ハイドロプレーニング現象の発生に注意



JAF(一般社団法人日本自動車連盟)山形支部(支部長 鈴木 寿昭)は、6月1日(月)から6月30日(火)の1か月間、ロードサービス救援作業を実施した車両678台を対象に、タイヤの使用状況についての調査を行いました。結果は以下の通りです。

タイヤ装着調査結果

・期間:平成27年6月1日~30日  ・調査台数:678台
① ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)装着  661台(構成比 97.5%)
② スタッドレスタイヤ装着        17台(構成比  2.5%)

雪のない時期にスタッドレスタイヤを装着している理由
①冬タイヤとしては使わず履きつぶす    14件(構成比 82.4%)
②交換が面倒、暇がない           2件(構成比 11.8%)
③その他(車検の為)            1件(構成比  5.9%)
「道路に雪がなくなったらノーマルタイヤ(夏用タイヤ)に交換する」という本来の方法でクルマを使用しているかたが大半でしたが、スタッドレスタイヤを冬から使用し続けている車両が17台あり、その8割以上は夏場のそのままスタッドレスタイヤを履き続ける「履きつぶし使用」でした。

スタッドレスタイヤは「低温下でも硬くならない」、「接地面にサイプ(細かい切れ込み)がある」などが特徴の氷雪路用タイヤです。氷雪路走行では制動能力やグリップ力が高いものの、雪のない路面ではそのやわらかいゴム質の影響でノーマルタイヤに比べ制動能力や旋回能力が低下します。特に雨天時は法律で基準値内とされる磨耗度であっても速度が上がるにつれてハイドロプレーニング現象(※)が発生しやすくなると考えられます。

※ハイドロプレーニング現象とは
タイヤと路面の間に水が入り込み、タイヤが路面に接触しなくなることで、車が水の上を滑り、ブレーキやハンドル操作が利かなくなる現象。スピンなどを起こす危険性が高い。

これからの季節は台風、突然の集中豪雨などで濡れた路面を走行する場面が多くなります。
夏用として使用可とされる摩耗度のスタッドレスタイヤであっても、タイヤの特性などをよく理解した上で、速度を抑えたり、早めのブレーキ操作を心がけたりするなど、天候・気温・路面状況に応じた安全な運転を心がけてください。

参考動画(JAFユーザーテスト 摩耗タイヤの危険性)
http://ch.jafevent.jp/detail.php?id=347

参考資料(雨天時に初めてわかる摩耗タイヤの危険性)
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/baldtire/detail1.htm