Q. 口約束をキャンセルするにはどうしたらいい?

販売店で条件にぴったりの中古車を発見つい購入を口約束したが、家族が大反対。キャンセルすることは可能ですか?

A. 契約が成立する前ならばキャンセルは可能だが、改造などをお願いすると実費負担が発生することも

法律上は、署名捺印でも口約束でも商品の売買の契約は成立します。ただし、中古車の売買においての契約成立に関してはこの限りではありません。

日本中古自動車販売協会連合会(中販連)が監修する『自動車注文書標準約款』によると、中古車の契約成立は、1:自動車を引き渡した日、2:使用者の登録完了、3:注文により販売会社が改造、架装、修理に着手した日のいずれか最も早い日とされています。

この条件を満していない場合は、キャンセル以前に契約自体が成立していません。ただし、口約束でも改造や修理をお願いして、実際に行われた場合は3:にあたり、実費を払う可能性もあります。軽い気持ちでの口約束でも、簡単に購入の約束はしないようにしましょう。

ここがポイント!

言った言わないの水掛け論の原因になる口約束は行わない。契約書のない状態での売買契約は避けるようにしましょう

■使える法律用語■

売買契約(ばいばいけいやく)
民法第555条にある法律。売買とは、売り主がある財産権を買い主に移転することを約束して、買い主がこれに対してその代金の支払いを約束し効力が生まれること。約束の方法に定めはなく、原則は口約束でも成立してしまう。