Q. 実車を確認中にパワーウィンドウを破損。修理代はどうなるの?

パワーウインドウの確認をしようとしたところ、ガチリとイヤな音がしたまま窓が閉まらなくなった。修理代を支払う必要はあるの?



A. 通常の確認での破損ならば支払う必要はない。ただし明らかに過失がある場合は責任を問われることも。

破損が発生した原因が、中古車を購入する目的で、一般的に許容される範囲での確認を行った結果であれば、責任を問われることはありませんし、整備不良やそもそも故障していた可能性が大きいです。

ただし、商品である車に寄り掛かるなどして、ミラーを破損してしまうなど、通常行うべき注意義務を怠った場合は、不法行為として賠償を請求される場合があります。賠償額は修理代相当が一般的です。
修理した場合に修復歴車になってしまうような破損ならば、価値が低下した分の賠償もする必要があります。

もし、「購入者が決まっていたが、修理のおかげでキャンセルになるかもしれないので買い取れ」という話になるような場合、購入者の有無は壊した人には知ることのできない事実なので、修理代相当以上の賠償に応じる必要はありません。



ここがポイント!

通常の中古車チェックでの破損ならば賠償の必要はなし。不注意による破損ならば、修理代相当額の賠償が発生する。

■使える法律用語■

不法行為(不法行為)
民法709条。故意または過失によって他人の権利を侵害し損害を発生させた場合、加害者は物損を含むその損害の賠償責任を負う。被害者側にも過失が認められる場合にも損害賠償額は減額調整される。