日本. 日本 . ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)のポルシェ911 RSRは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕戦として開催されたデイトナ24時間レースにおいて、トップからわずか12秒差の3位でフィニッシュし、非常に重要な選手権ポイントを獲得しました。ブラック・スワン・レーシングの駆るニューポルシェ911 GT3 Rは GTDクラスで2位に入り、ポルシェに2つ目の表彰台をもたらしました。

IMSAスポーツカー選手権の伝統の開幕戦、とりわけGTクラスは息を呑むようなポジション争いと絶え間ない順位変動でサーキットを埋め尽くすファンを魅了しました。BMWとフェラーリがトップ争いから脱落するなか、最後はフレデリック・マコヴィッキ(フランス)/ミカエル・クリステンセン(デンマーク)とチームを組んだ昨年のル・マン覇者、アール・バンバー(ニュージーランド)がハンドルを握るポルシェ・ノースアメリカのポルシェ911 RSRと2台のシボレーコルベットによる白熱する戦いとなりました。

北米大陸で最も重要なスポーツカー選手権の新規定に合わせ、特にエアロダイナミクスに改良を加えた最高出力470PSの911 RSRは最後のピットストップの後、僅差ながらリードを奪います。しかしバンバーの果敢な挑戦にもかかわらず、残り36分で2台のコルベットに追撃され3位でゴールしました。ポルシェ・ノースアメリカのもう1台の911 RSRを駆るル・マン覇者のニック・タンディ(英国)は、強豪が揃うGTLMクラスのポールポジションからスタートしてリードを奪いました。フランス人チームメイトのパトリック・ピレとケヴィン・エストルもトップを守り続けましたが、残り5時間でドライブシャフトの故障で後退し、8位でゴールしました。しかし、このチームもデイトナでの重要なポントを獲得しました。

ダイレクト・フューエル・インジェクションを備え、500PSの最高出力を誇る最新の4リッター水平対向6気筒エンジンを搭載したニューポルシェ911 GT3 Rは、54回目を迎えたロングディスタンスクラシックにおけるデビュー戦で成功を収めました。市販車の911 GT3 RSをベースに、全世界のGT3シリーズ向けのカスタマーレーシングカーとして開発された911 GT3Rでエントリーしたブラック・スワン・レーシングは、ポルシェ ワークスドライバーのパトリック・ロング(米国)、同郷のティモシー・パッパス、アンディ・ピルグリム、およびオランダ出身のニッキー・キャッツバーグにより2位でゴールしました。ヴァイザッハのエンジニアは、911 GT3 Rの開発において、軽量設計、空力効率の改善、および燃費の低減に特に注力しています。

レース後のコメント
Dr.フランクシュテファン・ヴァリザー(ポルシェ モータースポーツ責任者):「幸先の良いシーズン開幕となりました。24時間レースにおける12秒差のゴールはほとんど負けとはいえません。最後まで熾烈な戦いとなり、チームは常に先頭争いをしていました。残念ながら、ゴール直前で優勝を逃しましたが、次戦のセブリングでは良い結果を出します。ニュー911 GT3 Rの素晴しい性能には満足しています。望んでいたとおりでした。ニューモデルで24時間レースを戦って表彰台に登れたことは見事な成果といえます。ブラック・スワン・レーシングは素晴しい成功を収めました。」

サシャ・ピルツ(GTカスタマーレーシング マネージャー):「ニュー911 GT3 Rのデビュー戦には本当に満足しています。心を奪われる完璧なレースで2位を飾ったブラック・スワン・レーシングの皆さん、おめでとうございます。ポルシェのカスタマーチームの健闘とニューモデルの抜群の性能によって未来は前途洋々です。」

ニック・タンディ(911 RSR #911):「速い車のおかげで私達は今シーズンも間違いなく手強いことを明言しておきます。ピットクルーの仕事も完璧でした。残念ながらレース結果は予想とは少し違いましたが、今シーズンに自信を持つことができました。」

