【マツダ ビアンテの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
カテゴリー: 特選車
タグ: マツダ / ミニバン / クルマを選び始めた人向け / ビアンテ / 人気中古モデル徹底ガイド / 高橋満
2021/06/25
マツダ ビアンテの中古車は今
ファミリー層を中心に人気が高いハイト系ミニバンの中でも、独特のデザインでいまだに高い支持を得ているマツダ ビアンテ。
全幅を広げて3ナンバーサイズとすることで、ゆとりある室内空間が与えられている。エンジンは2Lだけでなく、パワーに余裕がある2.3Lのラインナップもある。後期型は、2Lエンジンがスカイアクティブ技術を盛り込んだエンジンに変更されている。
切れ長のフロントライトが特徴的で、これは9年間の歴史の中で大きく変わっていない。
生産終了となったのは4年ほど前だが、デビューからは時間がたっていることもあり、現在では予算50万円から探すことも可能になっている。
ここからはビアンテの特徴や中古車相場について紹介する。
ビアンテ(初代)の特徴と中古車相場
■ビアンテ(初代)DATA
生産期間:2008年7月~2017年9月
中古車流通量:約440台
中古車価格帯:20万~190万円
■ビアンテ(初代)の特徴
ビアンテは全高が1835mmあるハイト系のミニバンだ。ハイト系ミニバンというと、トヨタのヴォクシー、日産のセレナ、ホンダのステップワゴンを思い浮かべるが、ビアンテはこれらとは明らかに違うモデルだった。
一部グレードを除きヴォクシー、セレナ、ステップワゴンはあくまで5ナンバーサイズで開発されているのに対し、ビアンテの全幅は1770mm。設計段階で3ナンバーサイズになっている。
これによりデビュー時は、2L~2.3Lクラスのミニバンで室内空間の広さは最大だったのだ。
搭載エンジンは2Lに加え、デビュー時から2.3Lエンジン搭載モデルが用意されている。
2列目シートにはロングスライド機構を備え、最大で前後長863mmの広々としたスペースを確保している。
スライドドアも大型のものを設置していて、開口幅は当時クラストップレベルの780mmも確保されていた。両側電動スライドドアは、2.3Lエンジン搭載グレードで標準装備。2Lエンジン搭載グレードではオプション設定となっている。
そしてビアンテは、そのデザインも特徴がある。前席ドアの前にある、大きな三角ガラスからフロントライトに向けて流れるようなラインを形成。切れ長の目をしたアバンギャルドなデザインが印象的だ。
インテリアは、メーター類をセンターよりやや運転席寄りに配置する独特の構成。これにより、運転中のドライバーがメーターを確認する際の視線移動を少なくするとともに、2列目席、3列目席からもメーターが見えるようになっている。
前述したようにエンジンは2L直列4気筒と、2.3L直列4気筒の2種類。
2LエンジンはFFと4WDで出力とトルクが異なり、FFは最高出力111kW(151ps)/最大トルク190N・m(19.4kg-m)、4WDが最高出力106kW(144ps)/最大トルク184N・m(18.8kg-m)となる。2.3Lは最高出力121kW(165ps)/最大トルク210N・m(21.4kg-m)。
トランスミッションはFFが5速ATで、4WDが4速AT。2.3L車はマニュアルモード付きの5速ATになる。
2009年の一部改良では、主力グレードである「20S」のFFモデルにアイドリングストップを標準装備した。
さらに、2010年12月の一部改良では、シート地を高級感のあるジャガードウーブンに変更。2.3Lエンジンを搭載する「23S」では、室内のウイルスやアレル物質侵入を抑制し、消臭も行う「クリーンエアパッケージ」と、夜間や雨天でも快適に運転できる「コンフォートパッケージ」が標準装備された。
2012年1月には、「20S」をベースにマツダのデザインテーマである「魂動」のモチーフであり、グリルからフロントライトへと広がるシグネチャーウイングをデザインに盛り込んだ、特別仕様車の「グランツ」を発売。
「グランツ」は専用フロントバンパーや、大型メッキグリルなどで上質なイメージを強調している。
2013年5月、初のマイナーチェンジを実施。これに伴い、2.3Lエンジンが廃止されて2Lに一本化されている。
FFモデルにはスカイアクティブ技術を取り入れたエンジン「スカイアクティブG 2.0」が搭載された。このエンジンを搭載するグレードはグレード名に「スカイアクティブ」の名称が付けられる。また、FF車にはステアリングでシフトのアップダウンができるステアリングスイッチが搭載される。
また装備面では、両側電動スライドドアが標準装備になるとともに、3列目席に乗り込みしやすいようシート操作が改良された。
■ビアンテ(初代)の中古車相場
ビアンテは9年間の歴史の中で、デザイン的に大きな変更は行われていない。見た目の違いを強いて挙げるなら、魂動デザインの要素を盛り込んだ「グランツ」が追加設定されたことくらいだろう。
「グランツ」は80台ほど流通していて、予算60万円から狙うことができる。最安値帯は特別仕様車として登場したときのもので、走行距離が10万km前後の多走行車が多い。
「グランツ」の中でのオススメは、カタログモデルになりスカイアクティブエンジンを搭載する、2013年5月以降の後期型。予算100万円ほどで選択肢を確保することができる。
▼検索条件
マツダ ビアンテ(初代) × 「グランツ」 × 全国
デザインに大きな変更はないが、先述のとおり2013年5月のマイナーチェンジ後に、2Lの FF車がスカイアクティブエンジンになっている。
スカイアクティブ搭載車は、年式も比較的新しく多走行車が少ないことから、中古車市場でも人気が高い。予算120万円で走行距離5万km前後の物件を探すことができる。
▼検索条件
マツダ ビアンテ(初代) × 「スカイアクティブ」 × 全国
価格重視で探すならマイナーチェンジ前の前期型となる。中でもオススメは2Lモデルの上級グレードである「20S」。140台程度流通していて比較的探しやすい。
予算30万~50万円で探すこともできるが、前期型はデビューから時間がたっていることもあり、走行距離10万km前後のものが中心。走行距離5万km程度の物件もあるが台数が少ないため、予算90万円ほど用意し即断即決で動くのがいいだろう。
▼検索条件
マツダ ビアンテ(初代・前期) × 「20S」 × 全国パワフルな走りが売りの2.3Lエンジン搭載の「23S」は流通量が10台強とかなり少なめ。ただし、総額70万円以内で狙える物件が大半と価格的にはお得になっている。
ファミリー層に人気の装備、両側電動スライドドアは、前期型の2Lエンジン搭載車ではオプションだったが、流通している中古車には備わっているものが多い。こちらがマストであれば、検索時のチェックはお忘れなく。
▼検索条件
マツダ ビアンテ(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月16日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL