイアクティブ・テクノロジー」と、デザイン哲学「魂動デザイン」が採用された同社のエントリーモデルとして、2014年9月に登場した。

打ち破った既成概念のひとつが、このクラスで、現在でも国産唯一となる1.5Lディーゼルエンジンを搭載したことだろう。

同ディーゼルエンジンには6速ATまたは6速MTが組み合わされ、JC08モード燃費は先述のとおり26.4~30.0km/L。その一方で、加速感を左右する最大トルクは、1.5Lという排気量ながら250N・m(6速AT・2WD)と、2.5Lガソリンエンジン並みだ。

そのため、低燃費&高性能なだけでなく、その他のスカイアクティブ・テクノロジーとともに、同社の掲げる「人馬一体」感も味わえる。

マツダ デミオ(4代目)▲ディーゼル車はいずれもアルミホイールが標準(XDが15インチ、他は16インチ)。また、2WD(FF)の他に4WDも選べる。4WDシステムは、前輪スリップの予兆をセンサーが検知すると、すぐさま後輪も駆動させるというもの

さらに、コンパクトカー=チープな内装、という既成概念も覆している。

用いられる金属パーツは削り出したような精緻な仕上がりだし、樹脂パネルのシボは上級車と変わらない。

また、このクラスとしては珍しく、シートをはじめレザーが多用されたグレードも用意された。

このように高い質感のインテリアを備えているのも、4代目デミオの特徴といえる。

そして、機能面を見ても充実している。例えば、衝突被害軽減ブレーキ(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)とAT誤発進抑制機能は、デビュー時点からディーゼル車全車に標準装備だ。

その他、ディーゼル車はすべて、オーディオレス車(純正ナビ装着用)でなければ、インパネ中央上部に7インチセンターディスプレイが備わる。

これは燃費など各種情報を表示するだけでなく、専用SDカードを購入すればカーナビ機能が備えられる他、スマートフォンと連動して音楽を楽しむ際のディスプレイにもなる。

加えてUSB端子が2つ、AUX端子が1つ、ナビゲーション用SDカード専用スロット、Bluetooth機能がすべてのディーゼル車に備わる。

デビュー時のディーゼル車のグレード構成は、手頃な順に「XD(178万2000~197万6400円)」「XD ツーリング(194万4000~213万8400円)」「XD ツーリン グLパッケージ(199万8000~219万2400円)」(カッコ内は車両本体価格)だった。

マツダ デミオ(4代目)▲「XD」のインパネパネル(写真)は、樹脂の原料から塗料、シボの表情に至るまで吟味された新開発素材。「XD ツーリング」はインパネパネルに赤ステッチが入り、「XD ツーリング Lパッケージ」はインパネ下部がシートと同じレザーがあしらわれる。エアコンは「XD」がマニュアル、他はフルオート
デミオ(4代目)▲メーターパネル中央に1眼メーターが備わる。通常ここは速度計だが、オプションの「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」(メーターフード上に半透明パネルが備わり、ここに速度やカーナビのルート案内などを映し出す)を選ぶと、写真のようにエンジン回転計になる
デミオ(4代目)▲ラゲージ容量は280Lとこのクラスでは標準。一般的な大きさのベビーカー1台を収納できる。後席は「XD」が左右一体型、他は6:4分割シートが標準仕様

デビューしてからも、毎年着々と進化し続けるのが最近のマツダ車の特徴だが、この4代目デミオも例に漏れず改良し続けられた。

まず2016年1月には、ディーゼル車の一部グレードに、ディーゼルエンジン特有のノック音(ガラガラと鳴る音)を抑制する「ナチュラルサウンドスムーザー」が標準装備された。同時にアクセルレスポンスやステアリングの改良が行われている。

2016年11月には、よりスムーズなコーナリングを実現する「G-ベクタリングコントロール」が全車に標準装備された他、さらなるディーゼルエンジンの不快音の抑制化が図れた。

