▲ジープブランドとしては初のスモールSUVとして人気を博しているジープ レネゲード。オンロードでもオフロードでも使えるナイスでジャストサイズなSUVですが、その流通量がここ最近ぐっと増加し、選びやすくなってきました。でも、さまざまな種類があるなかで「どれ」を買うのが得策なのでしょうか? いろいろと検討してみました! ▲ジープブランドとしては初のスモールSUVとして人気を博しているジープ レネゲード。オンロードでもオフロードでも使えるナイスでジャストサイズなSUVですが、その流通量がここ最近ぐっと増加し、選びやすくなってきました。でも、様々な種類がある中で「どれ」を買うのが得策なのでしょうか? いろいろと検討してみました!

「探しやすさ」という意味では今がまさに買い時かも

異論反論もあるとは思いますが、今、地球上で走っているコンパクトSUVの中で、デザイン的に最もオシャレなのは「ジープ レネゲード」ではないでしょうか?

……まぁわかりませんし、筆者が勝手に言ってるだけのことなのですが、レネゲードは少なくとも「地球上でトップレベルにおしゃれなコンパクトSUVのひとつ」とは言えるでしょう。

そんなジープ レネゲードの中古車流通量が今、ガンガンに増加中です。

下記のグラフをご覧ください。
 

ジープ レネゲード▲現在、過去最多の流通量を誇り、中古車を探しやすくなってきた時期と言える

2020年6月に一度頭打ちとなり、そこから徐々に減少していったのですが、今年5月頃から再びググッと増加に転じているのです。

5月や6月になるとレネゲードの流通量が増える理由は今ひとつ不明ですが、確実にいえるのは「中古車というのは流通量が多い方が探しやすい」ということです。

流通量が少なめだと、好みや予算感に合う1台がなかなか見つからなかったり、見つかったとしても、迷っている間に他の人に買われてしまったりします。

しかし流通量が多ければ、自分の感覚やバジェットに合う1台を幅広く、なおかつじっくりと探すことができるわけです。

ということで今、ジープ レネゲードのことが前々から気になっていたり、レネゲードに限らず「おしゃれでコンパクトなSUV」が欲しいと思っていた人にとっては“買い時”が到来したように思えます。

ならば、どんな年式のどんなグレードのレネゲードを、いくらぐらいで探してみるのが得策なのでしょうか? いろいろ検討してみることにしましょう。
 

▲こちらが2015年9月に発売となったジープ レネゲード。同じフィアット・クライスラーグループの「フィアット500X」と同じプラットフォームを使用しているコンパクトSUVです▲こちらが2015年9月に発売となったジープ レネゲード。同じフィアット・クライスラーグループの「フィアット500X」と同じプラットフォームを使用しているコンパクトSUVです

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ジープ レネゲード(現行型)×全国

日本でジャストなサイズ感。FFと4WDをそれぞれ用意

まずは、ジープ レネゲードという車について簡単なおさらいを。

アメリカのジープは、まさに「ジープ」を昔から作っているブランド。現在は「ジープ ラングラー」という車が、大きく本格的なジープとして販売されています。

そんなジープが2015年に初めてリリースしたスモールSUVが、今回ご紹介する「ジープ レネゲード」です。

寸法は全長4255mm×全幅1805mm×全高1695mmですので、サイズ的には「スバル XVと幅はだいたい同じだが、レネゲードの方がちょっと短くて、ちょっと背が高い」といった感じです。いずれにせよ「日本の道で使いやすいサイズ」だと言えます。
 

▲長さはやや短めですが、高さは十分にあるという独特のフォルムが面白いジープ レネゲード。また全体のかたまり感や細部のデザインもいちいち気が利いている、かなりおしゃれな車でもあります▲長さはやや短めですが、高さは十分にあるという独特のフォルムが面白いジープ レネゲード。また、全体のかたまり感や細部のデザインもいちいち気が利いている、かなりおしゃれな車でもあります
 

パワートレインは2種類で、FF車には1.4Lターボエンジンに6速DCT(高効率なAT)が組み合わされ、4WDには2.4Lエンジン+9速ATが採用されています。

2019年2月にはマイナーチェンジが行われ、車体前後のデザインやホイールデザインなどを微妙に変更すると同時に、ヘッドライトをLED方式に変更。

またエンジンも、最高出力140psの1.4Lターボに代わって同151psの新世代1.3リッターターボに変更し、優れたパフォーマンスと低燃費を両立するに至りました。
 

▲こちらが2019年2月以降の後期型。まぁ変わったような、そうでもないような……といった感じでしょうか▲こちらが2019年2月以降の後期型。まぁ変わったような、そうでもないような……といった感じでしょうか
 

様々な特別仕様車を多数リリースしているジープ レネゲードですが、基本となるグレードは下記の3種類です。

●ロンジチュード|FFのベーシックグレード
●リミテッド|FFの上級グレード
●トレイルホーク|4WDグレード

この他、2020年11月にプラグインハイブリッド車の「リミテッド4xe」というのも発売されましたが、こちらはやや特殊な存在であるため、本稿においては割愛させていただきます。

それでは次章以降、これらの中から「結局、どの世代のどのグレードを買えばいいのか?」という根本的な問題について、人それぞれのニーズ別に考えてまいります。
 

▲グレードによって細部は異なりますが、レネゲードの運転席まわりはおおむねこのようなデザイン。写真は2.4Lエンジン+4WDとなる「トレイルホーク」▲グレードによって細部は異なりますが、レネゲードの運転席まわりはおおむねこのようなデザイン。写真は2.4Lエンジン+4WDとなる「トレイルホーク」

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ジープ レネゲード(現行型)×全国

なるべく安価に、まずまずな品質のレネゲードが買いたいなら?
→2015~2018年式のロンジチュードまたはリミテッド
予算目安:総額220万~250万円

▲「手頃な予算でまずまずな1台を探したい」という場合は、4WDではなくFFのロンジチュードまたはリミテッドで、なおかつマイナーチェンジの前のものを探してみるといいでしょう▲「手頃な予算でまずまずな1台を探したい」という場合は、4WDではなくFFのロンジチュードまたはリミテッドで、なおかつマイナーチェンジの前のものを探してみるといいでしょう

現在、ジープ レネゲードの中古車価格は約150万~約490万円(支払総額でいうと約190万~約510万円)で、平均価格は291.1万円となっています。

その中で「なるべく手頃な予算で、品質そこそこのモノを探したい」というのであれば、選ぶべきは総額220万~250万円付近の前期型ロンジチュードまたはリミテッド、要するに「マイナーチェンジ前のFF車」です。

このあたりの価格帯で狙える個体でも、FF車であれば走行5万kmを大きく超えていない場合が多く、じっくり探せば、内外装がまずまずキレイな1台を見つけ出すことができます。

「SUVなのに4WDじゃなくてFFなのはどうなんだ?」と思う人もいるかもしれませんが、たいていの人はSUVであっても主には舗装路だけを走っていますので、基本的には何の問題もありません。また、FFの方が4WDよりも車重が軽いため、燃費が比較的良好であるというメリットもあります。
 

▲走るのが主に都市部であるならば、わざわざ4WDを選ぶ必要はさほどありません。冬場も、スタッドレスタイヤを履いておけばスノボなどにもごく普通に行くことが可能です▲走るのが主に都市部であるならば、わざわざ4WDを選ぶ必要はさほどありません。冬場も、スタッドレスタイヤを履いておけばスノボなどにもごく普通に行くことが可能です

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ジープ レネゲード(2015~2018年)×総額220万~250万円 ×ロンジチュード ×リミテッド ×全国

ちょっと上質な感じのレネゲードに程よい予算で乗りたいなら?
→2015~2018年式のトレイルホーク
予算目安:総額270万~300万円

▲「エンジンの回転感覚が上質」という意味で、いいモノ感が強いレネゲードに乗りたい場合は、2.4Lエンジンを搭載する4WDモデル(トレイルホーク)を選んだほうがいいでしょう▲「エンジンの回転感覚が上質」という意味で、いいモノ感が強いレネゲードに乗りたい場合は、2.4Lエンジンを搭載する4WDモデル(トレイルホーク)を選んだ方がいいでしょう

トレイルホークというのは前述のとおり2.4Lエンジンを搭載する4WDモデルですが、「ちょっと上質な感じのレネゲードに乗りたい」という場合は、FFではなく4WDのレネゲードを選ぶのが得策です。

(もちろん人にもよりますが)主には舗装路を走るのですから、駆動方式的にはFFで構わないのですが、FFの前期型レネゲードに搭載された1.4Lターボエンジンがフィーリングがやや粗い――とまでは言いませんが、4WD車が搭載した2.4Lエンジンは1.4Lターボより格段に滑らかで、振動もかなり軽減されているため「高級感」が感じられるのです。

そのため――もちろん、4WDのトレイルホークには路面状況に応じて5つの走行モードが選べる「セレクテレインシステム」が標準装備されるからという理由もあるのですが――レネゲードに「上質感」を求める人は前期型トレイルホークの中古車がちょうどいいでしょう。総額270万~300万円あたりのゾーンで、走行3万km台までの物件を探すことができます。
 

▲もちろん4WDモデルにはジープ伝統の「セレクテレインシステム」が付いていますので、雪道などでもより安心できることは言うまでもありません。また4WDモデルは最低地上高がFFより3cm高いため、市街地などでも障害物をあまり気にすることなくラクに走ることができます▲もちろん、4WDモデルにはジープ伝統の「セレクテレインシステム」が付いていますので、雪道などでもより安心できることは言うまでもありません。また、4WDモデルは最低地上高がFFより3cm高いため、市街地などでも障害物をあまり気にすることなくラクに走ることができます

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ジープ レネゲード(2015~2018年) ×総額270万~300万円×トレイルホーク ×全国

個性的で装備充実のレネゲードが欲しいなら?
→各種の「限定車」を探してみる
予算目安|総額250万円~

▲写真は黒ずくめなエクステリアがイカしてる人気の限定車「ナイトイーグル」。これに限らず、レネゲードではさまざまな限定モデルが発売されています▲写真は黒ずくめなエクステリアがイカしてる人気の限定車「ナイトイーグル」。これに限らず、レネゲードでは様々な限定モデルが発売されています

「そもそもしゃれてるレネゲードだが、さらに個性的でステキな1台に乗ってみたい!」という場合には、数多くリリースされた「限定車」を探してみるのが面白いでしょう。レネゲードの限定車は色使いがかなりステキで、なおかつ装備類もなにかと充実していますので、好みのモノが手頃な予算で見つかれば、きっと「いい買い物」になるはずです。

とはいえ、ジープ レネゲード限定車は人気があるため、市場に出てくるとすぐに売れてしまう場合が多いようです。過日、別件で取材した「ナイトイーグル」という黒づくめなエクステリアがカッコいい限定車もすぐに売れてしまいましたし、2021年9月20日の時点でカーセンサーnetに掲載されていたレネゲードの限定車は「ビーツエディション」というものだけでした。

ビーツエディションというのは4WDのトレイルホークをベースとする限定車で、オーディオブランド「Beats by Dr.Dre」とのコラボにより誕生したモデル。サブウーファーを含む合計9基のスピーカーが各所に配置され、計506W/8チャンネルのパワーアンプによる臨場感あふれるサウンドを楽しめるモデルです。

まぁ調査日時点で4台あったビーツエディションもすぐに売れてしまうかもしれませんが、こういった限定車(ナイトイーグル、マットグリーン、ビキニエディション、デザートホーク等々)をカーセンサーnetにてこまめにチェックし、気になる限定車が出てきたら「なる早」で問い合わせてみることを、いちおうオススメしたいと思います。
 

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ジープ レネゲード(現行型)×総額250万円以上 ×ビーツエディション ×ナイトイーグル ×マットグリーン ×ビキニエディション ×デザートホーク ×75thアニバーサリーエディション ×80thアニバーサリーエディション ×全国

以上のとおり、流通量が増加中のジープ レネゲードは様々な「軸」で楽しく探すことができる、そして「もちろん乗って満足できる」という、非常にナイスなスモールSUVです。これを機会にぜひ、ステキなボディカラーのジープ レネゲードをチェックしていただけましたらうれしく思います。
 

文/伊達軍曹 写真/ステランティス

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ジープ レネゲード(現行型)×全国

※記事内の情報は2021年9月21日時点のものです。
 

伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。