トヨタ アクア(2代目)

燃費の良い車をランキング形式で紹介! 燃費が一番良い車はどんなモデル?

動力性能やハンドリング性能、車内空間といった評価軸以上に重視されるようになってきた燃費性能。コンパクト、ミニバン、SUVというカテゴリーの区別なく、燃費の良さを問われるのが現代の車作りだ。

「ランニングコストの中でも大きい燃料コストを少しでも下げたい」というユーザー心理は全くもってごもっとも。「環境に悪い車には乗りたくない!」というエコ志向のユーザーも多いことだろう。

そこでこの記事では、カーセンサーnetに掲載されている車種の中で燃費の良い車を、ボディタイプごとに(軽自動車、ハッチバック、ミニバン、SUV)ランキング形式で紹介していこう!

 

燃費の良い車の条件とは?

燃費が良くなる条件は様々だが、主に注目すべきポイントは下記のとおりだ。

■ハイブリッドがラインナップされている
燃費ランキング上位に入るのはほぼハイブリッド車だ。今やコンパクトカーからミニバン、SUVまで多くの車種でハイブリッドが用意されている。

実は同じハイブリッド車の中にも様々なタイプがある。エンジンを発電にしか使わず駆動はすべてモーターが担う「シリーズ型」、駆動をモーターとエンジンの両方で行う「パラレル型」、限られた場面でのみモーターをアシスト動力として使う「マイルドハイブリッド」などなど。

どれが最も燃費が良いかは、カタログ記載の数値で判断しよう!

■車両重量が軽い
パワーユニットがいくら進化しても、ボディが重いと燃費は悪くなる。頑丈さが求められる本格クロカン四駆などは、燃費の点だけでいうと不利だ。

燃費を最重視するなら、同じ車種の中でも不要な装備が付いていない、車両重量の軽いグレードを選ぼう!

■駆動方式が2WDである
雪道などの悪路で頼もしい走破性能を発揮してくれる4WDだが、駆動系の抵抗は大きくなりがち。よって同じ車種なら2WDの方が燃費は良くなる。ただし、後輪をモーターのみで駆動するタイプの4WDであれば、さほど燃費が悪化しないこともある。

■空力性能に優れている
現代の車はシミュレーション技術が進化したことなどにより、燃費に影響する空力性能やタイヤの転がり抵抗が大きく進化している。

燃費を重視するなら、メーカー純正のままが一番。タイヤ選びの際はメーカー指定の銘柄を選ぶようにしよう。また、ルーフキャリアなどの外装部品も大きな空気抵抗となるので、本当に必要か否かは慎重に判断されたい。

 燃料計 ▲エンジンとモーターの美味しい領域を使い分けられるハイブリッド車は、燃費において特に有利!
 

燃費モード「JC08」と「WLTC」の違い

燃費にはいくつかの測定方法がある。かつては「10・15モード」などシンプルな測定方法が使われていた時代があったが、より実際の使用状況に近い測定方法が求められるようになり、「JC08モード」や「WLTCモード」が導入された。

■JC08モード
2011年4月以降の新型車に採用された測定方法で、速度変化が細かくなるとともにコールドスタートでの測定が新たに加わり、より実際に近い燃費を表現することが可能となった。

■WLTCモード
2017年夏以降から新たに導入されたモードで、世界統一基準としたもの。WLTCモードに加えて、「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の3つの走行モードによって表記されるのが特徴だ。ユーザーごとの走行環境にあった燃費比較をしやすいモードとなっている。

それぞれ測定する環境が違うために、異なるモードで比較することはできない。燃費比較する際は同じモード同士を見比べよう!

 

燃費の違いで燃料コストはどれくらい変わる?

給油シーン ▲ガソリン車とハイブリッド車の価格差を埋められるほど燃料コストに差は出るのか?

燃費の良い車とそうでない車では、実際にどれくらい燃料コストが変わってくるのか。

一例として「15km/Lの車A」と「20km/Lの車B」で比較してみよう。条件は下記のとおりとした。

・1ヵ月の走行距離:1000km
・1 Lあたりのガソリン代:160円

Aの燃料コストがひと月あたり10667円、Bが8000円で差額は2667円。つまり、年間だと約3万2000円の差が生じる。

どちらを選ぶべきは年間の走行距離や車両価格によるが、環境に優しい(省エネルギー)という点だけでも、燃費の良い車を選ぶ価値はあるだろう。

 

燃費の良い車ランキング・軽自動車TOP5

ではこれから、ボディタイプごとに、カーセンサーnetに掲載されている車種の中からWLTCモード燃費の良い順にランキング形式で紹介していこう!

まずは軽自動車から、燃費の良い上位5車種を解説していく。

 

1位|スズキ アルト(7代目)/マツダ キャロル(7代目)

燃費(WLTCモード):23.5~27.7km/L

 スズキ アルト(9代目) ▲7代目アルトは箱型のフォルムとして居住空間が拡大された

軽自動車で最も燃費の良い車は、永遠のスタンダードとも言えるアルトと、その兄弟車であるキャロル。通算9代目の現行型は背が高めのフォルム、丸みを帯びたボディ形状、ちょっと凛々しいフロントマスクが特徴だ。

新たにISG(モーター機能付き発電機)を搭載するマイルドハイブリッド採用モデルが設定され、従来型から燃費性能も大きく向上。最も燃費の良いグレードは2WDでマイルドハイブリッドを採用する「ハイブリッド X」などで、27.7km/Lをマークしている。

限られたボディサイズの中で、従来型よりも車内高を45mm、車内幅を25mmも拡大。随所に小物入れを用意するなど、車内空間の使い勝手も良くなった。

 スズキ アルト(9代目) ▲インパネシフトとして足元空間も広々。ハイブリッド車らしさは控えめだ

2021年12月に登場した現行型アルトの中古車市場流通台数は約590台。そのうちマイルドハイブリッド車は4割弱となっている。

流通している物件のカラーバリエーションは豊富。人気のツートーンカラーも選ぶことができる。

▼検索条件

スズキ アルト(9代目) & マツダ キャロル(7代目)
 

2位|スズキ アルトラパン(3代目)

燃費(WLTCモード):23.4~26.2km/L

 スズキ アルトラパン(3代目) ▲かわいさ満点のまん丸ヘッドライトに惹かれるが、燃費をはじめとする諸性能も高い

アルトと基本設計を共有するアルトラパンが2位にランクイン。3代目となる現行型は女性ユーザーからの人気を受けて女性が車に求めるものを1から調査し、企画からデザイン、機能にまで女性視点が盛り込まれた。

外観は大きくてつぶらなヘッドライトや角丸のボディ形状が特徴だ。2022年6月に追加された「LC」というレトロ顔のカスタムモデルも人気となっている。

パワートレインは現行型アルトより1世代前のシステムで、モーターを補機類への電力補給のみに使う「エネチャージ」だが、それでも最高で26.2 km/Lの高燃費を記録。デビュー当初は2ペダルマニュアルの「オートギアシフト」も設定されていたが、2020年10月のマイナーチェンジで廃止され、CVT車のみとなった。

 スズキ アルトラパン(3代目) ▲欧州小型車のようなオシャレな内装もアルトラパンの魅力だ

中古車市場には約2220台もの3代目アルトラパンが流通しており選択肢は豊富。

中古車平均価格は約110万円とやや高めだが、2015~2018年の物件なら総額80万円前後から狙える。

レトロ感ある「LC」は総額130万円から探すことができる。

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スズキ アルトラパン(3代目)
 

3位|スズキ ワゴンR(6代目)/マツダ フレア(2代目)

燃費(WLTCモード):20.9~25.2km/L

 スズキ ワゴンR(6代目) ▲「ハイブリッド FZ」は横基調のラインで上下2段に分かれたフロントマスクだったが、2022年8月の変更で廃止に。現在、この顔のワゴンRは中古車でしか手に入らない

軽自動車の燃費においては、スズキ車が圧倒的に強い。3位に入ったのは軽トールワゴンのパイオニアであるワゴンRと、その兄弟車であるフレアだ。

現行型の外観は初代をオマージュした直線的フォルムとなり、ベーシックなモデルの他にカスタム顔の「スティングレー」、「カスタムZ」という3タイプの顔が用意される。

燃費では先代の「S-エネチャージ」を発展させ、ISG(モーター機能付き発電機)の高出力化、100Vのリチウムイオンバッテリーを大容量化したマイルドハイブリッド仕様が有利。同仕様は最長10秒間、モーターのみでのクリープ走行も可能となっている。

 スズキ ワゴンR(6代目) ▲インテリアのデザインはクール系。センターメーターやインパネシフトが採用されている

2017年2月の登場から6年経過したことで中古車市場には約4000台もの現行型ワゴンRとフレアが流通している。その7割以上がマイルドハイブリッド車だ。

ガソリンモデルなら総額50万円から探すこともできる。

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スズキ ワゴンR(6代目) & マツダ フレア(2代目)
 

4位|ダイハツ ミライース(2代目)/スバル プレオプラス(2代目)/トヨタ ピクシスエポック(2代目)

燃費(WLTCモード):23.2~25.0km/L

 ダイハツ ミライース(2代目) ▲空力性能を重視してデザインされた外観が精悍で美しい

2代目となる現行型は、低燃費性能を見た目でも表現したエッジの効いたフォルムとなった。スバルのプレオプラス、トヨタのピクシスエポックはいずれもダイハツ ミライースのOEM供給モデルだ。

サイドフェンダーやバックドア、燃料タンクなどに樹脂パーツを採用し、先代比でなんと80kgも軽量化。さらに、外観デザインの工夫によって空気抵抗も大きく低減されている。

ハイブリッドではない通常の自然吸気エンジンでも、25km/Lの低燃費を実現している。

 ダイハツ ミライース(2代目) ▲ベーシックなデザインだが、使い勝手の良いインパネまわり

中古車市場には3モデル合わせて4000台近くが流通している。中古車平均価格も80万円以下とリーズナブルだ。

予算50万円でも予防安全・運転支援機能の「スマートアシスト3」装着車を選ぶことができる。

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ダイハツ ミライース(2代目) & スバル プレオプラス(2代目) & トヨタ ピクシスエポック(2代目)
 

5位|スズキ ハスラー(2代目)/マツダ フレアクロスオーバー(2代目)

燃費(WLTCモード):20.8~25.0km/L

 スズキ ハスラー(2代目) ▲初代で好評だった外観イメージを壊さないようデザインされた2代目だが、よりエッジを効かせたフォルムとなった

ハスラーは見た目がかわいいだけじゃなくて燃費も良い。空力性能を追求しづらい形状のクロスオーバーSUVで、軽自動車5位に入ったのはお見事と言えよう。

外観は大ヒットした先代からのキープコンセプトだが、実はボディ上部の絞り込みを少なくして、より四角いフォルムとなり、ホイールベースも延長。車内空間に大きなゆとりがもたらされた。

アプローチアングルを拡大するなど、実用本位のスズキらしい姿勢も忘れられていない。

ターボ車にもマイルドハイブッドが採用されているが、燃費の良いのは当然、自然吸気エンジンのグレード。アダプティブクルーズコントロールや車線逸脱抑制機能を装備する「ハイブリッド G」でも、非装着車と同じ燃費性能となっている。

 スズキ ハスラー(2代目) ▲アクセントカラーの入ったインテリアはオシャレで機能的!

中古車市場にはハスラーと、そのOEM供給車であるフレアクロスオーバー合わせて約2000台が流通。中古車平均価格ではフレアクロスオーバーの方がややリーズナブルな価格となっている。

デビューから約3年と間もないこともあり、低走行物件が多くなっている。最安値帯は総額110万円前後だが走行距離1万km台の物件も多い。

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スズキ ハスラー(2代目) & マツダ フレアクロスオーバー(2代目)
 

燃費の良い車ランキング・ハッチバック TOP3

次に紹介するのはハッチバックの上位3モデル。

同じく、カーセンサーnetに掲載されている車種の中からWLTCモード燃費の良い順にランキング形式で紹介する。

 

1位|トヨタ アクア(2代目)

燃費(WLTCモード):29.3~35.8km/L

 トヨタ アクア(2代目) ▲コンパクトなボディ内にプリウス同様のハイブリッドシステムを収めるのは至難の業だったという

2021年7月にフルモデルチェンジした2代目アクアは、ハッチバックのカテゴリーで軽自動車トップを大きく上回る低燃費を実現している。

この低燃費に貢献しているのは、1.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせるトヨタ自慢のハイブリッドシステム「THSII」。プリウスにも採用されてきたものだが、コンパクトなボディと1080~1230kgという軽い車重によって優れた燃費性能が実現されている。

このモデルからFFに加え、リアにもモーターを搭載する4WDが設定されるようになった。

全車ハイブリッドだが、搭載されるバッテリーは現在のハイブリッド車で主流のリチウムイオン電池ではなく、ニッケル水素電池。コンパクト化と出力向上を両立した合理的なシステムだ。

トヨタ初採用の「快感ペダル」によって、アクセルペダルのみでの速度コントロールを容易にしている。

 トヨタ アクア(2代目) ▲左右非対称のインストルメントパネルが印象的なアクアの内装

デビューからまだ2年弱ということで、中古車市場に流通しているのは約580台にとどまっている。

中古車平均価格も約220万円とまだ新車価格に近い水準だが、時間経過とともに価格は落ち着いてくることだろう。

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トヨタ アクア(2代目)
 

2位|トヨタ プリウス(5代目)

燃費(WLTCモード):26.0~32.6km/L

 トヨタ プリウス(5代目) ▲従来型からガラッとイメージチェンジした5代目プリウス

ハッチバックの燃費2位は昨年末、フルモデルチェンジしたばかりのプリウスだ。5代目となる現行型も歴代同様のハイブリッド専用車だが、まるでスポーツカーのようなスタイリッシュな外観となった。

このモデルからハイパワーな2.0Lエンジンを搭載する仕様を新設。また、従来は別車種扱いだったプラグインハイブリッドが統合されたが、燃費に優れるのは従来型から踏襲する1.8Lエンジン車だ。燃費トップのグレードは「1.8 U」で、32.6km/Lという優秀な数値を記録している。

 トヨタ プリウス(5代目) ▲内装デザインには、ステアリングまわりやメーターまわりをそれぞれ、ひとまとまりのデザインとする「アイランド・アーキテクチャー」が採り入れられた

中古車市場にはまだ140台ほどしか流通していない。中古車平均価格も約442万円と、新車の上級グレードとほぼ同等だ。

圧倒的人気は2.0L車で、1.8L車は今のところわずか。新車は納車待ちが発生している状況なので、中古車も急激に流通量が増えるとは考えにくい。納車期間を短くしたい人はこまめにチェックすることをオススメしたい。

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トヨタ プリウス(5代目)
 

3位|ホンダ フィット(4代目)

燃費(WLTCモード):16.0~30.2km/L

  ホンダ フィット(4代目) ▲4代目フィットは5ナンバーサイズのコンパクトハッチバックとして、基本性能が徹底的に見直された

ホンダの人気コンパクトカーであるフィットの4代目モデル。ハイブリッドシステムが従来の「SPORT HYBRID i-DCD」から、1.5Lガソリンエンジンに2個のモーターを組み合わせた「e:HEV」へと一新され、動力性能も燃費性能も大きく向上した。

単にスペックを追求するだけでなく、「乗り心地」や「座り心地」、「使い心地」といった心地よさを追求しているのが、4代目フィットの持ち味だ。

コンパクトな車体の中で車内空間や荷室空間を最大限に確保するため、ハイブリッドのパワーユニットは極限まで小さく設計されている。

ホンダ フィット(4代目) ▲メーターのバイザーをなくし、シンプルですっきりとしたデザインに

1.3Lガソリン車もラインナップするフィットだが、中古車市場に流通している約2190台のうち約1370台、全体の6割以上がハイブリッド車だ。

ガソリン車の燃費が20km/L前後なのに対して、ハイブリッド車の燃費は30km/Lを超えており、さらに動力性能もトルクフル。この性能で総額150万円から見つけることができるのはかなりお得度高し言えるだろう。

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ホンダ フィット(4代目)
 

燃費の良い車ランキング・ミニバン TOP3

次に紹介するのはミニバンの上位3モデル。

同じく、カーセンサーnetに掲載されている車種の中からWLTCモード燃費の良い順にランキング形式で紹介する。

 

