新型スバル レガシィアウトバックにも見劣りしない、お得価格でアイサイト装着・低走行車も選べる3代目という賢い選択肢はどうだ!?
カテゴリー: 特選車
タグ: スバル / SUV / クロスオーバーSUV / CVT / フルタイム4WD / レガシィアウトバック / 田端邦彦
2022/05/07
現行型にはない魅力が3代目にはある
日本におけるステーションワゴン×SUV(ハイト系ワゴンモデル)の先駆者、といえばスバルのレガシィアウトバック。
2021年10月に国内投入された現行型は「アウトバック」という名称になって4代目(それ以前の型ではグランドワゴン)にあたる。
北米市場が主力の車種らしくサイズはひと回り以上大きくなり、走りにも磨きがかかったと好評だが、中古車市場では3代目が今、魅力を増している。流通量は約450台と豊富で、中古車平均価格は約210万円と現行型の中古車平均価格の約450万円の半値以下となっているのだ。
さらに、現行型ではいまだ国内導入されていない水平対向2.5L 4気筒エンジンの存在感、適度なボディサイズなど、3代目特有のセールスポイントがある。現行型より3代目の方がずっとコンパクト&軽量であるにもかかわらず、パワフルなエンジンを搭載しているのは大きなアドバンテージだろう。
加えて、3代目には「中古車であるがゆえ、新車よりも納期が短い」「良コンディションの物件が多い」「後期型なら安全装備も十分」などといった多くのメリットもある。
ここでは3代目レガシィアウトバックと、4代目にあたる現行型のレガシィアウトバックの差分を明らかにしながら、お得な3代目の魅力を紹介する。
▼検索条件
スバル レガシィアウトバック(3代目) × 全国【ボディサイズ・デザイン】3代目のボディサイズこそ日本の道路事情にちょうど良い
六角形のフロントグリル(ヘキサゴングリル)、両端がつり上がった精悍なまなざし(ホークアイヘッドランプ)、アンダーガード風に処理されたバンパー下部など、デザインにおいては共通項も多い両モデルだが、ボディサイズ下記のような差がある。
・3代目:全長4820mm × 全幅1840mm × 全高1660mm(X-ブレイク)
・現行型:全長4870mm × 全幅1875mm × 全高1670mm(X-ブレイクEX)
現行型ではサイズは全長、全幅、全高とも大きく拡大。さらに注目したいのが車両重量の差である。3代目が1580kg(X-ブレイク)なのに対して、現行型は1680kg(X-ブレイクEX)と、現行型よりも3代目の方が100kgも軽いのだ。
無論、車内空間のキャパシティや見た目の迫力を重視するなら大きい方が良いが、レガシィアウトバック本来の魅力はやはり、車高が高いことを感じさせない機敏さ、本格SUVにはない運転しやすさにあるはず。
狭い日本での取り回しすさ、機敏さを重視するなら、3代目をオススメしたい。
【動力性能】排気量に違いあり。加速フィールでは3代目が上?
国内モデルに搭載されるパワートレインは3代目、現行型ともに1種類のみ。どちらも水平4気筒だが、3代目は2.5LのNA(自然吸気)なのに対し、現行型は1.8Lのターボエンジンが搭載され現行型は排気量がダウンサイズされている。
代わりにターボによる過給を得て、最高出力自体は3代目が129kW(175ps)、現行型が130kW(177ps)とほとんど変わらないが、パワーフィールは大きく違う。
現行型はギア比を低めることで発進加速を楽にしているが、3代目は余裕ある排気量を生かして、モリモリ加速していく印象。
トルクは現行型の方が勝っているが、3代目は車重が軽いためにウイークポイントにはならない。また、3代目には自然吸気ならではのスムーズさ、という利点もある。
洗練された現行型のエンジンに比べて3代目のそれはやや粗野にも感じられるが、ボクサーエンジンらしいと解釈することもできよう。
【走行・燃費性能】優れた運動特性は3代目も実力十分
現行型ではプラットフォームが一新され、ボディ剛性が向上しているが、もともと3代目も走行性能においては高い評価を得ていた。
現行型ではトレッドが拡大された分、安定感は増し、重心においても有利なのは明らかだが、3代目にはその代わり、走りのキビキビ感がある。
細かい機能面では、マニュアルモード付きCVT(リニアトロニック)は3代目も現行型も共通。
なお、レガシィには伝統的にシンメトリカルAWDという左右対称のフルタイム4WDシステムが採用されているが、その内容はタイプごとに異なっていて、レガシィアウトバックには電子制御でリアへの駆動力配分を適切に制御するアクティブトルクスプリット式AWDが採用されている。