パトリック・ピレ(911 RSR #911):「選手権のために重要なポイントを稼ぎ、十分に意味のあるレースでした。我々は優勝できるポジションにいることも証明されました。チームを誇りに思います。メカニカルトラブルとは無縁でしたが、残念ながら結果にはつながりませんでした。モータースポーツにはよくあることです。セブリングに全力を注ぎます。」

ケヴィン・エストル(911 RSR #911):「ポルシェのワークスドライバーとして初めてのレースは素晴しい経験となりました。このようなチームでプロフェッショナルとして走ることができてうれしいです。ミスもなかったので、今シーズンは幾度か優勝を飾ることができると思います。」

フレデリック・マコヴィッキ(911 RSR #912):「素晴しいレースでした。チームとともにお祝いしたいと思います。できることはすべてやりましたが、今日は優勝を逃しました。デイトナでの経験により、セブリングへの準備は万端となりました。次は優勝できると思います。」

アール・バンバー(911 RSR #912):「ゴール直前まで、コルベットをかわすためにあらゆる策を講じましたが、今日は相手が一枚上手でした。それでも3位はチームとして素晴しい結果です。GTLMクラスは強豪が揃っているので今シーズンは今日のレースのようにエキサイティングでタフになることは間違いありません。」

ミカエル・クリステンセン(911 RSR #912):「最高の戦略でしたが、コルベットは予想以上に強力でした。努力の甲斐があってチームは表彰台を飾ることができました。デイトナは本当に楽しくて素晴しいレースです。」

パトリック・ロング(911 GT3 R #540):「シーズン前のテストにより、この過酷なレースを乗り越えることができると確信していましたが、ニュー911 GT3 Rがここまで速く、ドライバビリティに優れているとは思いませんでした。驚異的です。ブラック・スワン・レーシングもプレッシャーの中で完璧なレースをしました。目標を達成できて本当にうれしいです。マグナス・レーシングの皆さん優勝おめでとうございます。セブリングでは逆の立場になれるように全力を尽くします。」

レース結果
GTLMクラス
1. ギャビン/ミルナー/フェスラー(英国/米国/スイス)、シボレーコルベット、722周
2. マグナッセン/ガルシア/ロッケンフェラー(デンマーク/スペイン/ドイツ)、シボレーコルベット、722周
3. マコヴィッキ/バンバー/クリステンセン(フランス/ニュージーランド/デンマーク)、ポルシェ911 RSR, 722周
4. ピエール・グイディ/セラ/プレマ/ロハス(イタリア/ブラジル/フランス/メキシコ)、フェラーリ488、721周
5. ヴェルナー/アウバレン/ファルフス/スペングラー(ドイツ/米国/ブラジル/カナダ)、BMW M6、721周
6. フィジケラ/リゴン/ビランデル/ベレッタ(イタリア/イタリア/フィンランド/モナコ)、フェラーリ488、709周
7. ハンド/ミュラー/ブルデ(米国/ドイツ/フランス)、フォードGT、690周
8. タンディ/ピレ/エストル(英国/フランス/フランス)、ポルシェ911 RSR、687周
9. ブリスコー/ウェストブルック/ミュッケ(オーストラリア/英国/ドイツ)、フォードGT、560周
10. シャイタル/ベルトリーニ/ブルーニ/カラード(ロシア/イタリア/イタリア/英国)、フォードGT、557周

GTDクラス
1. ポッター/ラリー/ゼーフリート/ラスト(米国/米国/ドイツ/ドイツ)、アウディR8、703周
2. パッパス/ロング/キャッツバーグ/ピルグリム(米国/米国/オランダ/米国)、ポルシェ911 GT3 R、703周
3. キーティング/ロビンソン/モシング/フォス/フォークナー(米国/米国/米国/米国/アイルランド)、ダッジ・バイパー、703周
4. ダラ・ラナ/ラウダ/ラミー/スタナウェイ(カナダ/アルゼンチン/ペルー/ニュージーランド)、アストンマーティン、702周
5. イネイチェン/バッセン/コンラッド/ウィルゼイ/バビーニ(スイス/ドイツ/ドイツ/米国/イタリア)、ランボルギーニ、702周
6. マルサル/マルタン/パルタラ/クローン(米国/ベルギー/フィンランド/フィンランド)、BMW M6、701周