1位|トヨタ シエンタ(3代目)

燃費(WLTCモード):18.0~28.8km/L

 トヨタ シエンタ(3代目) ▲3列シート車にはとても見えない凝縮されたパッケージだ

小犬を想像させる愛らしいフロントマスクで人気爆発のシエンタ。コンパクトなボディに3列シートを内包する優れたパッケージだけでなく、燃費にも優れた1台だ。

3代目となる現行型では1列目と2列目の前後席間距離を先代から80mm延長し、2列目の居住性が大幅に向上された。1列目&2列目シートはもちろん、2列目シート&3列目シートでもフルフラットとなるシートアレンジの多彩さも魅力だ。

同車種中、最も低燃費となる28.8km/Lを記録するのは、1.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド仕様。アクアやプリウス同様のシリーズ・パラレル方式のハイブリッドで、クラストップレベルの低燃費を実現している。

 トヨタ シエンタ(3代目) ▲インテリアも痒いところに手が届く巧みなデザインワークとなっている

2022年8月のデビューから間もないため、中古車市場に流通しているのはまだ500台ほど。その約6割がハイブリッド車だ。

最安値帯は総額240万円前後。ハイブリッドは総額290万円から探すことができる。

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トヨタ シエンタ(3代目)
 

2位|ホンダ フリード(2代目)

燃費(WLTCモード):15.6~20.9km/L

 ホンダ フリード(2代目) ▲フリードの外観デザインは登場から7年近くたっても古さを全く感じさせない

△+□の独創性あふれるパッケージで人気となったフリード、2016年9月に登場した現行型は2代目となる。6人 or 7人乗車の3列シートを備える。

シエンタと同様のサイズで、こちらも1.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせるハイブリッド車が設定されている。ハイブリッド車には7速デュアルクラッチトランスミッションを採用。燃費性能に優れているだけでなく、走りも楽しめるモデルとしているのはホンダらしいところだ。

ホンダ フリード(2代目) ▲インテリアの質感はハイレベル。ダッシュボード奥に設置されたメーターの視認性も悪くない

中古車市場には約3350台が流通。デビューから6年以上経過したことで中古車平均価格も210万円前後と選びやすい状況。

デビュー直後の年式より、装備が充実した2022年前後の比較的新しい物件が充実しているのも特徴だろう。

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ホンダ フリード(2代目)
 

3位|トヨタ プリウスα(初代)

燃費(WLTCモード):20.7km/L

 トヨタ プリウスα(初代) ▲プリウスαはもはや廃盤となったモデルだが、唯一無二の存在価値があった。中古車なら今でも手に入る!

プリウスαは先々代となる3代目プリウスをベースに、ホイールベースを80mm延長してコンパクトミニバン化したモデルだ。広い荷室空間をもつ5人乗り仕様と、3列シートを備える7人乗り仕様が設定されている。

搭載されるパワートレインは、3代目プリウス同様の1.8Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせた「THS-II」。床下設計の都合上、5人乗り仕様ではニッケル水素電池、7人乗り仕様はリチウムイオン電池と駆動用バッテリーが使い分けられていた。

いずれも燃費性能は同じ20.7km/Lだ。10年以上前の設計で、この数値を実現していたのは立派。

2011年5月~2021年3月と息の長いモデルライフを誇ったが、残念ながら2代目が登場することなく生産終了。現在では中古車でしか手に入らない。

 トヨタ プリウスα(初代) ▲内装デザインは3代目プリウスとほぼ同様

中古車市場には約1910台のプリウスαが流通している。中古車平均価格は約114万円とリーズナブルだが、分布は2016年頃までの前期モデルに偏っている。物件を選ぶ際は駆動用バッテリーの劣化に注意しよう。

先進安全安全装備の「トヨタセーフティセンスP」が全車標準装備された2017年12月以降の最終型も総額150万円から探すことができる。

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トヨタ プリウスα(初代)
 

燃費の良い車ランキング・SUV TOP3

最後に紹介するのはSUVの上位3モデル。

同じく、カーセンサーnetに掲載されている車種の中からWLTCモード燃費の良い順にランキング形式で紹介する。

 

1位|トヨタ ヤリスクロス(初代)

燃費(WLTCモード):17.4~30.8km/L

 トヨタ ヤリスクロス(初代) ▲ヤリスがベースには見えない、迫力ある外観だ

燃費において本格クロカンタイプのSUVは不利で、有利なのはやはり乗用車に近いクロスオーバーだ。コンパクトなヤリスをベースとして車高アップしたヤリスクロスがトップに輝いたのも当然の結果だろう。

パワーユニットは1.5L 直3ガソリンエンジンと、同エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類。燃費性能に優れているのはもちろん後者だ。2WD仕様で30.8km/L、4WD仕様でも28.1 km/Lという良好な燃費を記録する。ハイブリッド車の4WDシステムに、後輪をモーターのみで駆動する「E-Four」を採用したことも功を奏した。

 トヨタ ヤリスクロス(初代) ▲ゲート式シフトレバーを採用するハイブリッド車は今や珍しくなった

2020年8月のデビューからまだ3年経過していないが、中古車市場にはすでに約1690台のヤリスクロスが流通。

デビュー直後から最近の年式までほぼ満遍なく分布している。全流通量の約半数がハイブリッド車だ。

総額180万円から購入することができ、ほとんどが走行距離1万km以下の低走行モデルとなっている。

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トヨタ ヤリスクロス(初代)
 

2位|ダイハツ ロッキー(初代)/トヨタ ライズ(初代)

燃費(WLTCモード):17.4~28km/L

 ダイハツ ロッキー(2代目) ▲今では希少な5ナンバーサイズのSUV。こちらはダイハツ ロッキー
トヨタ ライズ ▲こちらがトヨタ ライズ

軽自動車で培ったノウハウを投入したコンパクトSUVがダイハツのロッキーだ。ライズの車名でトヨタにもOEM供給されているが、基本設計もエンジンなどの開発もほぼダイハツが担当している。

ロッキーはエンジンを横置き搭載するクロスオーバータイプのSUV。パワーユニットには1.0L 直3ターボエンジンを搭載するガソリン車に加え、1.2L 直3ガソリンエンジンを発電用に使用し、モーターで駆動するシリーズ式ハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を採用するハイブリッド車もある。

 ダイハツ ロッキー(2代目) ▲センターコンソールをあえて高く設計することで包まれ感が演出された

中古車市場には約780台のロッキーと、2040台のライズが流通。ライズでのハイブリッド比率は低いが、ロッキーでは半数以上がハイブリッドであり、燃費の良い物件を選びやすい状況となっている。

いずれも総額160万円から選ぶことができる。

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ダイハツ ロッキー(初代) & トヨタ ライズ(初代)
 

3位|トヨタ C-HR(初代)

燃費(WLTCモード):14.3~25.8km/L

 トヨタ C-HR(初代) ▲GRスポーツは専用サスペンションセッティングやボディ補強が施されたスポーツグレードだ

SUV部門での3位には2016年12月登場のC-HRがランクインした。そのプラットフォームは4代目プリウスと共通と聞けば、燃費が良いのも納得できるところだろう。

デビュー当初は2WD車が1.8L 直4ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド、4WD車が1.2L 直4ガソリンターボのみという設定だったが、2018年5月のマイナーチェンジでガソリンターボ車に2WDが追加された。ハイブリッドは2WDのみの設定となっている。

25.8km/Lの最も良い燃費をマークするグレードは「ハイブリッド 1.8 G」と「ハイブリッド 1.8 S」で、「ハイブリッド 1.8 S GRスポーツ」がそれに続いている。

 トヨタ C-HR(初代) ▲有機的なデザインが印象的なC-HRのインテリア

中古車市場での価格帯は150万~450万円。約3240台もの物件が流通しており、その7割以上がハイブリッド車だ。

全体の中でハイブリッド・2WD車の比率が高いのも、この車のキャラクターを象徴しているところだろう。

前期型であれば総額140万円から、フェイスリフトが行われた2019年10月以降の後期型は190万円から探すことができる。

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トヨタ C-HR(初代)

※記事内の情報は2023年4月25日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/スズキ、ダイハツ、トヨタ、ホンダ
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。

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