ホンダ レジェンド ▲マイナーな存在ではあるものの、実力を考えれば破格値となっている5代目レジェンド

豪華さはもちろん、走りの性能もピカイチなフラッグシップセダン

セダン受難の時代とはいえ、フラッグシップモデルのVIPセダンにおいてはいまだに一定の需要があり、その堂々とした佇まいやフォーマルな雰囲気は他のボディタイプでは出すことができない魅力があります。

そんなフラッグシップセダンの中でも、ホンダのレジェンドは1985年のデビューから現在まで、その座を粛々と守り続けてきた隠れた名車と言えます。
 

ホンダ レジェンド ▲日本車離れした雰囲気を醸し出す、最終型・5代目レジェンド(前期型)

残念ながら5代目となる最終型は2022年1月をもって終売となってしまい、どちらかというとライバル車に比べてマイナーな存在となってしまっています。

しかし、改めて振り返ってみるとその性能やスタイリングは全く劣るところはありませんし、なにより平均価格が大きく下がってきていて非常に買いやすい価格帯となっているのです。

今回は、そんな最終型レジェンドの中古車相場を見るとともにモデル概要を振り返り、今のオススメの中古車はどんなものかを考えてみました。

特にVIP系セダンをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!
 

▼検索条件

ホンダ レジェンド(5代目) ×全国
 

マイナーモデルゆえ価格下落のスピードは速い

ホンダのフラッグシップモデルとして君臨した5代目レジェンドの新車時価格は約700万円からと、そのポジションにふさわしい高額なものとなっていました。

しかし、中古車市場ではややマイナーな存在ということもあってかそこまで価格は高くなく、2020年1月の時点ではおよそ400万円だった中古車平均価格は、波はあったものの2021年5月には370万円、直近5月には302.7万円と1年で実に70万円近く下がっているのです。
 

ホンダ レジェンドの中古車平均価格推移グラフ ▲2020年中頃には高年式のマイナーチェンジモデルも増えたためか、一時価格は上昇。しかし、その後すぐに下落に転じ、直近5月は過去最安値を更新している

価格が下がっているとはいえ、今年の1月まではバリバリの現行車であったことに加え、ホンダのフラッグシップモデルであったこともあって装備は他のVIPセダンにも劣らないものが揃っており、非常に買い得感が強い1台と言えるでしょう。

ただ、残念ながらマイナーな存在だったこともあって物件数は多くなく、執筆時点での掲載台数は100台を切っている状況。そのため、気になる物件があったら早めの行動がオススメです。
 

 

「セダン版NSX」と言っても過言じゃない

ホンダのフラッグシップセダンとして2015年に販売を開始した5代目レジェンド。ボディサイズはレクサス ESや日産 フーガにほど近い堂々としたもので、ホンダらしいスポーティさも兼ね備えた精悍なもの。
 

ホンダ レジェンド ▲フラッグシップセダンでありながら、ホンダらしいスポーティさも兼ね備えている

そんなレジェンドの最大の特徴はパワートレインで、3.5LのV6エンジンに加え、エンジンをアシストするモーターを内蔵したトランスミッションと、後輪を左右独立して制御するツインモーターユニットという3モーター体制となるハイブリッドシステムを搭載。

「SPORT HYBRID SH-AWD」と名付けられたこのハイブリッドシステムは、あのNSX(2代目)にも搭載されたものであり、レジェンドはセダン版NSXと言っても過言ではないかもしれません。
 

ホンダ レジェンド ▲3モーターハイブリッドシステムの「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載。前輪駆動、後輪駆動、4WDという3つの駆動方式と、EVドライブ、ハイブリッドドライブ、エンジンドライブという3つの走行モードの切り替えが可能で、状況に応じて最適な駆動方式と最も効率の良い走行モードが自動で選択される
ホンダ NSX ▲この「SPORT HYBRID SH-AWD」は、なんと2代目NSXにも搭載されている!

