CX-60が受注停止になったけど、最新の中古車価格は? 最も選びやすいのはディーゼル×マイルドハイブリッド
2023/07/28
マツダの公式HPにおいて、ラージサイズSUVであるCX-60が受注停止になったことが公表されました。マツダはその理由を「8月1日より価格改定のため」としています。
昨今の状況を考えると、価格は値上がりの方向になるでしょう。そんなCX-60はどんなモデルか、中古車で狙うならどのグレードが狙い目かなどを紹介しましょう。
マツダ CX-60ってどんなモデル?
CX-60は、マツダが投入するとしている4種類のミッドサイズSUV(ラージ商品群)のひとつで2022年9月に登場したモデルです。
CX-60を含むラージ商品群とスモール商品群との大きな違いは、スモール商品群のプラットフォームがエンジンを横置きにしているのに対し、ラージ商品群は縦置きベースになっていること。この違いは外観にも現れていて、CX-5とCX-60を比較すると一目瞭然です。
4つの選択肢があるパワートレイン
CX-60は4つのパワートレインを用意。その種類と新車価格(2023年6月時点)は以下のとおりです。
■3.3L 直列6気筒ディーゼルターボ
最高出力170kW(231ps)/4000-4200rpm、最大出力500N・m(51.0kg-m)/1500-3000rpmを発揮する水冷直列ディーゼルターボエンジン(SKYACTIV-D 3.3)。
燃費性能はWLTCモードで18.3~19.8km/L。パワフルさと燃費性能を兼ね備えたエンジンで、余剰空気を燃焼改善に用いることで、俊敏な加速レスポンス、高回転・高出力時のNOx エミッション低減、リーン燃焼域拡大による熱効率向上を同時に実現しています。
・XD|FR:323.95万円 4WD:346.5万円
・XD Sパッケージ|FR:358.05万円 4WD:380.6万円
・XD Lパッケージ|FR:400.4万円 4WD:422.95万円
・XD エクスクルーシブ モード|FR:443.3万円 4WD:465.85万円
■3.3L 直列6気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
3.3Lディーゼルターボと組み合わされる、マツダ独自のマイルドハイブリッドシステム(M ハイブリッドブースト)。ディーゼルエンジンの燃費をさらに良くすることに加え、アイドリングから低速領域でモーターがサポートすることにより、環境性能も向上させています。
マイルドハイブリッド車は最高出力187kW(254ps)/3750rpm、最大出力550N・m(56.1kg-m)/1500-2400rpmを発揮。燃費性能はWLTCモードで21.0~21.1km/Lになります。
・XDハイブリッド エクスクルーシブ スポーツ|4WD:505.45万円
・XDハイブリッド エクスクルーシブ モダン|4WD:505.45万円
・XDハイブリッド プレミアム スポーツ|4WD:547.25万円
・XDハイブリッド プレミアム モダン|4WD:547.25万円
■2.5L直列4気筒+プラグインハイブリッド
ガソリンエンジンに大容量バッテリーと大型モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステム(e-SKYACTIV PHEV)で、なめらかな加速フィールを実現したパワートレイン。日常の幅広いシーンにおいてモーターのみでの走行が可能で、バッテリー充電が一定以下になった場合やモータートルクを超える加速をする際にはエンジンを使用した走行もできます。
PHEVなので外部からの充電が可能。車に蓄えた電気を外部に給電することもできます。WLTCモード燃費は14.6km/Lとなっています。
・PHEV Sパッケージ|4WD:539.0万円
・PHEV エクスクルーシブ スポーツ|4WD:584.65万円
・PHEV エクスクルーシブ モダン|4WD:584.65万円
・PHEV プレミアム スポーツ|4WD:626.45万円
・PHEV プレミアム モダン|4WD:626.45万円
■2.5L直列4気筒ガソリンエンジン
軽快な入りと優れた燃費性能を両立させた直噴ガソリンエンジン。アクセルペダルを踏み込んだ際に瞬時にイメージどおりのパワーを発揮することで、追い越しなどを素早く行えます。
最高出力138kW(188ps)/6000rpm、最大出力250N・m(25.5kg-m)/3000rpmを発揮。燃費性能はWLTCモードでFRが14.0~14.2km/L、4WDが13.0~13.1km/Lです。
・25S Sパッケージ|FR:299.2万円 4WD:321.75万円
・25S Lパッケージ|FR:341.55万円 4WD:364.1万円
・25S エクスクルーシブ モード|FR:384.45円 4WD:407.0万円
CX-60は最安値グレードと最高値グレードで、倍以上の価格差があります。このことからも分かるように、CX-60はひとつのモデルで顧客の多様なニーズに応えるモデルなのです。
ラージ群ならではのサイズ感を生かした開放感のある室内
CX-60のボディサイズは下記のとおりです。
・全長:4740mm × 全幅:1890mm × 全高:1685mm
・室内長:1910mm × 室内幅:1550mm × 室内高:1230mm
ラージ群ならではの余裕を感じるのが室内幅。これだけの広さがあると、リアシートに大人が3人でゆったり座ることができます。
インテリアは幅広のインパネで、広がり感を強調。インテリアカラーはグレードにより選べるものが異なりますが、全部で7種類のパターンが用意されました。
ルーフにはオプションで長さ1021mm × 幅950mmの大型パノラマサンルーフを装着できます。前後と後リムには白色のアンビエントライトを採用し、上質な雰囲気が演出されました。
運転席にはドライバーが入力した身長情報に加えて車が目の位置を測定してドライバーの体格を認識し、シートとステアリング、テレスコピック、ディスプレイ、ドアミラーの角度などを最適な位置に自動調整する「ドライバー・パーソナライゼーション・システム」が導入されました。
また、ドライバーの顔を認識して、オーディオや空調、ドライビングポジションなどを自動的に復元する機能も付いています。
CX-60の最新中古車相場は?
CX-60は発売されてからまだ1年未満ですが、すでに約230台の中古車が流通しています。パワートレイン別の流通台数と中古車価格帯は以下のとおりとなっています。
・ディーゼルエンジン(34台):総額370万~470万円
・ディーゼル+マイルドハイブリッド(176台):総額440万~580万円
・プラグインハイブリッド(14台):510万~630万円
・ガソリンエンジン(3台):370万~410万円
最も流通量が多いのはディーゼル+マイルドハイブリッドモデル。CX-60らしい走りが味わえるモデルでもあるので、豊富な中古車を比べて選びたい人や、力強い走りと燃費性能を両立した走りを堪能したい人にオススメです。
グレードは標準グレードとなるエクスクルーシブと上級グレードのプレミアムがあり、それぞれモダンとスポーツが用意されます。モダンとスポーツはグリルデザインやインテリアカラーが異なります。
CX-60はプレミアムモデルだけにエクスクルーシブでも装備は充実しているので満足度は高いはず。モダンとスポーツはどちらも流通量が多いので、両方のデザインを見て好みに合う方を選びましょう。
▼検索条件
マツダ CX-60(初代) × ディーゼル(マイルドハイブリッド搭載)価格を抑えたい人はマイルドハイブリッド非搭載のディーゼルがオススメ。ディーゼルモデルのエントリーグレードとなるXDは中古車が流通しておらず、最安値はXD SパッケージのFR車になります。低価格帯でも登録済未使用車を選ぶことはできますが、車両本体価格は新車価格より10万~20万円ほど高くなっています。
4WD車も新車価格より10万~20万円程度高くなっているので、新車の納期を待つことができないという人にオススメです。
▼検索条件
マツダ CX-60(初代) × ディーゼル(マイルドハイブリッド非搭載)
PHEVモデルの中古車は総額500万円以上しますが、走行距離が1000km以下で新車価格より40万~50万円程度安いデモカーアップの中古車が見つかります。先進的なモデルをお得に買いたい人は狙い目です。
▼検索条件
マツダ CX-60(初代) × PHEVモデル▼検索条件
マツダ CX-60(初代)※記事内の情報は2023年7月25日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL