▲ファミリーカーとしての利便性と、とっぽいルックスを兼ね備えた2代目ヴォクシー(写真は2009年発売のZS煌Ⅱ) ▲ファミリーカーとしての利便性と、とっぽいルックスを兼ね備えた2代目ヴォクシー(写真は2009年発売のZS煌Ⅱ)

ちょいワルなフェイスが他との違い

若い頃はヤンチャしてた俺も、今じゃいっぱしの家族持ち。みんなで乗れる車が欲しいけど、送迎係になるのだけはノーサンキュー。

子供たちと一緒にスポーツやアウトドアを楽しみたい、いやむしろ、俺の趣味に付き合わせるくらいでいいよねっ!

そんなパパさん、ママさんにとって、ミニバンは最高のツールになってくれるでしょう。

赤ちゃんの頃よりも、子供たちがそこそこ大きくなってきた今こそ、実はミニバンの買い時。

家族全員がきっちり快適に座れて、サーフボードやスキー板、MTB、キャンプ道具など遊びのギアを何でも載せられる車なんて他にないんだもの。

そんなミニバンの中でも、5ナンバーサイズ前後のちょうどいい大きさと、両側スライドドアなどの便利な機能。

そしてファミリーすぎない、ちょいトンがったスタイルで大人気なのが「ヴォクシー」。

中古車市場にも初代から現行型まで大量に流通していて、ドレを選べば良いか迷っちゃいます。

今回はそんなヴォクシーのベストバイはどれか? を徹底分析。

ファミリーカーとして、遊びのトランポとして、親のプライベートカーとして、1台で何役もこなせるオトクなモデルを見つけ出します。予算はきっかり200万円!

▲7~8人が快適に座れる両側スライドドアでありながら、チョイ乗りも苦にならない手頃なボディサイズなのがヴォクシーの魅力▲7~8人が快適に座れる両側スライドドアでありながら、チョイ乗りも苦にならない手頃なボディサイズなのがヴォクシーの魅力

2代目ならフル装備のバリモンが狙える!

さて、2001年にデビューしたヴォクシーも現行型ですでに3代目。

初代(2001~2007年)も捨てがたいけれど、最後期モデルでも10年以上経過しているとあって今回はパス。

ということで2代目(2007~2014年)をターゲットとします。

実はこの予算なら3代目(現行型・2014年~)も射程圏内に入ってくるのですが、どうしても廉価グレード、多走行車、車検整備無し、といったコンディションになりがち。

どうせミニバン買うなら極上コンディション&フル装備の個体を選びたいですしね!

さらに2代目には、3代目にはない以下のような特長もあります

・回転対面モードなど、多彩なシートアレンジが楽しめる!
・ガソリンエンジンの基本設計は2代目も3代目も同じ。しかも最高出力や最大トルクのスペックは2代目の方がちょい上。
・パドルシフトが付いてて運転が楽しい!
・全長がちょっと短いので運転しやすい。
・5人乗りの設定がある。


車内の広さや重心の低さ、燃費といったところでは、やはり3代目が優れています。

けれど、狭い道での取り回し、アウトドアでも遠慮なく使えるギア感というところでは2代目に魅力があります。

▲インパネシフトCVT&パドルシフトでスポーティに運転できる。写真は2010年マイチェン以降モデルのインパネ▲インパネシフトCVT&パドルシフトでスポーティに運転できる。写真は2010年マイチェン以降モデルのインパネ
▲現行モデルでは設定のない、回転対面にもアレンジできる7人乗りキャプテンシート▲現行モデルでは設定のない、回転対面にもアレンジできる7人乗りキャプテンシート

年式はフロントグリルなどのデザインやシート配列、安全装備などのビッグマイナーを受けた2010年4月以降のモデルがよいでしょう。

エンジンもこのときに変更を受けて、全車バルブマチック付きの2L直4ガソリンエンジン・3ZR-FAE型に統一されました。

シート配列についてはよっぽどの大家族じゃない限り、7人乗りの2列目・回転対面キャプテンシート仕様がベターチョイスでしょ。

友達の乗せたときのおもてなし感といったらハンパないっす。

ツルシでもサマになる、それが“煌”

▲専用アルミホイールやメッキ加飾などが装備され、大変な人気を誇った特別仕様車「ZS煌」シリーズ(写真は2012年発売のZS煌Ⅲ)▲専用アルミホイールやメッキ加飾などが装備され、大変な人気を誇った特別仕様車「ZS煌」シリーズ(写真は2012年発売のZS煌Ⅲ)

グレードについては、最初からエアロが付いているっぽいデザインの最上級グレードZS、それも特別仕様車「ZS煌」一択。

だって外観のクール度、装備の充実度が他のグレードとは断然違うんだもの。

2代目ヴォクシーで個人的に唯一気になるのが、おとなしすぎるルックス。

あえて通常グレードを選び、後から自分好みのエアロを装着するのもアリだけど、「ZS煌」ならそのまま乗ったとしてもサマになっちゃう。

予算は標準グレードより少々高くなるけど、お買い得感バリ高なのです!

初期の「ZS煌」での特別装備は両側パワースライドドアや外観のメッキ加飾、特別色のアルミ、9スピーカー&アンプ程度でした。

ですが、「ZS煌Ⅱ」「ZS煌Ⅲ」と年代を追うごとに、プラズマクラスターやシルバーステッチ付きインテリア表皮が付くなど装備内容がどんどん充実。

年式を考えても、2012年の「ZS煌Ⅲ」、2013年の「ZS煌Z」あたりが狙い目です。

ただし、「ZS煌Z」はオプションレスだと6スピーカー仕様なので、オススメは標準で9スピーカーの「煌Ⅲ」

ちょいワル趣向なら色はブラックで決まり!

▲煌Zではヘッドランプがシャンパンゴールドになり、9スピーカーが廃止された▲煌Zではヘッドランプがシャンパンゴールドになり、9スピーカーが廃止された
▲シルバーステッチの本革巻きステアリング、ダークメタル調塗装の専用センタークラスターなどが装備された煌Zの内装▲シルバーステッチの本革巻きステアリング、ダークメタル調塗装の専用センタークラスターなどが装備された煌Zの内装

個人的には30mmぐらいローダウンしてスポーティな足回りパーツをおごり、さらにボディ補強まで施したメーカー純正スポーツ仕様「ZS G's」も気になるんだけど、今回はある理由から除外。

そもそも流通台数が少ないですしね。

シンプルなメカニズムも2代目ヴォクシーの魅力

メカニズムについてはいずれの年式でも、最初からZS狙いなら大差ありません。

耐久性、信頼性についても2代目ヴォクシーではこれといった弱点なし。

トヨタとしても主力車種だけに、他車種に搭載されていない先進装備をおごるような冒険はしていないのです。

もちろん走行距離が少ないに越したことはありませんが、5万km前後なら、まだまだ長く乗れるでしょう。

ちなみに3ZR-FAE型エンジンはタイミングチェーン式なので、10万km走行時に多額のメンテ費用がかかることもありません。

ただし、ここでひとつ提案。子供と一緒にスキーやスノボ、マリンスポーツなどをアクティブに楽しむなら、4WDをチョイスしてはいかがでしょう。

重心の高いミニバンは、どうしても降雪路やオフロードで滑ったりハマッたりするリスクが高いもの。

ヴォクシーのアクティブトルクコントロール4WDシステムは、車両姿勢制御のS-VSCと協調制御されるタイプで、ラフ路面でのコントロール性能はなかなか優秀。雪が降る地域の方にもオススメです。

ちなみに前述の「ZS G's」には4WDが設定されていません。

車高も標準グレードより低いので、ストリートオンリーの人以外にはオススメできないのです。

ということで、アクティブ家族にオススメの2代目ヴォクシー、予算200万円を前提に、条件をまとめてみました。

・年式はマイナーチェンジ後の2010年4月以降モデルが大前提
・グレードは最初から内外装の装備が充実した「ZS煌Ⅲ(2012年)」が狙い目。色はブラック!
・7人乗りキャプテンシート仕様で超快適(回転シート仕様か要確認!)
・走行距離は5~6万kmが目安
・降雪地帯に住んでいる人、アクティブ派には4WDが断然オススメ!


大人気モデルだけに、中古車市場にも内外装や機関のコンディションが良い個体がたくさんある2代目ヴォクシー。自身の所有欲を満たし、家族みんなが満足できるモデルをぜひ見つけてください!

text/田端邦彦
photo/トヨタ、カーセンサー

▼検索条件

トヨタ ヴォクシー(2代目)×2010年4月以降モデル×ZS煌Ⅲ×ボディカラー ブラック×7人乗り×支払総額200万円以下×走行距離6万㎞以下