新車時の半額以下から狙える! BMWの「Mパフォーマンスモデル」は、まさに“ちょうどいい”選択
2021/03/29
サーキットまでは走らない人にオススメの「Mパフォーマンスモデル」
M3やM4など、BMW M社が手がけるハイパフォーマンスモデル「Mモデル」。安くなった中古車で狙っている人も多いが、人気が高くなかなか値落ちが進まない。
例えば、クーペ時代のM3(E92型)を見ると、新車時のほぼ半額となる500万円を切るのは2007~2008年式。つまり、新規登録から13年以上経って自動車税などの重課税対象車になってしまう。もちろん、多少古くても気にしないという人も多いだろう
だが、一度ここで考えてほしい。「速いMモデルには憧れるけれど、実はサーキットを走りたいわけではないんだよな」という人もいるはず。
せっかくのMモデルなのにサーキットを走らないというのは、まるで3D映像をラクラク作れるハイスペックパソコンでネットサーフィンやワープロ、表計算くらいしかしないような、いわば宝の持ち腐れ状態というわけだ。
そこでオススメなのが、「標準以上、Mモデル未満」となる「Mパフォーマンスモデル」。Mモデルと同じM社がエンジンや足回りを手がけたハイパフォーマンスモデルだが、サーキットで真価を発揮するというよりも街中で気持ちよく走ることができるという性質のモデルで、しっかりと日常での使い勝手も考慮されている。
街中を流すだけでもいちいち気持ちがよく、週末に峠へ出かける楽しみができる……そんな「Mパフォーマンスモデル」は、まさに「ちょうどいいハイパフォーマンスさ」をもったモデルなのだ。
そして、中古車価格を見てみても、例えば2012年式以降の比較的新しい物件でも、新車時の半額以下から狙えるモデルが登場している。
今回は、そんな2モデルを紹介していこう!
最後のハイパフォーマンスFRハッチバック
BMW 1シリーズ(2代目) M135i/M140i
最後のFRコンパクトハッチバックとなった、旧型・2代目1シリーズ。そこに、2012年8月に追加されたMパフォーマンスモデルがM135iだ。
旧々型となるE90系3シリーズ 335iに搭載されていた3L 直列6気筒ターボエンジンを、M社がチューニングして搭載。3シリーズ(335i)比で最高出力は306ps→320psに、最大トルクは400N・m→450N・mに高められた。その強力なパワーは8速ATによって後輪に伝えられ、停止時から時速100kmに達するまで4.9秒しかかからない。
心臓部の強化に合わせ、大型のブレーキディスクを備えたMスポーツブレーキが採用された。足回りもM135i専用にチューニングされたアダプティブMサスペンションが備わり、走行モードに合わせてスポーティな乗り心地や快適な設定に変更することができる。ステアリングはバリアブルスポーツステアリングが採用され、高速走行時の直進安定性と、駐車時の取り回しやすさを両立させている。
2015年5月に1シリーズのマイナーチェンジが行われ、エクステリア&インテリアが変更されるとともに、M135iを含む全車にLEDヘッドライトや衝突被害軽減ブレーキが採用された。また、M135iはエンジンにも手が加えられ、最高出力が326psへ高められた。
2016年9月には、無段階可変バルブコントロールシステムやバリアブルカムシャフトコントロールシステムなどが組み込まれた最新の3L 直列6気筒ターボエンジンに切り替えられ、最高出力340ps/最大トルク500N・mに向上。名称もM140iに改められた。
M135iのデビュー時の車両本体価格は566万円、M140iが578万円。M135iなら走行距離5万kmちょっとで新車時の半額以下となる100万円台から見つけられる。一方、2016年デビューのM140iでも、新車時半額にあたる290万円を切る価格から見つけることができる。
ただし、M135iとM140iを合わせて20台ほどしかないので、気になる1台を見つけたら早めの行動が正解だ。
▼検索条件
BMW 1シリーズ(2代目)×M135i×本体価格280万円以下×全国▼検索条件
BMW 1シリーズ(2代目)×M140i×本体価格290万円以下×全国ストリート最強仕様のコンパクトFRクーペ
BMW 2シリーズクーペ(初代)M235i(現行型)
名車「02(マルニ)シリーズ」の系譜だとする2シリーズがデビューしたのは2014年2月。同時にM235iがラインナップされた。
その名のとおり、上記M135iと同じくM社がチューニングした3L 直列6気筒ターボエンジンを搭載する。最高出力326ps/最大トルク450N・mはM135iと同じだが、M235iのみ、6速MTが加えられているのがポイントだ。
ちなみにこのエンジン、2013年5月に販売が開始された「Mモデル」のM2にも搭載されている。といってもM2では「サーキットにおける最高のパフォーマンス」を実現するために、ピストンやクランクシャフト、冷却システムなどまで手が加えられ、最高出力370ps/最大トルク465N・mまで高められている。さらに、デュアルクラッチ式の2ペダルMTやサスペンション、ブレーキなど“サーキット対応仕様"が備わるため、車両本体価格はM235iよりも172万~186万円高い770万円となる。
M235iはM135iと同じくMスポーツブレーキやアダプティブMサスペンション、バリアブルスポーツステアリングが備わる。サーキット走行を極めようとするのでなければ、十分すぎるほどの内容だ。さらに、iDriveをはじめとした快適装備の他、登場したタイミングのおかげで、最初から衝突被害軽減ブレーキを装備している。
2016年11月には1シリーズとともに最高出力340ps/最大トルク500N・mの新3L 直列6気筒ターボエンジンに切り替わり、M240iとなった。2017年8月のマイナーチェンジで内外装デザインが変更された他、LEDヘッドライトが備えられた。
M235iの車両本体価格は6速MTが584万円、8速ATが598万円。M240iは6速MTが613万円、8速ATが627万円。M235iなら新車時の半額以下に当たる300万円以下で20台見つけることができる。
一方、2016年デビューのM240iはまだ新車時の半額まで届かず、300万円台後半~という状況だ。お手頃感を求めるなら、約100万円も安い価格から見つけられるM235iをオススメしたい。
▼検索条件
BMW 2シリーズ(初代)×M235i×本体価格300万円以下×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディ A4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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