▲カーライフ・エッセイストの吉田由美さん ▲自身もSUVオーナーである吉田由美が、SUVデビューにオススメしたい車をピックアップ
 

SUVといえば、一昔前までは大型のサイズが人気でした。しかし昨今のブームの影響で、現在は取り回しの良い小さなサイズのSUVも増えています。

これまでコンパクトカーや軽自動車に乗っていたけど「次の車はSUVがいいな」と思っている人には、より選びやすい状況。

そこで今回は、日々多くの新型車を試乗し、日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員を務めるカーライフ・エッセイストの吉田由美さんに、「初めてSUVに乗るなら」という条件で3台をチョイスしてもらいました。

初めてだからこそ攻めたデザインを

ふむふむ。今回のお題は「初めてSUVを選ぶなら」ということですが、そういう私も昨年末、初めてSUVを購入したばかり。

ついにSUVデビューしました!

少し前から、次に購入するのはあまり大きくないサイズのSUVと心に決めていたんです。
 

▲カーライフ・エッセイストの吉田由美さんと愛車のボルボ XC40▲吉田さんが「初めてのSUV」として購入したのは、ボルボ XC40。淡い色とあたたかみのある内装に今っぽさを感じ、購入をしたという

でも基本的に私は、車はクーペスタイルが好き。

なので、SUVでも背が低めでルーフがなだらかなクーぺタイプの車が出始めてから、「そろそろSUVでもいいかな?」と思ってはいました。

しかし、いざ、自分の愛車として考えてみると何かが違うような気がして……。

そのモヤッと感の原因はボディサイズです。

基本的には1人で乗ることが多いので、自分の生活スタイルを考えたとき、SUVだと少し大きいかなと。

そして大きなラゲージルームというのも便利すぎるがゆえに、私の場合、動くクローゼットと化してしまう。

なので大きいサイズはちょっと考えモノです。

しかし、「いよいよ」と思ったのは前の車を購入した直後でした。

以前乗っていたのは「メルセデスベンツ CLAシューティングブレーク」で、リアのエクステリアデザインが気に入って購入しましたが、車のボディタイプとしては「ステーションワゴン」。

冷静に考えると、自分でも少し驚きです。

なにしろステーションワゴンとミニバンは、私が自分で購入することがないと思っていたので。

人にはある日、それまで思ってもいなかったことが突如、起きてしまうものです(笑)。

でも乗ってみると、確かに使い勝手がいい。

特に両親を乗せて出かけるときは、体の不自由な母でも乗り降りしやすいし、後席に座る父も広さは十分でした。

でもでも、やっぱり次はSUVを買おうかなと。

最大の理由は、なんといってもそのスタイル。

個性的なデザインが揃っているのが今のSUVの特徴です。

大きなサイズのものはラグジュアリー傾向が強いのですが、小さめのSUVはそのブランドのラインナップの中でも若者をターゲットにしていることが多く、攻めているアバンギャルドなデザインのものが充実しています。
 

▲ボルボ V40▲吉田さんのXC40のボディサイドには、スウェーデンの国旗をかたどったタグ状のアクセサリーが。このように遊び心のあるデザインが採用されやすいのもSUVの特徴

きっと今SUVに乗っていないけど気になっている人は、その見た目に引かれたはず。

ならばSUVの中でも思い切って、デザインフルなモデルを選んでみてほしい。

きっとその方が「これまでと違うものを手に入れた感」が出るはずです。

というわけで、私がオススメする“攻めデザイン”のファーストSUVを3台ピックアップしてみました。

大きくなってもかわいさそのまま
ミニ ミニクロスオーバー(現行型)

