予算50万円で狙える「軽自動車」5選|お安く良燃費モデルを手に入れよう!
2022/10/31
人気の軽自動車も総額50万円以下で購入可能
免許を取って初めての車、買い物などに使うセカンドカー、長期の納車待ちが発生している新車が手元に来るまでのつなぎの車……。様々な理由で手頃な価格で手に入る車を探している人は多いだろう。
中古車なら、自分の予算に合わせていろいろな車を探すことが可能だ。例えば、税金や登録時に必要な諸費用を含んだ支払総額を50万円以内に抑えることだってできる。
しかも、燃費が良くて税金などの維持費も安い軽自動車なら、購入後のランニングコストも抑えることが可能だ。
ここでは、総額50万円以下で買える中古軽自動車で、安かろう悪かろうではない程度のものをオススメするため、
●年式が10年以内
●走行距離が7万km以下
●修復歴なし
という条件で、流通台数が全国に50台以上あるものをピックアップ。これくらい流通していれば条件に合う中古車を探すのに苦労はしないはずだ!
ダイハツ ミライース(初代)
グレードにこだわらなければ2016年式を買うことも可能
電気自動車、ハイブリッドカーなどに続く「第3のエコカー」として2011年9月に登場したミライースは、ガソリン車でありながら、パワートレイン、車体、空力、エネルギーマネジメントなどを徹底的に見直し低燃費を実現した「e:Sテクノロジー」を採用したモデル。燃費は当時のガソリン車トップとなるJC08モード30.0km/Lを達成した。
デビュー後も燃費性能は進化し、2013年8月のマイナーチェンジではクールドEGRの採用、CVT制御の見直しによりJC08モード33.4km/Lを達成。2014年7月にはエンジンの圧縮比を高めるとともに、減速時の発電量を多くしてJC08モード35.2km/Lにまで到達した。
ミライースは燃費性能だけでなく、デザイン性にも優れているのが特徴。エクステリアはシンプルでクリーンなイメージに仕上げられ、インテリアは2トーンのインパネや独立したセンタークラスターによりさりげなく高級感を高めている。エントリーグレードのD以外には金属調のフラッシュパネルを採用したオーディオが標準装備になる。
スライドドアを採用したハイトワゴンやムーヴをはじめとするトールワゴンに比べると室内は狭く感じるが、それでも室内高は1350mm確保されているので頭上の圧迫感は少ない。前後乗員間距離も930mm確保されているので、後部座席に大人2名が乗ることも可能だ。
初代ミライースはデビュー時の新車価格が79.5万~122.0万円と低価格だったこともあり、今回の条件に合う中古車は150台以上流通している。
燃費性能が高められた後期型に的を絞っても中古車探しは楽にできるし、グレードにこだわらなければ35.2m/Lまで燃費性能が高められたエントリーグレードのLを見つけることもできる。
▼検索条件
ダイハツ ミライース(初代)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国スズキ ワゴンR(5代目)
デザインがシャープになった後期型も予算内で買える
軽トールワゴンの代名詞的存在であるワゴンR。2012年9月にデビューした5代目は燃費性能を高めるため、減速エネルギー回生技術であるエネチャージや、アイドリングストップ時に車内の温度上昇を抑えるエコクールなどの新技術が導入された。
また、この世代でプラットフォームを刷新。これは現在のスズキのプラットフォームであるハーテクトにつながる技術が盛り込まれていて、先代に比べて最大70kgの軽量化を実現。燃費性能はJC08モードで28.8km/Lと、当時の軽トールワゴンNo.1の数字を達成した。
2014年8月のマイナーチェンジではフロント部のデザインが大きく変わり、精悍な印象に。また、このタイミングで現在のマイルドハイブリッドにつながる技術であるS-エネチャージをFZとスティングレーXに搭載し、JC08モード燃費は32.4km/Lにまで高められた。
もちろん軽トールワゴンらしく室内空間は十分な広さが与えられている。前後乗員感距離、室内長ともに先代よりも広がっているので、スライドドアではないが子育て中の人も十分満足できるはずだ。
5代目ワゴンRで今回の条件に合う中古車は60台以上流通している。前期型はもちろん、量販グレードであるFXなら後期型を探すことも可能。ただ、FXにはS-エネチャージは搭載されていないので燃費はJC08モードで30.0km/Lになる。FXは予算内で走行距離5万km前後のものが見つかる。
ワゴンRには標準モデルとは異なるデザインを採用して高級感を高めたスティングレーも設定される。スティングレーの前期型でNAエンジン搭載車なら予算内で探すことができる。
▼検索条件
スズキ ワゴンR(5代目)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国三菱 eKワゴン(3代目)/日産 デイズ(初代)
総額50万円以下の中古車は両車を合わせて50台程度流通
