トヨタ ハリアー(現行型)▲デビューは2020年6月だが、2021年に入っても新車が売れ続けているハリアー。2021年4月~9月の販売台数は8位といまだベスト10圏内だ。それだけ売れている車だけに、中古車市場にも原稿執筆時点で800台以上が流通している

デビューは2020年6月だが、2021年でいきなり第1位に輝く大物ルーキー

カーセンサーだけがもっている膨大なデータをもとにした、毎年恒例の中古車注目度&競争率ランキング「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。2021年の第1位に見事輝いたのは現行型トヨタ ハリアーだ。


2020年6月デビューのため、中古車市場に本格的に流通し始めたのは2021年からとなったが、それでいきなり第1位を獲得するなんて、今後の活躍が大いに期待できる注目ルーキー。

そんな人気車を中古で購入するなら、どんなグレードを狙えばいいのだろうか? まずはどんな車なのかをおさらいしてみよう。

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トヨタ ハリアー(現行型)×全国

国内オリジナルのプレミアムSUVとしてさらに進化

トヨタ ハリアー(現行型)▲くしくも、2019年のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー第1位に輝いた現行型RAV4と同じGA-Kプラットフォームを採用している現行型ハリアー。写真は最上級グレードのZレザーパッケージ
トヨタ ハリアー(現行型)▲リアのハイマウントストップランプはZとZレザーパッケージ(写真)はロングタイプ、それ以外は通常サイズ。バックドアはSを除き電動開閉式。さらに、ZとZレザーパッケージにはバンパー下で足を振ると開閉する機能が付く。ハイブリッド車のラゲージには100V・1500Wのコンセントが備わる

1997年に登場した初代は、北米でレクサス RXとして販売され、オフロードイメージの強かった4WD車の世界で、プレミアムSUVという新ジャンルを切り開いた先駆者。

3代目でグローバルブランドとしてのレクサス RXと、国産専用モデルのハリアーという具合に袂を分かったが、国産専用ならではの、日本人にはうれしいデザインや機能が、この4代目。現行型ハリアーではさらに進化を遂げた。

搭載されたパワートレインは2L×CVTと、2.5L+モーターのハイブリッドという2種類のみ。いずれも全グレードで2WD/4WDが選べる。

4WDのシステムはガソリン車とハイブリッドで異なるが、どんな路面状況でも安心して、かつドライバーの狙い通りのラインになるよう前後輪のトルクを変えてくれる方向性は同じだ。

グレード構成は価格の低い順から、ガソリン車とハイブリッド車どちらもS/G/Gレザーパッケージ/Z/Zレザーパッケージ。

プレミアムSUVだけあり、安全・快適機能は充実している。衝突被害軽減ブレーキや全車速追従機能付きACCを含むトヨタセーフティセンスは全車に標準装備。

S/G/Gレザーパッケージにはディスプレイオーディオが、Z/ZレザーパッケージにはSDナビ+JBLプレミアムサウンドシステムが標準装備されている。

ディスプレイオーディオ自体にナビ機能はないが、スマホ連動機能が備わるため、スマホのナビアプリを表示させて使用することができる。前後録画機能付きデジタルインナーミラーはSがオプションで、それ以外は標準で装備される。

シート地はGとZがファブリック+合成皮革で、それぞれのレザーパッケージは本革、Sはファブリックとなる。この他、レザーパッケージは前席快適温熱シート+シートベンチレーションが備わる。