市街地走行からワインディング、雪道などのオフロードまでマルチパーパスにこなせる、優秀なシステム。この美点も3代目と現行型で共通なので変わりはない。
ちなみに、ドライバーが走行モードを任意に変えられる「X-MODE」は2019年11月の変更で改良され、「SNOW・DIRT」モード、「DEEP SNOW・MUD」モードを追加。悪路走破性の向上が図られた。
燃費をカタログ値で比較すると、3代目は12.6km/L、現行型は13km/L(ともにWLTCモード)となっている。
確かに差はあるが、前述したように3代目は自然吸気でゆったり走るタイプのエンジンなのに対して、現行型はターボによる過給でパワーを稼ぐタイプ。
この程度の違いなら、走り方次第でほとんど差がなくなることだろう。
【安全性能・装備】3代目に搭載のアイサイト ver.3は機能充実
スバルの安全装備といえば、アイサイトだ。カメラとレーダーを使った先進安全装備を、国産自動車メーカーの中でもいち早くから採用してきた。
3代目もデビュー当初からプリクラッシュブレーキはもちろん、全車速追従機能付きクルーズコントロール、アクティブレーンキープ、AT誤後進抑制御、ブレーキランプ認識制御など多機能なアイサイトが標準装備されていた。
しかも、毎年のようにマイナーチェンジが行われ、後年式になるほど機能が向上している。
ちなみに、現行型では「アイサイトX」という名称に変わり、衝突を回避できないシーンで自動的にハンドル操作を行う緊急時プリクラッシュステアリングなどが備わっている。
先進安全装備の技術は進化の途中であるために、登場年が遅いモデルほど優位であるのは事実だが、一般的には3代目のアイサイトでも十分すぎるほどの内容だ。
【居住性・荷役性】車内の広々感、荷室容量でも実力伯仲
ボディサイズは3代目より現行型の方が全長で50mm、全幅で35mm拡大されているが、カタログ数値上では室内長、室内幅ともに3代目の方が大きい。
これはインテリアトリムが立派になった影響かと思われる。実際に乗車すると現行型の方が広く感じられるものの、3代目でも狭いと感じることは皆無だ。
国産ツーリングワゴンの中でも特にゆったりとしたつくりのアウトバックは、後席の座り心地などに関して多くの国産ミドルクラスSUVを上回るほど。
荷室容量については3代目が559L、現行型が561Lとほぼ同じ。長尺物も楽々積載できるキャパシティは、レガシィ全モデルに共通する長所である。
3代目レガシィアウトバックを買うなら、装備充実&選択肢豊富の「リミテッド」がオススメ
3代目レガシィアウトバックの中古車平均価格は209万円。前述したようにパワーユニットは1種類のみ。グレード数もごくわずかだ。
そのため流通量は約450台と豊富だが、選択肢が多くて迷ってしまう、ということはないだろう。
新車当時、最も人気が高かったのが、18インチ・アルミホイールや本革シートなど豪華な内外装となっている「リミテッド」だ。
全流通量の7割以上がこのグレードであり、中古車として狙う場合にもお買い得感が高い。デビュー年に近い年式の物件なら、予算150万円から狙うことができる。
購入価格をできるだけ低く抑えたいなら、2017年9月以前の前期型に絞って探してみよう。
▼検索条件
スバル レガシィアウトバック(3代目) × 2014年10月~2017年9月 × 「リミテッド」 × 全国ただ、3代目レガシィアウトバックはマイナーチェンジを頻繁に行っていたために、年式にはこだわりたいところでもある。
予算に余裕があるなら、アイサイトのプリクラッシュブレーキ性能が改良された2018年10月以降の物件を探してみるのがオススメだ。
その場合、支払総額の目安は300万円前後までアップするが、走行距離の少ない物件が多いためお得感を味わえるだろう。
▼検索条件
スバル レガシィアウトバック(3代目) × 2018年10月以降 × リミテッド × 全国低走行な物件も中古車市場に多数存在する3代目レガシィアウトバックだが、今後、人気が高まれば品薄になったり、割高になったりする可能性もある。
程度の良い3代目レガシィアウトバックを狙うなら、フルモデルチェンジから間もない今がグッドタイミングだ。
▼検索条件
スバル レガシィアウトバック(3代目)× 全国※記事内の情報は2022年4月25日時点のものです。
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。