ランドローバー レンジローバーイヴォーク▲輸入車SUVの中では比較的コンパクトなボディサイズ。それに加え、ランドローバーならではの高級感、本格的なオフロード性能で中古車市場でも人気の高い現行型レンジローバーイヴォーク

レンジローバーイヴォーク(現行型)の最新相場

レンジローバーイヴォークは、ディフェンダーやレンジローバー、ディスカバリーなど本格オフロード四駆を専門としてきたランドローバーが初めて作った比較的コンパクトなサイズのSUVだ。

大ヒットした初代のコンセプトを受け継ぎ、2019年6月に2代目へと進化。

現行型は同ブランド初のマイルドハイブリッドエンジンを採用するなど、先進的な技術がふんだんに採用された意欲作となった。

新車を検討している人でも納期の観点などから、中古車の情報もチェックすることをオススメしたい。

この記事では、2019年6月に登場した現行型ランドローバー レンジローバーイヴォークの最新中古価格や流通量を紹介する。

2022年5月時点では、中古車の平均価格と流通台数は下記のとおりとなっている。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)
・中古車平均価格:643.7万円
・中古車流通量:132台
 

レンジローバーイヴォーク ▲ランドローバー レンジローバーイヴォークの月間延べ流通台数と中古車平均価格の推移

初代レンジローバーイヴォークの特徴だったクーペスタイルを継承しつつ、正統進化したのが2代目。

全長、全幅、全高、ホイールベースとも若干サイズアップされ、居住空間の拡大に充てられた。

搭載されるエンジンは2L 直列 4気筒ガソリンターボと、2L 直列 4気筒ディーゼルターボの2種類。

ガソリンエンジンは制御の違いにより、200馬力版(「P200」)、250馬力版(「P250」)、300馬力マイルドハイブリッド版(「P300」)の3種類に分けられる。

マイルドハイブリッドは時速17km/h以下に減速するとエンジンを停止させて減速エネルギーをバッテリーに蓄え、発進時に利用して加速をアシスト、出力向上と燃費向上に貢献するものだ。

目視で死角となるエリアをカメラからの画像でカバーする「ClearSightグラウンドビュー」や「ClearSightインテリア・リアビューミラー」、AIを使って個々のドライバーに最適な設定をサポートする「スマート・セッティング」、ワイヤレスで最新ソフトウエアにアップデートできる「SOTA」など、先進的な技術も積極的に採用された。

オフロードでのタフな走りを支える4WD機構「テレインレスポンス2」や電動パワーステアリング、パッシブサスペンションなど走行をつかさどる基本的な装備については、ベースグレードも上級グレードも共通だ。
 

レンジローバーイヴォーク ▲「Rダイナミック」には専用のエクステリアパッケージを装備。レンジローバーイヴォークの精悍なスタイルをさらに強調するデザインだ

レンジローバーイヴォークの主なグレードは下記の6種類となっている。

・「ベースグレード」:8ウェイ電動フロントシート、自動防眩ヒーテッドドアミラー、17インチアルミホイール、ファブリックシートなどを装備。搭載されるエンジンは200馬力版2L ガソリンターボもしくは2L ディーゼルターボ
・「S」:「ベースグレード」の装備に加え、10ウェイ電動フロントシート、メモリー機能付き自動防眩ヒーテッドドアミラー、18インチアルミホイール、グレインレザーシートなどを装備する上級グレード。搭載されるエンジンは200馬力版2L ガソリンターボもしくは2L ディーゼルターボ

・「SE」:「S」の装備に加え、シグネチャーDRL付きLEDヘッドライト、オートハイビーム、パワーテールゲート、14ウェイ電動フロントシート、20インチアルミホイールなどが装備される最上級グレード。搭載されるエンジンは200馬力版2L 直列4気筒ガソリンターボ、250馬力版2L ガソリンターボ、2L ディーゼルターボ

・「Rダイナミック S」:「Rダイナミック」専用エクステリアパッケージ、専用インテリア、パドルシフトなどを与えたグレード。装備内容は「S」に倣ったもの。搭載されるエンジンは250馬力版2L 直列4気筒ガソリンターボ、 300馬力マイルドハイブリッド版2L ガソリンターボ、2L ディーゼルターボ

・「Rダイナミック SE」:「Rダイナミック」の上級グレード。装備内容は「SE」に倣ったもの。搭載されるエンジンは250馬力版2L ガソリンターボ、 300馬力マイルドハイブリッド版2L ガソリンターボ、2L ディーゼルターボ

・「Rダイナミック HSE」:「Rダイナミック」の最上級グレード。「Rダイナミック SE」の装備内容に加え、ジェスチャー式パワーテールゲート、パーフォレイテッドウィンザーレザーシート、キーレスエントリーなどが装備される。搭載されるエンジンは250馬力版2L ガソリンターボ、 300馬力マイルドハイブリッド版2L ガソリンターボ
 

エンジンタイプごとの流通状況(22年5月時点)

レンジローバーイヴォーク ▲「Rダイナミック」には、減速時のエネルギーを蓄え、加速時に活用するマイルドハイブリッドも用意される

合計4種類ものパワーユニットが用意されるレンジローバーイヴォーク。ここではガソリンとハイブリッド、ディーゼルに分けて、相場状況を紹介する。

レンジローバーイヴォーク全体の中古車流通量は132台。そのうち200馬力版と250馬力版のガソリンが83台、ハイブリッドが5台、ディーゼルが44台となっている。

ディーゼルの新車販売価格は同等グレードのガソリンに比べて60万円ほど高くなるが、中古車市場での流通量は意外に多い。

ディーゼルに設定されるグレード数が多いこと、またレンジローバーイヴォークのユーザーには、経済性やトルクを重視する人が多いことが理由として考えられる。

ガソリン車の内訳では200馬力版の「P200」が6割弱、250馬力版の「P250」が4割強となった。

ハイブリッドは「Rダイナミック」シリーズにしか設定されていないこともあり、全体の中での比率は少ない。
 

価格別の流通状況(22年5月時点)

レンジローバーイヴォーク ▲ドアハンドルは飛び出し式としてドアパネルに埋め込むなど、シャープですっきりしたキャラクターラインがレンジローバーイヴォークの特徴

ここではレンジローバーイヴォークの流通状況を価格別に見てみよう。まずは最安値物件。そして、総額650万円未満と総額650万円以上のゾーンに分けて紹介する。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)の最安値
支払総額で最安値となるのは、2019年式「ベースグレード」のホワイト・200馬力版2L ガソリンターボ・走行距離2.9万kmの物件で、総額は501.7万円となっている。

現行型レンジローバーイヴォークでは最安値ゾーンとなる総額550万円未満の物件で中心となるのは、やはり「ベースグレード」。

フルモデルチェンジから約2年半という現段階においては、年式や走行距離によりもグレードやエンジンの違いが価格に影響しているようだ。 

▼検索条件

ランドローバー レンジローバーイヴォーク(現行型) × 総額の昇順

■レンジローバーイヴォーク(現行型)|総額650万円未満
レンジローバーイヴォークで総額650万円未満の物件の流通量は48台。うち200馬力版&250馬力版ガソリンは32台、ディーゼルは16台となっている。

今のところ、この価格帯のハイブリッドの物件は0台となっている。

この価格帯に上級グレードである「SE」や「Rダイナミック」シリーズの物件はごくわずかしかない。

走行距離のゾーンは2000~5.6万kmであり、総額650万円未満の物件においても走行距離が極端に少ない物件が存在している。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)|総額650万円以上
総額650万円以上の物件の流通量は69台。うち200馬力版&250馬力版ガソリンは44台、ガソリン・ハイブリッドは5台、ディーゼルは20台となっている。

グレードでは「Rダイナミック S」が圧倒時に多く、次いで「S」、「Rダイナミック SE」の順。

走行距離のゾーンは1000~3.6万kmとなっている。
 

22年5月時点|コンディション別の流通状況

レンジローバーイヴォーク ▲インテリアのデザインも未来的。目視では見えないボンネット下の状況をモニターに映し出す「ClearSightグラウンドビュー」も採用される

続いてコンディション別の流通状況を紹介する。走行距離1万km以上か、それ以下で分けた。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)|走行距離1万km以上
レンジローバーイヴォークの走行距離1万km以上の物件の流通量は80台。そのうち200馬力版&250馬力版ガソリンは45台、ハイブリッドは3台、ディーゼルは32台となっている。

現在の中古車市場に流通している約半数が走行距離1万km以上。距離を長く乗る人ほどディーゼルを選ぶ傾向にあるようだ。

価格帯は501.7万~820.9万円までと幅広い。グレードでは「S」が多くなっている。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)|走行距離1万km以下
レンジローバーイヴォークの走行距離1万km以下の物件の流通量は58台。そのうち200馬力版&250馬力版ガソリンは42台、ハイブリッドは2台、ディーゼルは14台となっている。

現在の中古車市場に流通している約半数が走行距離1万km以下であり、比較的良好なコンディションに保たれている物件が多いようだ。

価格帯は522.1万~828万円までと幅広い。グレードでは「Rダイナミック S」が最も多く、「S」「ベースグレード」の順となっている。

■レンジローバーイヴォーク(現行型)|登録済未使用車
ナンバー登録はしてあるものの未使用で、新車に近いコンディションを保持しているのが登録済未使用車だ。

レンジローバーイヴォークで登録済未使用車の物件は現在、流通していない。
 

▼検索条件

ランドローバー レンジローバーイヴォーク(現行型) × 全国

※記事内の情報は2022年5月17日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/ランドローバー
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。