アルミホイールやヘッドライト、空調についてはグレードやガソリン/ハイブリッドによって違いがある。主なものは写真とともに下記に記しておくので参考にしてほしい。

ちなみに、原稿執筆時(2021年12月16日)の新車の納車待ち目安は5~6カ月、ハイブリッド車は6ヵ月以上とアナウンスされている。

車両本体価格はガソリン車が299万~443万円、ハイブリッドは358万~504万円と、ハイブリッドの方が約60万円高い。

トヨタ ハリアー(現行型)▲写真はSDナビ+JBLプレミアムサウンドシステムが標準装備されているZレザーパッケージ。ナビ画面は12.3インチでタッチパネル式。一方、ディスプレイオーディオの場合は、8インチのディスプレイが備わる
トヨタ ハリアー(現行型)▲写真はGレザーパッケージ。ホイールもグレードにより異なり、かつオプションで選べないので注意が必要。Sは225/65R17、G/Gレザーパッケージは225/60R18、Z/Zレザーパッケージは225/55R19
トヨタ ハリアー(現行型)▲写真はS。ヘッドライトはSが3灯式LED、それ以外はプロジェクター式LEDのため、上のGレザーパッケージと見比べると目元の印象が異なることがわかる
トヨタ ハリアー(現行型)▲運転席電動シートはSが6ウェイ、それ以外は8ウェイ。GレザーパッケージとZレザーパッケージは助手席も電動になる。ハイブリッド車の空調はドアの開閉や着座の有無などから人が乗っていない席を判断し、空調を制御する。ガソリン車は前席のみ制御する。いずれもモードのオン/オフを任意に切り替えられる
トヨタ ハリアー(現行型)▲調光パノラマルーフはZとZレザーパッケージにオプションで用意された。調光時には障子越しのような柔らかい光を室内に届けてくれる。写真は遮光したときの状態

人気車ゆえ中古車掲載台数は潤沢

では、中古車の状況はどうだろうか。

原稿執筆時点で800台以上ある現行型ハリアーの中古車。デビュー以降どんどん中古車台数は増え続け、直近11月の延べ掲載台数は1378台と、かなりの量の物件が流通していることがわかる。

物件の内訳を見てみると、デビュー間もないこともあり、登録済未使用車や未登録車の物件が多くヒットするのも特徴だ。

トヨタ ハリアー(現行型)▲2021年初頭に700台に達していた延べ掲載台数だが、その後もぐんぐん増え続け、直近11月には2倍近い1378台となった

中古車平均価格を見てみると、300万円台後半で推移している。

ここのところ価格が上昇傾向にあるが、前述の通り新車のデリバリーが遅れているため、中古車の需要が高まっているのが要因とみてよいだろう。

ただし、400万円前後の高価格帯物件を中心に、オプションが充実したお得感の高い物件も流通しており、そして何といっても納期が早いというメリットもあることから、新車を検討している人も一度チェックしておいて損はないはずだ。

トヨタ ハリアー(現行型)▲2021年中頃は365万円前後で推移していたが、後半にかけて平均価格は高くなっていった

選びやすくて装備充実のガソリン車のZか、ハイブリッドのGがオススメ

掲載されている物件を見ると、街乗り中心に使われるプレミアムSUVという性格からか、4WDより2WDの物件が圧倒的に多い。

台数はグレードによって大きく偏る傾向はないが、2WDの中でも台数が多くて選びやすいのは、ガソリン車ならZ、ハイブリッドならGだ。いずれも装備に関しては申し分ないだけに、やはりこの2グレードがオススメとなる。

ガソリン車のZはZレザーパッケージに次いで新車時の車両本体価格(393万円)が高いだけあり、純正のSDナビ+JBLプレミアムサウンドシステムや、フルセグTVチューナー、19インチアルミホイールなどを装備。

レザーパッケージとの違いはステアリングヒーターが付かないことや、シート地が本革ではなく、ファブリックプラス合成皮革になることくらいだ。

発売から1年半程度なので、最も多い走行距離でも4万km未満だし、新車時の保証も残っているからコンディションについては、ほぼ心配不要だろう。

新車未登録も多くあり、新車時の車両本体価格より約40万円安いものもある。ボディカラーにこだわらず、サンルーフが付かなくても問題なければ積極的に狙ってみよう。

なお、新車時より価格が高い物件は主に新車未登録のカスタムカーとなる。

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トヨタ ハリアー(現行型)×「2.0 Z」×全国

一方のハイブリッドで最も多いGも、ディスプレイオーディオが備わるので、純正ナビ機能にこだわらなければ装備は充実している。シート地もZと同じだ。

こちらは走行距離3万km未満がほとんどで、新車時の車両本体価格は400万円だが、支払“総額”で400万円あたりから狙える。

上記のガソリン車のZより値落ち率は劣るが、ハイブリッドの新車の納車待ちは6ヵ月以上とアナウンスされているだけに、早く乗りたい人は希望のボディカラーがあるか、チェックしてみよう。

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トヨタ ハリアー(現行型)×「2.5 ハイブリッドG」×全国

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トヨタ ハリアー(現行型)×全国
文/ぴえいる、写真/トヨタ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。