2014年10月の世界新車販売台数は年率換算で8,800万台-グローバル新車市場トレンド
カテゴリー: その他業界ニュース
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2014/11/17
・東欧の需要はやや弱いままであるが、ロシアの販売はここ数カ月に比べて少し改善した。ブラジルとアルゼンチンの市場は弱いままである。
北米
・10月の米国ライトビークル販売は、好調な9月販売の繰り返しではないが、季節調整済み年率換算の販売は市場の堅調さを示す1,640万台/年と なった。ライトトラック需要は1~10月で10%増と好調、乗用車需要も10月は2%増、1~10月は0.6%増とわずかながら前年同期を上回っている。
・カナダの10月のライトビークル販売は極めて好調で、季節調整済み年率換算は190万台/年超となり、2014年通年の販売は新記録となることが確実となった。
・西欧に経済状況へ悲観的な見方が広がる中で、10月の自動車市場は相対的に堅調な販売となった。中東欧の不振をカバーしてまだ余裕があるように、西欧ライトビークル市場は約6%拡大した。イギリス、スペイン、ドイツ市場は好調であったが、フランス市場には懸念が残る。
・10月の中東欧のライトビークル販売は前年同月比4.5%減となった。ロシアではスクラップ・インセンティブが販売を増加させ始め、中東欧地域の前年同月比ベースの減少幅が9月の14%から縮小した。しかしながら、スクラップ・インセンティブの効果は短期的に終わるかも知れない。持続的なルーブルの下落と石油価格の低下から、ロシアの経済見通しは弱いままである。トルコの季節調整済み年率換算の販売も、2014年初めの低かったレベルと比べて改善が続いている。
・欧州全体の10月販売は3%増となった。
・速報値によれば、10月の季節調整済み年率換算販売は急上昇して2,440万台/年となり、9月から6%近く増加した。2014年1~9月の間、季節調整済み年率換算の販売は2,200~2,300万台/年を前後していたが、ディーラーへの出荷が勢いづいたようである。おそらく自動車メーカーが年間目標の達成を目指そうとしているのかもしれない。
・前年同月比で10月乗用車販売は10%近く増加したが、小型商用車販売は5%近く減少したと推計される。中国の排気規制「国4」(Euro 4)の適用をめぐる不確実性と減速しつつある経済が小型商用車販売を弱体化させている。
・日本では、4月の消費税増税後から販売は減少し続け、10月は前年同月比6.1%減となったが、季節調整済み年率換算販売は500万台/年と全体的には回復力に富んだ状態が続いている。日銀の最近の金融緩和の後、株式市場は上昇したが継続する円安はインフレを昂進させ消費支出を減少させるかもしれない。
・韓国市場は減速する経済によっていくらか勢いが失われているかもしれない。それでも2014年は史上最低レベルの低金利と拡大的な財政政策で、過去最高に近い販売になると予想される。
・ブラジルの10月の季節調整済み年率換算販売は、予想を上回る340万台/年まで上昇した。おそらく月末の大統領選の決選投票を前にした財政支出に支えられたものと思われる。しかしながら、ルセフ大統領の再選と最近の金利上昇は販売見通しにとって暗い先行きを示している。
・アルゼンチン市場は、7月末の国家債務によるデフォルトにもかかわらず、安定化してきている。10月の季節調整済み年率換算販売は、4か月連続で60万台/年を超えた。しかしながら、前年同月比では40%減となり、悪化する経済とともに自動車市場の最悪の状況がまだまだ終わらないということを示している。
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