2.高齢者や障がい者を乗せる福祉車両の選び方
カテゴリー: 福祉車両の選び方
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2009/08/28
ここでは高齢者や障がい者などを、助手席や後部座席に同乗させる福祉車両について説明します。 基本的に、高齢者や障がい者は、筋力の低下や座ったときのバランスが不安定である場合が多いので、交通事故の際に姿勢が保てず、想像以上のダメージを受ける可能性があります。ですから、使い勝手だけを優先するのではなく、安全性も考えて総合的に選ぶ車を判断するようにしましょう。 具体的には、3点式シートベルトがきちんと正しい位置でできるか、ヘッドレストが頭部に合うかなど確認しましょう。 |
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購入時のチェックポイント |
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このタイプには、助手席または後席に乗せる2種類のタイプがあり、さらにシートが回転だけでなく昇降する車もあります。また、専用の脱着タイプの専用シートにあらかじめ乗り換え、そのまま助手席や後席の位置に固定できる車もあります。 下記で、タイプ別のチェックポイントを見ていきましょう。 |
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1.助手席に乗せるタイプ
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2.後席に乗せるタイプ
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さらに、助手席・後席を問わず、シートには下記の種類があります。 |
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運転する際の注意点 |
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ドライバーが普段と同じように運転すると、高齢者や障がい者がシートから転倒や転落する危険性があります。できるだけ急発進や急停止などを避け、カーブではゆっくりと曲がるようにしましょう。 また、高齢者や障がい者ができるだけ座面深くに腰掛け、背中と背もたれが密着するようにします。股関節屈折制限のある人や座った時のバランスが不安定な人は、背もたれをあまり倒しすぎるとシートベルトが体から離れてしまうことがありますから、注意が必要です。 たいていの車のシートは専用には作られていませんので、褥瘡(じょくそう。体と、この場合シート座面との長時間の接触により、血行不全で壊死を起こす)予防として、1時間に1回以上は臀部を浮かして血行を回復させましょう。 シートベルトの腰ベルトは、骨盤を巻くようにできるだけ低い位置に、肩ベルトは首や肩の端にずれないように装着できるか確認してください。 ヘッドレストの高さは、耳の高さにヘッドレストの中心が位置するように、距離は後頭部と10cm以内に位置するように調整できるか確認してください。 なお、販売店で実際に車を見る際には、高齢者や障がい者・介護者のどちらも出向いて確認をすると、購入後のトラブルを防ぐことができます。 また、正しい使い方をしないと怪我をする危険もありますから、取扱説明書があるかどうか確認し、使用前に熟読するようにしましょう。 |
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監修/国立障害者リハビリテーションセンター熊倉良雄氏 | ||||||
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2.高齢者や障がい者を乗せる福祉車両の選び方/中古車購入ガイド