アルファロメオ アルファ159/アルファ159スポーツワゴン ▲カーデザイン界の巨匠ジウジアーロと、アルファロメオデザインセンターによりデザインされたアルファ159

アルファ ロメオ アルファ159/アルファ159スポーツワゴンの中古車は今

アルファ159はメルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズなど、強豪がひしめくDセグメントに投入されたセダンだ。ライバル同様、ステーションワゴンであるアルファ159スポーツワゴンもある。

日本ではアルファ159が2006年2月から、アルファ159スポーツワゴンが2007年4月に導入され、ともに2012年4月に販売が終了した。

販売終了から約10年がたつが、アルファ ロメオらしい美しいデザインと、定番ドイツ車以外の選択肢のひとつとして根強い人気がある。

平均価格はアルファ159、アルファ159スポーツワゴンともに75万円程度で、予算100万円で十分狙うことができる。手頃なセダン&ワゴンではあるが、台数はライバル車たちより少ない。

ここからはアルファ ロメオ アルファ159とアルファ159スポーツワゴンの特徴や中古車相場について紹介する。
 

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アルファ159(初代)の特徴と中古車相場

■アルファ159(初代) DATA
生産期間:2006年2月~2012年4月
中古車流通量:約70台
中古車価格帯:30万~160万円
 

アルファロメオ アルファ159 ▲2.2L直列4気筒エンジンは最高出力185ps/最大トルク230N・mを発生。3.2L V型6気筒エンジンは260ps/322N・mを発生する

■ アルファ159(初代)の特徴
アルファ156からバトンを受けて、2006年2月から日本で販売が始まったアルファ159。

アルファ156がライバルたちより室内空間が狭かったことを踏まえ、アルファ159はひと回りサイズが大きくなった。全長がアルファ156に対し、約250mm延びて4690mmとなりライバルと遜色がなくなっている。

搭載されたエンジンは、当時GM傘下だったオペル製の2.2L直4と、3.2L V6。これをベースにアルファ ロメオが手を加えている。

トランスミッションは3種類。まず、Dセグメントセダンとしては希少な6速MT搭載車から日本導入が始まった。

次いで、アルファ ロメオ独自のシングルクラッチ式2ペダルMT「セレスピード」搭載車が追加され、2007年3月から「Qトロニック」と呼ばれた、日本の部品メーカーであるアイシンAW製のトルクコンバーター式6速AT搭載車も導入されるようになった。

駆動方式は、2.2L車がFF、3.2L車は「Q4」と呼ばれるフルタイム4WDが組み合わされた。

アルファ156から引き続き採用されたセレスピードは、進化して扱いやすくなっている。また、フルタイム4WDは駆動力配分が前43:後57とリア寄りのため、スポーティなハンドリングが楽しめる。
 

アルファロメオ アルファ159/アルファ159スポーツワゴン ▲リモコンキーをインパネに差し込んで、スタートボタンを押すとエンジンが始動。標準のシート素材にはスエードのような肌触りの先進素材が採用された。オプションでレザーシートやポルトローナ・フラウ社製レザーシートが用意された

2007年11月にはアルファ159の「3.2 Q4 Qトロニック」をベースに、スポーツサスペンションや専用内外装パーツを備えたスポーティグレードの「TI」が登場。以降「TI」は2.2Lエンジンやセレスピード搭載車にも設定されていった。

その他、2008年6月にスポーツサスペンションや専用バッチなどを備えた特別仕様車の「クアドリフォリオ」が、アルファ159ベースで限定150台、アルファ159スポーツワゴンベースが限定100台発売された。

また、2010年にはコーナリング時にスムーズに曲がれる電子制御式Q2機能が備わった、アルファ159の特別仕様車「コレクション」が限定100台で販売された。

オプションパッケージもいくつか用意され、中でも「ヴィラ・デステII」はポルトローナ・フラウ社製レザーシートや前席電動パワーシートなどが奢られている。
 

アルファロメオ アルファ159 ▲同社のレース活動からフィードバックされた技術が用いられたフロントサスペンションなどにより、スポーティな走りが楽しめる。車両姿勢制御システムのVDCやホイルスピンを抑えるASRなど、電子制御システムも搭載されている

■アルファ159(初代)の中古車相場
2.2Lエンジン×セレスピード搭載車が多く流通している。

最安値帯は総額60万円以下。この価格帯は、走行距離が10万kmに近い2006~2008年式が中心だ。

走行距離少なめの物件は選択肢が限られる。5万km以下に絞ると台数は一気に少なくなり、全体の2割に満たない。予算の目安は120万円以上という相場だ。

2.2Lエンジン搭載車のみに用意されていた6速MT車は2割以上あるが、セレスピードよりも価格は高い。走行距離10万km以下を狙うなら、こちらも予算120万円以上は用意しよう。

3.2Lエンジン搭載車も台数は少ない。予算80万円から狙うことができるが、走行距離の少ない物件を狙うなら総額120万円が目安となる。

走行距離にこだわらないなら、2.2Lを実車でコンディションを確認しながら探した方が選択肢を多く確保できるだろう。
 

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■アルファ159スポーツワゴン(初代) DATA
生産期間:2007年4月~2012年4月
中古車流通量:約30台
中古車価格帯:30万~160万円
 

アルファロメオ アルファ159スポーツワゴン ▲アルファ159スポーツワゴンとセダンの全長や全幅は同じ。全高はスポーツワゴンの方が5mm高いだけだ

■ アルファ159スポーツワゴン(初代)の特徴
セダンタイプのアルファ159の登場から約1年遅れで販売された、アルファ159スポーツワゴン。

独自のスタイリングを維持しつつも、広い荷室スペースを確保したステーションワゴンとなっている。
 

アルファ159スポーツワゴン ▲アルファ159スピードワゴンのラゲージ容量は通常で445L、後席を倒せば1235Lとライバルに負けない容量を備えている

搭載エンジンはセダンと同じ2種類。

2.2Lエンジンに2ペダル式のセレスピードの組み合わせたFFと、3.2L直噴にアイシン製6速ATを組み合わせた4WDだ。

セダンタイプに用意された6速MTは、ラインナップされていない。

2008年8月にはセダンに設定されていた、スポーツグレードの「TI」が追加されている。
 

アルファ159スポーツワゴン ▲3.2L V6と組み合わされるフルタイム4WDは、コーナリングを気持ち良く曲がれるよう前43:後57とリア寄りの駆動配分だ

■アルファ159スポーツワゴン(初代)の中古車相場
スポーツワゴンの相場は、セダンより少し高めとなっている。

最も手頃な価格帯は総額70万円前後といったところ。こちらも2.2Lエンジン搭載車の走行距離10万km近くの2006~2008年式が中心だ。

走行距離5万km以下は2割ほどしかなく、総額も90万円以上とセダンより少し高い。3.2Lエンジン搭載車が少ないのはセダン同様で、こちらも総額120万円以上は見ておいた方がいい。

特にスポーツワゴンはセダンより台数が少ないため、気になる中古車が見つかったら早めの行動が欠かせない。
 

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※記事内の情報は2021年10月25日時点のものです。
 

文/ぴえいる 写真/アルファ ロメオ
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。