ホンダ オデッセイ ▲5代目となり、ホンダのフラッグシップミニバンという位置も兼任することになったオデッセイ

現行型のホンダ オデッセイの中古車を狙うなら?

1994年に初代が登場したオデッセイは、当時RV(レクリエーション・ビークル)を持っていなかったホンダが、当時の自社工場で生産できる最大サイズの車両として生み出したものです。

その制約の中で生まれたことで、3列シートを備えるミニバンでありながら低い全高をもち、セダン的な運転感覚が楽しめるモデルとして一躍大ヒット車種となりました。
 

ホンダ オデッセイ ▲大ヒットを記録した初代オデッセイ

そんなオデッセイも2013年に登場した現行モデルで5代目となり、生産工場の閉鎖によって2021年内での生産終了がアナウンスされています。慌ただしく新車を購入するために駆け込もうと思っている方、少しお待ちください。

実は現行オデッセイの中古車平均価格が、この2年でおよそ30万円もの大幅な値下がりとなっており、高年式のモデルが買いやすくなっているのです。しかし、生産終了してしまうと、価格が上昇していく可能性もありますので、今が狙い目だと言えるでしょう。
 

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現行型オデッセイの現在の掲載台数や価格の推移は?

下のグラフをご覧ください。現行型オデッセイの中古車流通台数は、昨年まで1400台前後で安定していましたが、2021年に入って一気に台数が増加し、2021年9月の時点で間もなく3000台に届きそうなほどです。
 

ホンダ オデッセイ

これは2016年2月に追加されたハイブリッドモデルも5年目を迎え、2回目の車検のタイミングで乗り替えたユーザーが多くいたことが影響しているのかもしれませんが、中古車を選ぶ側からしてみれば選択肢が増えるのは喜ばしいことですね。次に、価格の推移を見てみましょう。
 

ホンダ オデッセイ

流通台数が増えるのに反比例するように中古車の平均価格は下がってきており、2019年1月の時点でおよそ260万円だったものが2021年9月には217.4万円と、2年半で40万円以上も安くなっているのです。
 

現行型オデッセイってどんな車?

2013年11月に登場した5世代目となる現行型オデッセイは、それまで存在していた大型ミニバンのエリシオンと統合される形となり、ホンダのフラッグシップミニバンとなりました。

そのため、歴代の日本向けオデッセイとしては初めて両側スライドドアを備え、8人乗り仕様も設定。また、低床プラットフォームは継続しながらも全高が高められ、いわゆる“一般的なミニバン”らしいフォルムとなっています。
 

ホンダ オデッセイ ▲使い勝手のよいスライドドアを国内向けとしては初めて採用した5代目オデッセイ

この変更は、スポーティなミニバンを探している人にとっては、広い室内空間とホンダらしい走りが楽しめるということで、魅力的な1台になったと言えるのではないでしょうか。

グレード体系は大きく分けて通常仕様とスポーティなアブソルートの2本立てというのは先代モデルと共通で、アブソルートにはスポーティなエアロパーツや専用チューニングのサスペンションに加え、直噴化されたエンジンは標準車の+15psの190psを発生(4WDモデルは185ps)。さらに、先代のハイオク仕様からレギュラー仕様となり、経済性も向上しています。
 

ホンダ オデッセイ ▲こちらは非アブソルートの通常モデルですが、ホンダらしいスポーティさは健在

2015年1月の改良では、先進安全装備を「あんしんパッケージ」から、「Honda SENSING」に変更。衝突被害軽減ブレーキの強化の他、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システム、標識認識機能なども追加され、大幅に性能強化しました。

そして、2016年2月には待望のハイブリッドモデルを追加。これは、直列4気筒2Lエンジンに2つのモーターを組み合わせたもので、システム出力215psのパフォーマンスと、26.0km/Lという低燃費を両立しました。
 

ホンダ オデッセイ ▲ハイブリッドバッテリーは1列目シート床下に収めることで、ガソリンモデルと同等の室内空間を実現

その後、2020年11月にも2度目のマイナーチェンジを実施し、エクステリアを一新。グレード体系は標準モデルを廃止し、アブソルートのみとなりました。また、日本初採用となるジェスチャーコントロール・パワースライドドアを採用した他、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートも装備。先進安全装備もさらなる強化が加えられ、後方誤発進抑制機能も追加されています。

このように機能や実力は折り紙付きの現行型オデッセイは、アルファード/ヴェルファイアやエルグランドといった高級ミニバンを検討しているユーザーにもオススメできる1台と言えるのではないでしょうか。

ではここからは、独断と偏見による現行型オデッセイのオススメ仕様をピックアップしてみましょう。
 

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現行モデルなのにこの価格!?
車両本体価格160万円以下 × 走行距離5万km以下 × 修復歴なし

2度のマイナーチェンジを実施しているとはいえ、現行モデルである5代目オデッセイですが、なんと車両本体価格160万円以下かつ走行距離5万km以下、修復歴なしという条件でも60台ほどの物件がヒット。
 

ホンダ オデッセイ ▲この条件でも狙うことができる前期アブソルート

ほぼ標準モデルと思いきや、意外にもアブソルート系もチラホラ存在しています。またファミリーカーとして使われていた物件も多いことから、ナビやリアモニターなどの装備が充実しているものもあるので、お買い得感は高いと言えるでしょう。
 

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ホンダ オデッセイ(現行型) × 車両本体価格160万円以下 × 走行距離5万km以下 × 修復歴なし × 全国

燃費と走り、どちらも捨てがたい!
車両本体価格250万円以下 × ハイブリッドモデル × 走行距離4万km以下

せっかく走りに定評のあるホンダ車を買うのであれば、やはりモーターの俊敏な加速を楽しめるハイブリッドモデルをチョイスしたいところ。燃費性能も高いので、長距離ドライブでもガソリンスタンドを探し回る手間が省けるという点も美点です。
 

ホンダ オデッセイ ▲215psのシステム出力と26.0km/Lの燃費性能を両立させたハイブリッドモデル

ただ、ハイブリッドモデルはモデル途中で追加されているため、比較的高年式のものが中心で車両本体価格が高くなってしまうのが玉にキズ。しかし、車両本体価格250万円以下かつ、走行距離4万km以下という欲張りな条件でも、60台ほどの物件がヒットしますよ!
 

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ホンダ オデッセイ(現行型) × 車両本体価格250万円以下 × 走行距離4万km以下 × ハイブリッドモデル × 全国

間もなく終売ならば、新車に近いものに乗りたい!
走行距離5000km以下

2021年いっぱいで生産終了がアナウンスされている現行オデッセイ。それならばなるべく新車に近いものを購入して長く乗りたい、と考える人もいるかもしれません。

そこで走行距離5000km未満で検索すると、新車未登録の物件やディーラー試乗車アップの物件などがヒットしました。中には新車価格よりも50万円以上安い300万円を切る車両本体価格の物件も存在し(アブソルートの新車価格は358.3万円)、ボディカラーや装着オプションの希望がマッチすればかなりお買い得と言えそうです。
 

ホンダ オデッセイ ▲ディーラー試乗車あがりや未登録車など、意外な掘り出し物が見つかることも?

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ホンダ オデッセイ(現行型)×走行距離5000km未満 × 全国

残念ながら生産終了がアナウンスされているオデッセイではありますが、中古車としては生産が終了してからが旬ということも言えますから、今のうちに目ぼしい物件をチェックしてみてはいかがでしょうか。
 

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※記事内の情報は2021年10月20日時点のものです。
 

文/小鮒康一 写真/ホンダ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。