また、トランスミッションも7速のデュアルクラッチトランスミッションを採用しているため、歯切れの良い変速を楽しめる他、AWDの優れた接地感と左右に独立した駆動力を伝えるトルクベクタリングによって優れた回頭性とオンザレール感覚のコーナリングを実現。そのフィーリングは、まるでスポーツカーに乗っているかのよう。

といってもフラッグシップモデルですからもちろん乗り心地も素晴らしくで、本革シートやサンルーフ、4席分のシートヒーター&ベンチレーション、パワートランク(後期型)といった快適装備も標準搭載。

さらに、ノイズリデューシングアルミホイールやノイズキャンセリング機能付きアクティブサウンドコントロールに、アメリカKrell(クレル)社と共同開発したオーディオシステムを搭載するなど、もはや全部乗せといっていいほどの充実ぶりとなっていました。
 

ホンダ レジェンド ▲グレード展開は1つだけだったものの、赤系や青系といった外板色や3色の内装色が用意され、選ぶ楽しみも多かった

というのもこの5代目レジェンドは1グレードしかなく、オプション設定の装備も用意されていなかったため、フラッグシップモデルに必要とされる装備がすべて標準装備だったというオチなのです。

つまり、中古車を狙うのであれば、細かいグレードや装備内容で迷う必要がないということなので、非常に買いやすい1台ということも言えるのではないでしょうか?

とはいえ、中古車は個々に状態や価格が違うという点があるため、今から購入するのであればどんな条件で狙うのがベストなのか考えてみましょう。
 

 

とにかく安く狙うなら「本体価格300万円以下×走行距離7万km以下」を

新車価格は700万円ほどだったレジェンド。その半額以下で直近5月の平均価格をも下回る300万円以下という条件に、走行距離7万km以下という贅沢な条件を加えて見ても30台近い物件がヒット。

中には、支払総額300万円前後で走行距離が4万km台以下という物件もあり、買い得感だけが残る結果となりました。
 

ホンダ レジェンド ▲前期型とはいえ古くささは全くなく、むしろ前期型を指名買いする人もいるほどだとか

ヒットする物件のほとんどが2015年1月~2018年1月生産の、マイナーチェンジを受ける前の前期型です。

それでも、まだまだ高年式ということもあって保証付きの物件も少なくなく、購入後も比較的安心して乗り続けることができるというのもポイントのひとつではないでしょうか?

この条件で見つかる中古車としては、かなりお買い得が高いものと言って良いでしょう。
 

▼検索条件

ホンダ レジェンド(5代目) ×車両本体価格300万円以下×走行距離7万km以下×全国
 

さらなる性能を求めるなら、2018年2月以降の「後期モデル」もチェック

5代目レジェンドは2018年2月にマイナーチェンジを実施し、エクステリアが大きく変更されています。

このフロントマスクは、北米を中心に展開しているホンダの高級車ブランド「アキュラ」のファミリーフェイスとなっており、日本ではややアクの強いルックスが賛否を巻き起こしたのでした。
 

ホンダ レジェンド ▲話題を集めた新型アキュラ インテグラも採用するアキュラのファミリーフェイスを導入した後期型

そのため「レジェンドを狙うなら前期型がいい」という声を耳にするのも事実なのですが、後期型ならではのオススメポイントがあるのです。

それが安全運転支援システム「Honda SENSING」に追加された「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」というもの。

これは自動車専用道路などの渋滞時、0km/hから約65km/hまでの速度域で、前走車との距離を保ちながら自車の走行車線をキープするようにアクセルとブレーキだけでなく、ステアリングのアシストもしてくれるというものなのです。

さすがに後期型は9台しか掲載がなく、修復歴がある物件を除くと400万円台前半からという車両本体価格となりますが、予算に余裕があれば狙ってみる価値はあると言えるでしょう。
 

▼検索条件

ホンダ レジェンド(5代目) ×2018年2月以降生産モデル(後期型)×全国

ちなみに、2021年3月には“自動運転レベル3”に該当する「Honda SENSING Elite」を搭載したモデルが100台限定でリリースされ話題となりましたが、こちらはリース専用車だったこともあって市場に流通している物件はゼロとなっています。
 

ホンダ レジェンド ▲「Honda SENSING Elite」を備えたモデルもいつか中古車市場に登場するのだろうか?

残念ながら現在は販売終了となってしまったホンダのフラッグシップセダンのレジェンド。

現時点では後継モデルが登場する予定もないということも残念ですが、マイナーな存在がゆえにこの価格で購入できるということを考えると、なんだか複雑な気持ちになってしまいます。

しかし、今まで述べてきたようにVIPセダンとしての性能は素晴らしいもの。ぜひ一度チェックしてみることをオススメします。
 

▼検索条件

ホンダ レジェンド(5代目) ×全国
文/小鮒康一 写真/ホンダ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスターなど