LS(初代)▲レクサスは、トヨタが主にアメリカ市場に向けて、1989年に立ち上げたプレミアムブランド。メルセデス・ベンツやBMWといった海外のプレミアムブランドに真っ向勝負を挑み、現在では世界中で高い評価を得ている。日本でも2005年から販売が開始された

国産トップクラスのレクサスを100万円で手に入れよう!

国産トップクラスの走行性能や乗り心地、品質を備えるレクサス各車。

そのため同クラスの国産車より新車時の車両本体価格は高いのだが、日本でレクサスブランドが展開されてからもう17年。さすがに100万円で狙える中古車も増えてきた。

プレミアムブランドゆえ、性能や品質はもちろん、グローバルに通用するデザインや静粛性、安全性などあらゆる面において、同門のトヨタ車と比較しても微に入り細にわたり、磨かれている。

そんな国産トップクラスのモデルが、軽自動車の中古車なみの価格で買えるようになっている。ではどんな“レクサス”が買えるのか。一つずつ見ていこう。
 

 

レクサス LS(初代)
多彩な“おもてなし”が備わるプレミアムブランドのフラッグシップ

レクサス LS(初代)▲海外では4代目。それまでの3代はいずれも国内ではセルシオとして販売されていた。デビュー時の460SLと600hの全長は5030mm、ロングボディの600hLと460hL(2008年8月から追加設定)は5150mmと5mを超える堂々たるボディサイズだ
レクサス LS(初代)▲8速ATは当時、世界初。低速域では小回りが利き、構想区域では操縦安定性能を向上させるため車速に応じてステアリングのギア比を変更するギア比可変ステアリング(VGRS)や、電子制御式エアサスペンションは全車に標準装備

2006年9月から国内で販売が開始されたレクサスのフラッグシップ「LS」。

プレミアムブランドの最上級のおもてなしを求めるなら、やはりLSだろう。デビューから16年以上経つとはいえ、その風格はとてもこの予算で購入したとは思えないはずだ。

パワートレインには4.6L×8速AT(460系)と、5L+モーターのハイブリッド(600h系)がある。登場時の駆動方式は460系が2WD(FR)、600h系は4WD。460系は2008年8月に4WDモデルも追加された。

フラッグシップだけに快適機能は充実。安全機能も、デビュー時こそ完全停止まで行わないが歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキが用意されていた。

また、先行車の速度に応じて追従するアダプティブ・クルーズ・コントロールや、車線維持をアシストするレーンキーピングアシスト機能も設定されていた。
 

LS(初代)▲運転席&助手席の電動シートや、HDDナビ、レクサス LSプレミアムサウンド、プラズマクラスター機能付きエアコンは全車標準装備

2009年10月にマイナーチェンジが行われ、走りが楽しい「バージョンSZ(460系のみ)」や、後席のおもてなし機能を充実させた「バージョンUZ」など、ラインナップが拡充された。

2012年10月にも再びマイナーチェンジが施され、フロントフェイスが一新されるなど内外装が大きく変わった。乗り心地や操縦性、静粛性の向上も図られた他、新たにスポーティなグレード「Fスポーツ」が設定された。

同時に、完全停止する衝突被害軽減ブレーキ機能を含む、新しいシステムに切り替わるなど、先進安全装備が向上されている。

その後も2013年9月、2014年4月、2015年9月、2016年8月と毎年のように一部改良が行われ、2017年10月に2代目へと切り替えられた。

原稿執筆時点で掲載台数は約470台。価格帯は約50万~570万円とレンジが広く、平均価格は約120万円、平均走行距離は約9.4万kmだ。

支払総額100万円以下では、マイナーチェンジ前の前期型が中心となる。中でも最も多くて選びやすいのは460のバージョンS Iパッケージ。

2007年6月から設定されたパッケージオプションで、本木目パネル&ステアリング&シフトノブ、セミアニリン本革シートなどラグジュアリーな装備が備わる。

支払総額100万円以下で30台ほど見つかり、走行距離は10万km超が多いものの、中には5万km前後のものも見つかる。
 

▼検索条件

レクサス LS(初代)×総額100万円以下×全国

▼検索条件

レクサス LS(初代)×全国
 

レクサス GS(初代)
走行性能でも「新しいプレミアム観」の構築を目指したスポーツサルーン

レクサス GS(初代)▲日本では初代、海外では3代目となるGS。全長4850mmと、当時のトヨタ クラウンとほぼ同じサイズだが、GSは全幅が1800mm超になる
レクサス GS(初代)▲高速のワインディングを走るときなどに、シャープかつ安定感のあるステアリングフィールが得られるVGRSを430系と460系に標準装備。さらに、走行中の車両が安定して快適な乗り心地が得られる電動アクティブスタビライザーが430系と460系にオプションで用意された

LSがメルセデス・ベンツでいうとSクラス級だとすれば、GSはEクラスあたりがライバルとなる、ミドルクラスセダン。

初代GSはスポーティさを前面に出して2005年7月にデビューした。走りのパフォ-マンスはもとより、感性の領域に至るまで「新しいプレミアム価値の提供」を目指したモデルだ。

デビュー時のラインナップは3.5L×6速ATの350系と4.3L×6速ATの430系。2007年10月のマイナーチェンジでは4.6L×8速ATの460系が430系に代わって設定された。駆動方式は基本2WD(FR)で、350系のみ4WDも用意されていた。

安全性能では、完全停止こそしないものの、衝突時の被害軽減を図るプリクラッシュセーフティシステムが全車に標準装備された。また、運転支援機能であるレーンキープアシストは430系・460系に、レーダークルーズコントロールは全車にオプションで設定された(いずれも460バージョンLは標準装備)。
 

GS(初代)▲運転席&助手席の電動シートや、HDDナビ、レクサス GSプレミアムサウンド、プラズマクラスター機能付きエアコンは全車標準装備

2007年10月のマイナーチェンジでは、上記のとおり460系が追加された他、従来430系のみ(2006年7月以降)だったNAVI・AI-AVSを350系にも標準装備。これによりナビゲーションからの道路情報と路面段差学習情報に基づき、乗り心地を最適に制御してくれるようになった。

2008年10月の一部改良ではカードキーが標準となり、2009年8月にはナビのマップが通信で更新されるようになった。また、USB端子がコンソールボックス内に標準装備されたのもこの時だ。

原稿執筆時点での掲載台数は約150台、価格帯は約30万~150万円で、平均価格は約65万円とかなり手頃。平均走行距離は約9.6万kmだ。

支払総額100万円以下で最も多くて選びやすいのは、ベーシックな2WDの350で約6割を占める。

そのうち約半数は走行距離10万km以下で、この価格帯でもマイナーチェンジ後の後期型も射程圏内。ベーシックとはいえ、上記のとおり装備は充実しているのでお買い得はあるはずだ。

また、エアロパーツなどでカスタムされた物件が多いのも特徴。好みに合わせて選んでほしい。
 

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レクサス GS(初代)×総額100万円以内×全国

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レクサス GS(初代)×全国
 

レクサス IS(初代)
世界に通じる走りが魅力の、スポーツコンパクトセダン

IS(初代)▲世界に通じるスポーティなコンパクトセダンを目指したこともあり、足回りは固め。特にスポーティなグレードとして設定された「バージョンS」は専用の足回りが与えられた
IS(初代)▲ベースはクラウンだが、全長で265mm、ホイールベースが120mmもコンパクトにリファインされている

メルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズがライバルとなるレクサスのモデルが、「IS」だ。

初代(海外では2代目)は2005年9月に日本で販売が開始された。全幅が1795mmのため3ナンバーサイズだが、全長は現行型プリウスと同じ4575mmと取り回しやすい、スポーティなコンパクトセダンだ。

エンジンは3.5L(350系)と2.5L(250系)の2種類で、いずれも6速ATが組み合わされた。2WD(FR)が基本で、250系には4WDも用意されている。

「感動と快感の走り」をテーマに、スポーティな足回りや高性能ブレーキを装備。また、トラクションコントロールやABSなどを統合制御して、車両を安定して走らせることができるVDIM機能が350系に標準装備された。

安全装備では、完全停止こそしないものの、衝突時の被害軽減を図るプリクラッシュセーフティシステムが全車にオプションで用意された。
 

IS(初代)▲運転席&助手席の電動シートや、HDDナビ、レクサス ISプレミアムサウンド、プラズマクラスター機能付きエアコンは全車標準装備

2008年9月にマイナーチェンジが行われたが、内外装のリファインや、カードキーが標準装備となり、250系にもVDIMが標準装備された。

2010年8月には、新たなグレードとして「Fスポーツ」が350系と250系のどちらにも設定された。Fスポーツはよりスポーティにチューニングされた足回りを備える他、ステアリングのフィーリングもスポーティに設定されている。併せてスポーティな内外装パーツが備えられた。

原稿執筆時点での掲載台数は約350台。価格帯は約25万~260万円で、平均価格は約82万円。平均走行距離は約8.9万kmだ。

支払総額100万円以下でも最も台数が多くて選びやすいのは250バージョンL。支払総額100万円以下で約3割を占める。次いで250バージョンS、ベーシックな250と続く。

また、支払総額100万円以下で見つかる250バージョンLの約半数が、VDIMが標準で備わるマイナーチェンジ後のモデルだ。性能の高さも気になるなら、予算内で高年式車を中心に探してみよう。
 

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レクサス IS(初代)×総額100万円以内×全国

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レクサス IS(初代)×全国
 

レクサス HS(初代)
小さな高級車らしい充実した装備と、ハイブリッドならではの低燃費が魅力

レクサス HS(初代)▲当時のプリウスより約20cm長い全長4700mmで、全幅は1785mmというサイズ。そこに2.5Lエンジン車なみのパワーと、軽自動車なみの低燃費を両立させたハイブリッドシステムが搭載された
レクサス HS(初代)▲ラゲージ容量は415Lで同時期のプリウス(445L)には及ばないものの、ゴルフバッグを4つ収納できる広さがある

「小さな高級車」として開発されたのが、2009年7月にデビューしたHS250hだ。

同時期に登場したトヨタ SAIのレクサス版で、レクサスブランドらしくSAIよりも装備が充実しているのが特徴。

搭載されたパワートレインは2.4L+モーターのハイブリッドシステムで、JC08モード燃費は19.8km/Lだ。

HDDナビゲーションや、広がり感のあるサウンドが楽しめるレクサス HSプレミアムサウンドは全車に標準装備。さらに、高音質なマークレビンソンプレミアムサウンドもバージョンLとバージョンIに用意されていた。

加えて最上級グレードのバージョンLには、追突の可能性があるとドライバーに警報などで知らせるプリクラッシュセーフティシステムや、車線を逸脱しそうになるとステアリングを自動で戻してくれるレーンキーピングアシストなどが標準装備された。
 

レクサス HS(初代)▲パソコンのマウス操作のようにナビやオーディオなどを操作できる「リモートタッチ」や、運転席&助手席の電動シート、HDDナビ、レクサス HSプレミアムサウンドは全車標準装備。上級グレードのバージョンLとバージョンIはセミアニリン本革シートが標準で備わる

2013年1月にマイナーチェンジが行われ、レクサスの象徴であるスピンドルグリルが備わるなど、内外装が変更された。また、JC08モード燃費が20.6km/Lに向上している。

2015年8月には一部改良が施され、カーナビの情報更新が容易なSDナビに切り替えられた(全車標準装備)。

原稿執筆時点での掲載台数は約230台。価格帯は約50万~300万円で、平均価格は約115万円。平均走行距離は約7万kmとなる。

この予算で狙うなら、マイナーチェンジ前の前期型が中心になる。また選べるグレードはオプションパッケージのバージョンIか、ベーシックな250hの二択だ。

オススメは本木目パネルやアミアニリン本革シート、プラズマクラスター機能付きエアコンなどを備えたバージョンI。支払総額100万円以下の約6割を占める20台が見つかる。
 

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レクサス HS(初代)×総額100万円以内×全国

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レクサス HS(初代)×全国
文/ぴえいる、写真/レクサス
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。