スバル インプレッサXV ▲流行のクロスオーバースタイルをまといつつも絶妙なボディサイズや使い勝手の良さで根強い人気の2代目インプレッサXV

高値安定だった2代目インプレッサXVがようやくお手頃価格に!

日常使いでも過不足のないボディサイズと使い勝手の良いハッチバックボディ、そしてスバルのアイデンティティでもあるシンメトリカルAWDを全車に採用したことで安定した走りも実現している2代目インプレッサXV。

その特徴からデビュー以来人気が高く、中古車価格も長い間高値安定傾向が続いていました。

スバル インプレッサXV ▲なんだかアクティブな気持ちにしてくれるエクステリアデザインも魅力のひとつ

先日、実質的な後継車種であるクロストレックが発表されたため、2代目モデルは旧々型となりました。

しかし、キープコンセプトなデザインをまとっていることで古さを感じさせないところや、運転支援システムのアイサイト(Ver.2からモデル途中でVer.3へ進化)が設定されていることで安心安全なドライブを楽しむことができるという点も魅力で、高値安定も止む無しといったところ。

しかし、生産終了から5年ほどが経過したことや、新型クロストレックが発表となったことも影響してか、ここへきてようやく中古車ならではの旨みが出てきて、100万円台前半とお手頃な価格で狙うことができる物件が増えてきているのです。

以下、より詳しい中古車状況とともに、改めて2代目インプレッサXVの魅力を見ていきましょう。

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目) × 全国
 

【中古車状況】ハイブリッドモデルも含めて予算100万円で狙えるように

2012年10月から2017年5月まで販売されていた2代目インプレッサXVの中古車掲載台数は、原稿執筆時点(2022年10月27日)で617台と比較的タマ数豊富な状況です。

平均価格は129.3万円となっていますが、掲載車両の本体価格帯は約40万~210万円とかなり幅広い状況です。

また、前述のとおり生産終了から5年ほどが経過しているため、平均走行距離は約6.5万kmとやや多めになってきています。ただし、こちらも走行距離10万km以上の物件もあれば、5万km以下のものもあるなど幅広い状況です。

なお、モデル序盤にハイブリッドモデルも追加されましたが、総額100万円を切る物件も存在し始めるなど、ここへきて一気に買い得感が強まってきているというのが現状となっているのです。

スバル インプレッサXV ▲室内空間はベースのインプレッサスポーツと同等なので、日常使いでも全く問題なし
 

【モデル概要】日常使いもしやすいシティ派クロスオーバーSUV

それでは、改めて2代目インプレッサXVがどんなモデルだったのか振り返ってみましょう。

2012年10月に発売を開始した2代目インプレッサXV。ベースとなったのは4代目のインプレッサであり、メーカー発表の正式名称も当初は初代に引き続き「インプレッサXV」でしたが、カタログなどでは単に「XV」と呼ばれており、そちらの方が耳馴染みのあるモデルかもしれません(なお、ハイブリッドモデル追加のタイミングで公式からも「XV」と呼ばれるようになっています)。

スバル インプレッサスポーツ ▲ちなみに、こちらがベースとなったインプレッサスポーツ

そんな2代目インプレッサXV、基本的なスタイルはベースのインプレッサに準じたものとなります。

しかし、走破性アップのために高められた車高やアクティブな印象の前後パンパ―、そしてホイールアーチにはクラッディングを備えてSUVらしいスタイルを実現した他、インプレッサにはないボディカラーも設定するなど、アクティブなイメージを高めたものとなっていました。

また、余裕の最低地上高をもちながらも、ルーフレールなしのモデルでは一般的な立体駐車場に入庫可能な全高1550mmに抑えるといったところもシティユースのクロスオーバーSUVとしては嬉しいポイントと言えるでしょう。

スバル インプレッサXV ▲立体駐車場にも入庫可能な全高をもつルーフレールレス仕様もスッキリとした印象でアリ

搭載されるパワートレインは、スバル独自の水平対向4気筒エンジンの2Lで全車CVTとの組み合わせ。インプレッサに存在した1.6Lエンジンや前輪駆動モデルは設定されず、全車シンメトリカルAWD(四輪駆動)となっていました。

また、2013年6月にはハイブリッドモデルを追加。これはハイブリッドモデル専用の水平対向4気筒2Lエンジンに、ハイブリッド用のモーターを一体化した専用トランスミッションを組み合わせたもので、駆動方式はガソリンモデルと同じくフルタイムAWDを採用。

エンジン、モーター、ハイブリッドとどんな走行時でも四輪にトルクを伝える安定した走りと、20.0km/L(JC08モード)の低燃費を両立しています。

スバル インプレッサXV ▲水平対向エンジンにモーターを組み合わせ、20.0km/Lの低燃費を実現したハイブリッドモデル

2015年10月にはマイナーチェンジを実施し、内外装の意匠を変更した他、後続車の存在をサイドミラー内に表示する機能「スバルリヤビークルディテクション」と「ハイビームアシスト」をセットとした「アドバンスドセイフティパッケージ」の設定や、SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンエアバッグを全車に標準装備するなど、安全性のさらなる向上がなされていました。

運転支援システムの「アイサイト」は、その名のとおりグレード名に「アイサイト」と付くグレードに標準装備されており、デビューから2014年11月までのモデルには「Ver.2」が、それ以降のモデルには「Ver.3」が搭載されています。

ただし、ハイブリッドモデルには全車速追従機能付きクルーズコントロール作動時にEV走行を最大限活用することで実用燃費向上に寄与する「ECOクルーズコントロール」が備わっていた兼ね合いもあってか、最後まで「Ver.2」のままとなっていた点には注意してください。

以上を踏まえ、今2代目インプレッサXVを狙うなら、どんなものがオススメなのかを考えてみましょう。

 

とにかく安く狙うなら、総額130万円以内の「走行距離8万km以下・修復歴なしの物件」を

スバル インプレッサXV ▲前期型でも古さを感じさせないデザインをまとっているため、価格重視なら初期型狙いも

なるべく少ない予算で2代目インプレッサXVを狙いたいと考えた場合、最安値では総額60万円前後から物件は存在します。

もちろん一概には言えませんが、走行距離が15万km前後と多走行気味であったり、修復歴がありだったりと万人にオススメしにくいのも事実です。

そこで今回オススメしたいのが、予算130万円で走行距離8万km以下・修復歴なしの物件になります。

この条件では、2012~2014年式くらいの物件を中心に50台程度の物件がヒットしますが、アイサイトver.2付きの物件も射程圏内となってきます。

ただし、決して台数は多くないため、こまめにチェックしてみることをオススメします。

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目) ×総額130万円以下×走行距離8万km以下×修復歴なし×全国
 

予算150万円以上なら、進化した「アイサイトVer.3」搭載車が狙える

スバルの運転支援システムである「アイサイト」。2代目インプレッサXVには当初、Ver.2が搭載されていましたが、2014年11月の一部改良でVer.3へと進化(ガソリンモデルのみ)。

操舵支援機構のアクティブレーンキープの追加やプリクラッシュブレーキ、全車速追従機能付きクルーズコントロールの性能向上などがなされており、より安心安全で快適なモデルになったと言えます。

そこで一部改良後の2015年以降のアイサイト搭載グレードのガソリン車に絞ってみると、150台ほどの物件がヒット。

その中でも走行距離6万km以下の修復歴なし車となると、総額150万円ほどから見つけることができ、予算を180万円ほどまでアップできれば2万km前後の低走行車も十分狙うことができそうです。

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目)×アイサイトVer.3搭載車×走行距離6万km以下×修復歴なし×全国
 

お買い得感の高い「ハイブリッドモデル」狙いもあり

2013年6月に追加されたハイブリッドモデルは、XVの使い勝手や走破性はそのままに、モーターをプラスしたことでさらなる力強い走りと低燃費を実現したモデル。

スバル インプレッサXV ▲あまりハイブリッドをアピールしないインプレッサXVだが、クリアテールがその証し

新車時はガソリンモデルの同等グレード同士比で、およそ30万円高となっていたハイブリッドモデルですが、その差は小さくなっており、中古車となった今では総額100万円を切る物件もいくつか存在する状況となっています。

こちらも走行距離6万km以下の修復歴なしで絞ると総額140万円ほどから見つけることができ、新車時の価格差はほとんどないと言っていい状況。

この価格帯ではさすがにデビュー直後の2013~2014年式が中心となりますが、低走行の物件ということを考えると買い得感は高いとも言えそうです。

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目) ×ハイブリッドモデル×走行距離6万km以下×修復歴なし×全国

今回は根強い人気を誇る2代目インプレッサXVをご紹介しました。

新型クロストレックも引き続き同じ世界観のデザインを踏襲したことで、古さを感じさせないデザインや、今でも十分通用する運転支援システムなど、旧モデルでありながら引け目を全く感じさせないモデルとなっています。

価格的にこなれてきたにも関わらず、まだまだ良コンディションの物件が見つかりやすい今こそ、狙い目の時期と言えるのではないでしょうか?

▼検索条件

スバル インプレッサXV(2代目) ×全国
文/小鮒康一 写真/SUBARU
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。