レクサスRX(初代)▲セダンとSUVの特長を併せもつレクサス RX。北米市場では3代目となるモデルが日本での初代となる。北米での初代RXは現在のSUV人気の火付け役となった。写真は2012年4月のマイナーチェンジ後

登場してから10年以上経ち、いよいよ値下がり傾向に!?

登場から10年以上経っているにもかかわらず、依然人気の高い初代レクサス RX。

国産トップクラスのラグジュアリーSUVゆえ、それも仕方ないことだが、実はここ3、4ヵ月で中古車平均価格がググッと下がっている。

これは買い時のサイン!? 詳しく見ていこう。
 

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中古車相場状況
値上がり傾向のハイブリッド車に対し、ガソリン車は急落している

初代RXにはガソリン車とハイブリッド車があり、カーセンサー上では別の車種として扱われているが、ここ最近値落ちが顕著になってきたのはガソリン車の方だ。
 

レクサス RXの中古車平均価格推移グラフ▲もともと右肩下がりだったが、ここ数ヵ月は値落ちのスピードが加速している

2022年4月時点の中古車平均価格は174.6万円だが、これは3ヵ月前の2022年1月と比べて約10万円の値落ちだ。

2021年の1年間でわずか7.9万円しか下がらなかったことを考えると、短期間で一気に安くなったことがわかる。

もちろん初代レクサス RXは人気車であることは確かだが、登場から13年ほど経ち、間もなく3代目がデビューすると噂されるタイミングだ。

経年による下げ圧力がかかっているのは間違いない。そして、2代目・現行型RXの中古車も増え注目が分散しているのも、値落ちが加速している理由だろう。
 

一方で、RXハイブリッドの中古車価格は、実はジワジワと値を上げている。2020年7月の198.5万円を底に、2022年4月にはやや下落を見せたものの216.4万円と高くなった。
 

レクサス RXハイブリッドの中古車平均価格推移グラフ▲ハイブリッドモデルはむしろ右肩上がりの状態

RXガソリン車とRXハイブリッド車の中古車価格推移の違いは、主に中古車台数に理由がありそうだ。

ガソリン車はここ2年間ほど200台前後で推移するなど一定の流通量があるのに対し、ハイブリッド車の方は2020年こそ400~500台あったものの、2021年から次第に減り続け、2022年3月時点では285台と2年前と比べて半数近くにまで減っている。
 

レクサス RXの延べ掲載台数推移グラフ▲200台前後で推移し、大きな増減は見られない
レクサス RXハイブリッドの延べ掲載台数推移グラフ▲ここ数ヵ月はやや回復したものの、大きく台数が減少している

プレミアムSUVゆえ、やはり上位となるハイブリッドモデルの人気が高いことが要因だろうか?

その結果、ハイブリッド車は流通台数が減ったことで平均価格が高くなり、一方のガソリン車は台数に変化がなかったため経年による値落ち圧力をもろに受けている、ということが予想できる。

つまり、少しでもお買い得なRXを狙いたいなら、今はガソリン車がオススメというわけだ。

とはいえ、デビューから10年以上経過して掲載物件の走行距離もだいぶ延びてきており、原稿執筆時点でガソリン車の平均走行距離は約7万2000km。

良コンディションが選びやすい今のうちに、そして早めに行動するのが正解だ。
 

 

レクサスブランド最高峰SUVらしい豪華な仕様が魅力

レクサスRX(初代)▲写真はデビュー時のRX350。マイナーチェンジ前まではスピンドルグリル顔ではなかった。電子制御式エアサスペンション仕様(バージョンL エアサスペンション)やスポーティな足回り仕様(バージョンS)も設定されていた

では、初代レクサスRXのどのモデルを狙うべきか。モデル概要を確認しておこう。

もともとはトヨタ ハリアーの北米向けモデルとして誕生したレクサス RX。レクサスブランドが日本でも展開されることになったのに伴い、ハリアーとは別車種として初代レクサス RXが開発され、2009年1月にデビューした。

初代RXには、デビュー時に2種類のモデルが用意された。ひとつが3.5Lのガソリンエンジン×6速ATを搭載するRX350。もうひとつは3.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載するRX450hだ。

なお、後者のハイブリッド車をカーセンサーでは「RXハイブリッド」としてガソリン車の「RX」と分けて表記しているのは前述のとおり。

RX350の最高出力は280psと、ハイブリッド車のRX450hのシステム総合出力299psに迫るほどパワーがある。駆動方式はRX350には2WDと4WDがあり、RX450hは当初4WDのみだったが2009年9月に2WDも追加された。

2010年8月には、最高出力188psを誇る2.7LガソリンエンジンのRX270が追加された。こちらは2WDのみの設定となる。
 

レクサスRX(初代)▲ルーフレールは全車オプション。タイヤサイズは各パワートレインに設定されているスポーティグレードのバージョンSが235/55R19を履き、他はすべて235/60R18が標準
レクサスRX(初代)▲インパネ中央のディスプレイは標準装備。ここにHDDナビゲージョンやバック&サイドモニターの画像が映し出される。ETCユニットやUSB/AUX端子も備えられている
レクサスRX(初代)▲運転席&助手席は電動パワーシートが標準。また、後席もスライド&リクライニング機能が備わる
レクサスRX(初代)▲ラゲージ側からレバーひとつで後席の背もたれを倒すことができる

2012年4月にはマイナーチェンジが行われ、エクステリアデザインを中心に大きく手が加えられた。 レクサスブランドを象徴するスピンドルグリルが採用され、またRX350とRX450hにスポーティバージョンの「Fスポーツ」が設定された。
 

レクサスRX(初代)▲2012年4月のマイナーチェンジでフロントグリルが大きく変わった。また、それまでハイブリッド車のみだったLEDヘッドライトがガソリン車でも標準装備となった
 

とにかく安く手に入れたいなら、総額200万円以内の「RX270」がオススメ

とにかく安くRXを手に入れたいなら、RX270がオススメだ。 原稿執筆時点での中古車平均価格は182.4万円だが、それよりも安い180万円程度、支払総額約200万円以内で検索してみると最も多いのは2.7L・2WDのみのRX270系で、この価格帯の7割以上を占める。

つまり、低価格帯で最も選びやすいグレードというわけだ。

RX270はRX350より1年以上遅れて投入されたモデル。また新車時の車両本体価格でも約40万円安かったため、同じ予算でもRX350より高年式で程度の良い物件を選びやすい。

具体的には、走行距離8万km未満の物件が支払総額約120万円から狙える。この価格帯で走行距離5万km未満はほとんどないので、もし走行距離にこだわるなら予算を上げた方がいいだろう。

実質的なエントリーグレードとなるRX270系だが、そこはレクサス。内装がチープなどといった心配もなく、しっかりと高級感を味わうことができる。
 

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レクサス RX(初代)×総額200万円以内×「RX270」×全国
 

機能重視なら総額250万円以内の「後期型・RX270バージョンL」狙いで!

原稿執筆時点でRX全体の6割以上を占めるのがRX270系。上記のとおり、平均価格より安い支払総額200万円以下から十分買えるのだが、コスパにこだわるなら、RX270の中でも装備の充実したRX270バージョンLに絞って狙ってみてはどうだろう。

支払総額200万円以下ではバージョンLの台数は少ないが、RX全体の台数に対してはバージョンLだけで2割以上あり、RX270系で絞ると3割以上。実はベースグレードに肉薄するほどの台数があり、RXの中でも選びやすいグレードなのだ。

バージョンLの新車時の車両本体価格はベースグレードより58万円も高い473万円で、RX350のベースグレードよりも高かった。装備自体はRX350バージョンLとほぼ同じなのだ。

ベース車に対し、RX350やRX450hと同じ車両統合システム(VDIM)が備わる他、サイドターンランプ付きサイドミラー、本木目&本革ステアリング、ベースグレードより高級なセミアニリンの本革シート、12スピーカー(ベースは8)、パワーバックドアなどが標準装備されていた。

さらに、この価格帯ではスピンドルグリルになった後期型も射程圏内に。2014年式の走行距離5万km程度の物件が、総額230万円程度で見つかる。
 

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レクサス RX(初代)×2012年4月以降生産モデル×「RX270バージョンL」×全国

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レクサス RX(初代)×全国
文/ぴえいる、写真/奥隅圭之、尾形和美、レクサス

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。