まずは、「ミニクロスオーバー」。

もともとは、コンパクトサイズをウリにしているミニ。

その中でSUVのモデルが追加になるということが、発売当初、話題になりました。
 

▲ミニクロスオーバー▲2017年に登場した現行のミニクロスオーバー。先代よりも全長が約20cm伸び、ミニ史上最大のサイズとなっています

3ドアであるスタンダードのミニに比べるとひと回り大きいサイズがミニ クラブマンだとすると、ミニ クロスオーバーはふた回り大きくなったという感じ。

でも、ギリギリ立体駐車場にも入る大きさだし、5人乗れるし、5ドアだし、ラゲージルームは450Lと広さ十分。

しかもラインナップには四輪駆動もあり。インテリアやスイッチのひとつひとつまでキュートなんです。

そしてすごいのは3ドアのミニよりサイズが大きいのに、きびきびした走りでミニ特有のゴーカートフィーリングが味わえます。

しかも、かわいさも最強! やっぱりミニ クロスオーバーは、最強コンパクトSUVだと思います。
 

▲ミニクロスオーバーの内装▲ミニクロスオーバーのインテリア。運転していないときでも、ドライバーをワクワクさせてくれます

▼検索条件

ミニ ミニクロスオーバー(2代目・現行型)×支払総額あり×全国

レトロ感漂う丸目が超キュート
スズキ ハスラー(現行型)

続いては、たぶん去年、私が書いた原稿で一番多かったのが新型ジムニーではないかと思うぐらい、ことあるごとにジムニー推しでしたが……実はデザインとボディカラーでいえば「ハスラー」推しです。

丸いヘッドライトにどことなくレトロ感漂うフロントグリル、そして「HUSTLER」の文字。

そしてジムニーにはないビビッドなボディカラー。
 

▲スズキ ハスラー▲渋めの色からポップカラーまでバリエーションが豊富なハスラー

車内でもボディカラーをデザインとして楽しめます。

しかし、新型ジムニーに比べると5年ぐらい前に発売されている分、安全装備に不安がありましたが、いつのまにかデュアルカメラブレーキサポートが搭載され、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)、ペダルの踏み間違い時加速抑制装置など「サポカーS ベーシック+」が装備されているではありませんか。

そして燃費も2WDでCVTだと32.0㎞/L(JC08モード)。新型ジムニーよりずっといい!

価格も111万円からと、SUVとしてはハードルが低めです。

正統派SUVというより、軽自動車のトールワゴンとSUVのハイブリッドという感じなので、広さとかわいさを両立した街乗り最強SUVです。
 

▲スズキ ハスラーの内装▲内装のパネル部分はボディカラーと同色。運転しているときでもテンションをアゲてくれます

▼検索条件

スズキ ハスラー(現行型)×支払総額あり×全国

時代がやっと追い付いてきた?
日産 ジューク(現行型)

そして3台目は「日産 ジューク」。

2010年に発売されているので、もう9年も売り続けているロングセラー商品ですが……というか、まだ販売していることにビックリ。(近々、フルモデルチェンジをするというウワサも)
 

▲日産 ジューク▲コンパクトなサイズ感に、スポーティで筋肉質なデザインがマッチする日産 ジューク

そして現行モデルは「ハスラー」同様、知らないうちに日産の安全装備「ニッサン・インテリジェント・モビリティ」が搭載されていました。

新車には先進安全装備の搭載が義務づけられているので、当然といえば当然ですが、それでも販売期間が長いモデルのアップデートはうれしい。

「ジューク」を初めて見たときは、そのフロントマスクのインパクトに驚きました。

そしてそのデザインは、9年たった今も古さを感じないという不思議。

「バイクの燃料タンクをモチーフにした」というセンターコンソールも個性的。これは隠れオシャレ最強SUVです。
 

▲日産 ジュークの内装▲曲線が多用されたデザイン性の高い内装

▼検索条件

日産 ジューク(現行型)×支払総額あり×全国

いかがでしたでしょうか。

コンパクトカーよりも面が広く、セダンやミニバンのように形にとらわれないSUVは、見た目の個性が出やすくなります。

これまで走行性能で選ばれることの多かったSUV、吉田さんのように見た目重視で選んでみませんか?

発売中のカーセンサー9月号では、今回紹介したモデル以外にも個性的な見た目の車を紹介しています。こちらもぜひご覧ください!
 

文/吉田由美
写真/柳田由人、阿部昌也、日産