アライアンスを組んだ日産と三菱の合弁会社であるNMKVが企画・開発を行った軽自動車の第1弾モデルが3代目eKワゴン/初代デイズ。両車はグリルやライトまわりのデザインが変えられているが、基本的には同じ性能のモデルと考えていい。
エンジンはこのモデルのために新開発されたもので、デビュー時クラストップの29.2km/L(JC08モード)を達成した。
ホイールベースを長く取ったことで広々とした室内空間を実現。eKワゴンは先代と比べると大幅に広くなっていて、中でも後席は先代より前席までのスペースが107mmも広げられている。
エアロモデルであるデイズハイウェイスターの上級グレードは、自車を俯瞰した映像で周囲を確認できるアラウンドビューモニターも搭載された。
人気モデルということもあり総額50万円以下で買える中古車はまだ少ないが、両車を合わせると50台以上見つかる。ただし、走行距離は今回の条件である走行7万km近いものが中心。
カスタムモデルであるデイズハイウェイスター、eKカスタムはまだ条件に合うものがないので、どちらも標準モデルに的を絞って探そう。
▼検索条件
三菱 eKワゴン(3代目)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国▼検索条件
日産 デイズ(初代)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国ダイハツ ムーヴ(5代目)
乗り心地がよくなった後期型を狙える
2012年9月に登場した5代目ワゴンRは、新プラットフォームを採用して、軽自動車の概念をくつがえすほどの乗り心地を実現。以降、これが軽自動車の標準となった。2010年12月に登場した5代目ムーヴは、2012年12月のマイナーチェンジでスタビライザーの標準装備、ローダウンサスペンションの採用、足回り部品の改善などで乗り心地が高められた。
そしてこのタイミングで、軽自動車初となる先進安全装備「スマートアシスト」を採用。このシステムは最初期のもので、対応速度は約4~30km/L。衝突回避支援ブレーキとしては性能が心もとないが、誤発進抑制機能や先行車発進お知らせ機能もついているため魅力に感じる人も多いはずだ。
このマイナーチェンジではデザインも大きく見直され、ムーヴはワンモーションフォルムからフード先端を持ち上げた塊感のあるデザインに、ムーヴカスタムは4連LEDライトでスポーティさが強調された。
室内長は2075mmと余裕があり、室内高も1350mmと軽ワゴンとして十分な広さ。マイナーチェンジでは助手席前のオープントレーの追加などインパネまわりの収納を見直し、利便性が高められている。
今回の条件だと5代目ムーヴの後期型が中心で、条件に合う中古車は70台ほど流通。この予算で標準モデルのXやスマアシが付いたエントリーモデルのL SAが見つかる。走行距離は5万km前後のものが多い。
また、台数は少ないがカスタムXを見つけることも可能。もちろん2012年式の前期型も見つかるので、前期型のデザインの方が好きな人はこちらを探してみよう。
▼検索条件
ダイハツ ムーヴ(5代目)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国スズキ アルト(6代目)
乗用モデルのエントリーグレードなら総額50万円以下で購入可能
2014年12月にデビューした先代アルトは、先代モデルより60kgも軽量化し、最軽量モデルで610kgという車両重量を実現した。これに大きく貢献しているのが新プラットフォームのハーテクトだ(デビュー時はまだこのネーミングは付けられていなかった)。ハーテクトはシンプルな形状で軽量化を実現しながら剛性も高められていて、乗り心地が大幅に高められた。
軽量化は燃費性能にも大きく貢献。スズキのクリーンテクノロジーであるエネチャージやエコクール、エンジンの改良も相まって、デビュー時ガソリン車No.1となるJC08モード37.0km/Lを達成した。
軽ハイトワゴンやトールワゴンに比べると室内空間はタイトだが、それでも室内長2040mm、前後乗員間距離が900mmに設定されたことで後部座席にも大人が座れるスペースを確保。ただ、リアシートは簡素なものなのでエマージェンシースペースと考えた方がいいだろう。
先進安全装備はデビュー時には約30km/hまでの低速時に衝突を回避するレーダーブレーキサポートが、2018年12月には歩行者にも対応したデュアルセンサーブレーキサポートが搭載されている。
先代アルトで条件に合う中古車は約60台流通。総額40万円以下だとほとんどがバンのVPになるが、総額50万円付近には乗用モデルのLが見つかるようになる。
ただ、年式はレーダーブレーキサポートが搭載されていた初期型になり、走行距離は5万km以上のものが中心に。走行5万km以下でチルトステアリングなどが付く上級グレードが欲しい人は総額60万円前後まで予算増やした方が良さそうだ。
▼検索条件
スズキ アルト(6代目)×総額50万円以下×走行距離7万km以下×10年落ち以内×修復歴なし×全国※記事内の情報は2022年10月25日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL