おいしい中古車を見分ける10の法則 法則3:より低年式を 法則4:FMC後を狙う 【8】
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2009/06/02
年式が低いほど安くなるわけですが、高年式車と比較しても遜色ない車も選べます。
基本的に、年式の低い車ほど安くなるのが中古車です。
では高年式車と低年式車で何が違うのでしょう。多くの人が走行距離やキズ・汚れの有無などを気にされるかもしれません。しかし、これらは前オーナーの使い方で決まるもの。年間1000kmしか走らない人もいれば、2万km走る人もいるのです。また、いつも車内をキレイにする人もいれば、一切気にしない人も。というわけで、年式だけで走行距離やキズの有無などは見極められません。
年式で注意したいのは、マイナーチェンジ時期です。
例えばホンダステップワゴン(2005年登場モデル)は、2007年11月のマイナーチェンジで燃費が向上し、このモデルからエコカー減税(2009年4月から実施されているもの)の対象となりました。また日産スカイライン(2006年登場のセダン)は2008年12月のマイナーチェンジで3.5Lが3.7Lエンジンへと変わり、ミッションも5速から7速ATへと進化しています。
一方で、すべての車がマイナーチェンジでメカニズムが変わるかというと、そうではありません。
例えばトヨタアルファード(2002年登場モデル)の2.4L車は、2005年4月のマイナーチェンジで内外装が多少変わりましたが、基本的にはそのままです。
さらに言えば、先のステップワゴンのようにエコカー減税の対象になるかどうかなら別ですが、燃費が多少良くなったとはいえ基本性能はほとんど変わらないマイナーチェンジもよくあります。
このように、マイナーチェンジではメカニズムや装備、内外装のデザインや燃費などの見直しが行われます。ですからいつのマイナーチェンジや一部改良などで何がどう変わったかを調べることが先決です(「車カタログ」で知りたい車の改良遍歴が調べられます)。
その中には「だったらマイナーチェンジ前でもいいや」という判断もあるでしょう。
もちろん、そのメカニズム変更や装備の有無でどれだけ価格差があるのかをチェックするのは言うまでもありません。
年式で程度を推測するのは難しい。むしろマイナーチェンジでの変更内容の確認を。
旧型になった途端に値崩れしますから、フルモデルチェンジ(FMC)情報のチェックは必須。
新型が登場すれば、当然新型に人気が集まります。
しかし、旧型の中古車価格を押し下げるのは、それが理由ではありません。旧型のオーナーによる新型への乗り替えが旧型の価格が下がる理由です。つまり、それまで乗っていた車を手放すため、中古車市場に車が増加するのです。
人気が中古車の価格を決めるといいました。人気が高い車は価格が高くても「それでも買いたい」という人がいるから、価格が決まるわけです。それはつまり、需要と供給のバランスということです。
その供給が増えるわけですから、それまでのバランスが崩れ、全体的に価格が下がるのです。
さらには、しばらくすれば新型のおろしたて中古車(新車ディーラーが試乗車として登録しただけのような、走行距離の極端に少ない車)も現れ始めます。そうなると、ますます旧型の価格は下がっていきます。
そろそろ車を買おうと思っているなら、その車のフルモデルチェンジ(FMC)がいつなのかを確認しましょう。もしFMC直前のタイミングなのであれば、よほど条件に合う車が見つからない限り、待つのが正解です。価格が今以上に下がる可能性があるからです。
ただし、例外もあります。新型車の人気が思ったほど振るわないと、なかなか買い替えが進みません。それどころか「旧型のほうがよかった」などと、旧型の中古車価格が高騰した例すらあります。
とはいえ、そのような例はかなり希です。
FMC直前なら、しばらく待って中古車相場の動向を見たほうがいいでしょう。