ホンダ N-WGN ▲ホンダNシリーズの中ではやや地味な印象のあるN-WGNですが、日常使いの相棒にはもってこい

やや影は薄いものの実力は折り紙つき!

2011年に登場した初代N-BOXを皮切りに、ホンダの新たな軽自動車のシリーズとしてすっかり定着したNシリーズ。

軽自動車でありながら、クラスを超えた質感と充実した装備が人気の秘訣で、Nシリーズの筆頭であるN-BOXは常に軽自動車の販売台数ランキングのトップを死守し続けています。

そんなNシリーズの中でも、最もベーシックなシリーズとなっているのがN-WGNです。

N-BOXのようにスライドドアももたなければ、N-ONEのようなプレミアム感を押し出したルックスももち合わせていないモデルではありますが、それだけに飽きのこない実用性の高いモデルとも言えるでしょう。
 

ホンダ N-WGN ▲飛び道具的なシートアレンジはないものの、しっかり座れる後部座席と荷室スペースを確保

初代N-WGNは、スズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴの直接的なライバルとなるセミトールワゴン車。通常仕様のN-WGNと、エアロパーツを備えたN-WGNカスタムの2種類の外観をラインナップしています。

エンジンはどちらも58psのNAエンジンと64psのターボエンジンが用意され、組み合わされるミッションは、カスタムのターボモデルにのみ、7速MTモードが備わっていました。
 

ホンダ N-WGN ▲こちらが通常のN-WGNのエクステリア
ホンダ N-WGN ▲カスタム系はメッキグリルなどで精悍な顔つきに

先進安全装備については、現在のホンダ車に設定される「Honda SENSING」はこの世代のN-WGNには用意されておりません。

動作条件などがやや限定される衝突被害軽減ブレーキの「シティブレーキアクティブシステム」となり、一部の特別仕様車以外はオプション設定となっていたため、装着の有無の確認は必須です。
 

ホンダ N-WGN ▲衝突被害軽減ブレーキを含む「あんしんパッケージ」を装着すると、カーテンエアバッグとサイドエアバッグもセットで備わる

と、そんなマジメな実用軽自動車であるN-WGNも2019年に2代目モデルが登場し、初代モデルもかなり買いやすい価格となってきました。

特に、ここ2年の間に平均価格が20万円ほど下がってきており、状態の良い物件でもかなり手ごろな価格となりつつあるのです。
 

初代N-WGNのここ数年の平均価格と掲載台数の推移は?

安定した実力をもつ初代N-WGNだけに、その中古車価格も非常に安定していることはグラフを見ても一目瞭然。

とはいえ、年数を重ねるごとに順調に(?)価格を下げており、2019年では100万円台をほぼキープしていた平均価格も2021年には80万円台前半と20万円ほど下がっているのです。
 

ホンダ N-WGN

ただ、2019年8月に2代目N-WGNが登場した後でも一気に下落したというわけではなく、安定した人気を誇っていることが見て取れます。

では、そんな安定した人気を誇る初代N-WGNを狙うならどんな仕様がオススメなのでしょうか?

次章から、詳しく見てみましょう。
 

▼検索条件

ホンダ N-WGN(初代) × 全国

ファーストカーとして使うならやっぱりターボ!
ターボ × 衝突被害軽減ブレーキ × 走行距離5万km未満×車両本体価格100万円以下

NAエンジンでもCVTとのマッチングの良さで、街中では過不足ない走りを見せてくれるN-WGN。

もしもファーストカーとして活用するのであれば、人を乗せることや遠乗りをすることも考えて動力性能に余裕のあるターボモデルを選びたいところ。

そしてもちろん、衝突被害軽減ブレーキはマストでチョイス。走行距離も少なめの5万km未満という条件で絞ってみました。
 

ホンダ N-WGN ▲活躍するシーンがこないことがベストですが、万が一のときのための衝突被害軽減ブレーキ

物件の中心は非カスタム系となりますが、中にはカスタム系の物件や、走行距離2万km台という低走行の物件も車両本体価格70万円前後でも、射程圏内となっています。
 

▼検索条件

ホンダ N-WGN(初代) ×車両本体価格100万円以下 ×ターボ × 走行距離5万km以下 × 衝突被害軽減ブレーキ × 全国

とにかく安価なN-WGNが欲しい!
車両本体価格40万円以下 × 走行距離10万km未満 × 修復歴なし

セカンドカーや日常のアシなど、手ごろな価格の軽自動車を探している。でも、あまりに古いモデルはちょっと……という人にオススメしたいのが、車両本体価格40万円以下の物件です。

といっても、あまりに過走行のものや修復歴があるものも避けたい。ということで、走行距離の上限は10万kmで修復歴なしという条件に絞ってみると、30台ほどの物件がヒット。

この条件で最も安い部類の物件は総額で40万円を切るものもあり、手ごろな価格でそれなりの軽自動車を探している人にはピッタリの条件と言えそうです。
 

▼検索条件

ホンダ N-WGN(初代) × 車両本体価格40万円以下 × 走行距離10万km未満 × 修復歴なし × 全国

他のNシリーズに比べると、やや地味な印象もある初代N-WGNではありますが、他のNシリーズの美点はしっかり受け継いでおり、軽自動車の本質をしっかり貫いている1台。

それだけに買い得感の強いモデルということも言えますので、手ごろな価格の軽自動車をお探しの際はぜひ候補のひとつにしてみてはいかがでしょうか。

▼検索条件

ホンダ N-WGN(初代) × 全国

※記事内の情報は2021年12月9日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/ホンダ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。