田原市(愛知県田原市、市長 : 鈴木 克幸)、トヨタ自動車(株)(本社 : 愛知県豊田市、社長 : 豊田 章男 以下トヨタ)は、本日、田原市役所において、田原市の鈴木市長、トヨタの財津裕真総務部長が出席のもと「災害時における支援協力に関する協定書」(以下、協定)に調印し、協定を締結した。

田原市では、南海トラフ地震の発生が危惧される中、津波避難対策、耐震対策を中心とした防災・減災対策に積極的に取り組んでいるが、大規模災害時には、行政による対応のみでは限界があることから、市民、地域、事業者等との連携、協働による災害に強いまちづくりを進めている。
また、トヨタは「人道支援や地域の早期復旧が事業活動の大前提」との考えのもと、南海トラフ地震を含む、様々な自然災害リスクへの備えを更に強化すべく、大規模自社被災やサプライチェーンマネジメントの観点に加え、大規模災害時における地域連携・支援も取り入れた事業継続マネジメント(BCM)の再構築を進めてきた。
今回の協定は、こうした両者の趣旨が一致したことにより、大規模災害時の行政による救援及び応急復旧活動に関して、トヨタが行う地域支援の姿勢と内容を明文化したものであり、トヨタにとっては愛知県豊田市(2013年10月締結)、愛知県みよし市(2014年2月締結)との包括的災害支援協定に続くものである。

具体的には、(1)災害発生時の救援・救護活動、(2)大規模震災時における一時避難場所の提供、(3)食料・飲料水・生活物資等の提供、(4)復旧に供する車両(外部給電機能付車両含む)の提供、(5)市設置の救援物資等受入施設における荷役支援、(6)インフラ復旧工事等に必要な用地の提供、(7)専用バース(※)の提供、(8)地域復旧活動への参画、といった領域での人道支援・地域復旧支援を、行政との相互協力のもとトヨタが実施する。また、こうした支援を円滑に行うため、災害関連情報の相互提供も行う。
(※)船が貨物の積卸しおよび停泊するために着岸する場所

締結式において、鈴木市長は、「南海トラフ地震の発生が心配される中、トヨタ自動車株式会社と災害支援協定を締結させていただくことは、大変心強く、ありがたいことと感じている」と語った。
また、トヨタの財津総務部長は「今回の協定により、地元企業の一員として、田原市の防災・減災の取り組みに協力し、有事には会社としてできる限りの支援をしたい」と語った。

今後は、本協定の実務運用に向けて、支援物資の取扱い連携など細部の取り決めを両者で協議していく。田原市は本協定締結を契機として、事業者・団体や自治体との連携・協力体制の強化を加速していく。トヨタは、事業所が立地する他自治体との連携に関して、最適な方法を引き続き協議・検討していく考えである。