また、進化した安全機能のセットオプション「セーフティクルーズパッケージ」が用意され、インテリアの質感の向上も図られている。

2019年9月のマイナーチェンジには、グローバルブランドとして世界共通で使用している車名の「MAZDA2」に改称され、現在も販売が続いている。

原稿執筆時点で4代目デミオのカーセンサー掲載台数は約1720台。その半数近くの約800台がディーゼル車だ。いかにディーゼル車が支持されているかがわかる。

以上を踏まえ、今ならどんな中古車が狙い目なのかを見てみよう。

 

とにかく安く手に入れたいなら、「XD ツーリング」がオススメ

ディーゼル車には「XD」「XD ツーリング」「XD ツーリング Lパッケージ」の3グレードがあるが、中でも台数が多くて選びやすいのはXD ツーリングで、ディーゼル車の5割以上を占める約440台が見つかった。

新車時の価格でいえば、XDの方が安いのだが、この価格帯ではあまり差がなくなり、しかもXDは台数が少ない(全体で約150台、支払総額100万円以下で約30台)。ゆえに、XD ツーリング狙いがオススメというわけだ。

XD ツーリングはヘッドライトがLEDになり、エアコンがフルオートエアコンになるなど、装備が充実しているのもオススメの理由のひとつ。

支払総額100万円と比較的手頃に狙えるのは約80台ほどで、例えば走行距離7万km・修復歴なしなら支払総額約80万円から、走行距離5万km・修復歴なしでも支払総額約90万円からといった感じだ。

走行距離10万km超の物件なら総額60万円くらいから狙えるが、多走行ゆえ少し不安に思うかもしれない。

しかし、4代目デミオの年式は2014~2016年と6~8年落ち。つまりこのような物件は、一度の走行で長距離を走ることが多かったことが考えられる。

燃費が良く、加速感のあるディーゼル車らしい使われ方だから、しっかりとメンテナンスを受けてきた個体ならばそう過度に不安になる必要はないだろう。

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マツダ デミオ(4代目)×「1.5 XD ツーリング」×全国
 

デミオらしい上質感も求めるなら、「XD ツーリング Lパッケージ」がオススメ

先述のように従来のコンパクトカー像を打ち破った4代目デミオ。

それを最も象徴するのは、ディーゼル車の中でもなおかつ内装にレザーが奢られた「XD ツーリング Lパッケージ」だろう。

装備も充実していて、新車時の車両本体価格もディーゼル3グレード中最も高かったが、原稿執筆時点で走行距離10万km超なら支払総額約60万円から狙える。

もちろん走行距離を絞れば高くなるが、それでも走行距離7万km・修復歴なしなら支払総額約90万円から、走行距離5万km・修復歴なしでも支払総額約110万円から見つけることができる。

LEDヘッドライトやフルオートエアコン、レザーのインパネまわりやシートなどが備わるコンパクトカーをこの価格帯から狙えるなんて、4代目デミオならではだ。

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マツダ デミオ(4代目)×「XD ツーリング Lパッケージ」×全国

その他、XD ツーリング Lパッケージをベースにした特別仕様車の「ミッドセンチュリー(2015年4月)」や「ブラックレザーリミテッド(2015年12月)」も、特別仕様車の中では台数が多く、狙い目。

いずれもオプションだったCD/DVDプレーヤーと地上デジタルTVチューナーが備わり、支払総額100万円以下で見つけることができる。

デミオ(4代目)▲特別仕様車「ミッドセンチュリー」。真っ赤なシートや、赤/白/黒のビビッドな色使いが特徴だ
デミオ(4代目)▲特別仕様車「ブラックレザーリミテッド」。黒の本革にグレーのファブリックやシルバーのストライプ&ステッチが施されている

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マツダ デミオ(4代目)×「ミッドセンチュリー/ブラックレザーリミテッド」×全国

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文/ぴえいる、写真/マツダ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。