【日産 スカイラインクーペの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどまとめ
カテゴリー: 特選車
タグ: 日産 / クーペ / クルマを選び始めた人向け / スカイラインクーペ / 人気中古モデル徹底ガイド / 小鮒康一
2021/11/19
▲GT-Rの陰に隠れてしまってはいるが、実力は折り紙つきのスカイラインクーペ日産 スカイラインクーペの中古車は今
初代モデルが1957年に登場し、60年以上の長い歴史を誇るスカイライン。スポーツセダンとして知られる一方で、よりスポーティな2ドアクーペも並行してラインナップし続けてきた。
この2ドアクーペは、スカイラインGT-Rのベースとなっていることでも知られており、GT-Rほどのスペックではないものの、高いポテンシャルを秘めたモデルとして世代を問わず高い人気を誇っているモデルとなっている。
現在、中古車として流通しているのは主に1989年に登場した8代目からで、12代目5世代の中から選ぶことができる。
8~10代目モデルまでは直列6気筒のRB型エンジンが搭載され、11~12代目はV型6気筒エンジンのVQ型エンジンが搭載される。ただし、ともにフロントエンジン・リアドライブのレイアウトをもったスポーツクーペというキャラクターは不変だ。
なお、「スカイラインクーペ」が正式名称となったのは11代目からで、それ以前のモデルは「2ドアスポーツクーペ」とカタログに記載されているが、ここでは便宜上すべてスカイラインクーペと呼称する。
ここからは歴代スカイラインクーペの特徴や中古車相場について紹介する。
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日産 スカイラインクーペ × 全国スカイラインクーペ(8代目・R32型)の特徴と中古車相場
■スカイラインクーペ(8代目・R32型)DATA
生産期間:1989年5月~1993年7月
中古車流通量:約10台
中古車価格帯:140万~730万円
全長:4530mm × 全幅:1695mm × 全高:1325~1345mm
▲第2世代スカイラインGT-RのベースともなったR32型スカイラインクーペは、ツインカムエンジンのみのラインナップだった■スカイラインクーペ(8代目・R32型)の特徴
1989年5月に登場した8代目スカイラインのクーペモデルは、当初、直6 DOHCの2Lエンジンのターボ(RB20DET・215ps)とNA(RB20DE・155ps)に5速MTもしくは4速ATというラインナップでスタート。
セダンに搭載されていたSOHC仕様や、直列4気筒 1.8Lエンジンなどは搭載されなかった。
▲チューニングのベースとしても重宝された、直列6気筒ターボのRB20DET型エンジン同年8月にはGT-Rにも搭載された四輪駆動システム、アテーサET-Sを搭載したターボモデル「GTS-4」が追加された。
さらに、1991年8月に実施されたマイナーチェンジでは、新たに2.5LのRB25DE型エンジン(180ps)を搭載した「GTS25タイプS」がラインナップに加えられている。なお、この2.5LモデルのATは5速ATが採用された。
その後は、スカイライン生誕35周年や日産創立60周年等々の記念車をリリースし、1993年8月に9代目モデルへとバトンタッチした。
▲1991年に行われたマイナーチェンジ後のモデル ■スカイラインクーペ(8代目・R32型)の中古車相場
ひと昔前までは5ナンバーサイズのボディと、ターボエンジン搭載グレードが存在するという理由で若いユーザーを中心に高い支持を集めた8代目。
この人気が今日まで長く続いていること、さらに海外への輸出も活発になったこともあり、現在の流通台数はわずか10台ほどと少ない。
700万円を超える価格が付けられた物件もあるが、こちらはトミーカイラが手がけた3Lエンジンを搭載するコンプリートカー。これを除外しても、状態が良いものは300万円超という価格が付けられている。
最も安価なものでも車両本体価格100万円を下回ることはなく、もはやコレクターズアイテムと言ってもいいかもしれない。
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日産 スカイラインクーペ(8代目・R32型) × 全国スカイラインクーペ(9代目・R33型)の特徴と中古車相場
■スカイラインクーペ(9代目・R33型) DATA
生産期間:1993年8月~1998年4月
中古車流通量:約20台
中古車価格帯:150万~450万円
全長:4640mm × 全幅:1720mm × 全高:1340~1355mm
▲先代モデルは室内が狭いという声があったことから、大型化がなされた9代目。ただし、デビュー当初は「肥大化した」といわれていた■スカイラインクーペ(9代目・R33型)の特徴
先代までの5ナンバーサイズ(GT-Rを除く)を捨て、3ナンバーサイズのボディとなった9代目モデル。
大型化したボディに対応するべく、先代のマイナーチェンジ時に追加された2.5L 直6 DOHCのRB25DE型(190ps)と、そのターボ仕様であるRB25DET型(250ps・ATは245ps)が搭載された。
ミッションはMTが5速、ATは2.5LのNAが5速、ターボが4速となっていた。
登場から3ヵ月遅れで4WD仕様の「GTS-4」が追加されるが、先代とは異なりエンジンは2.5LのNAエンジンとの組み合わせとなっている。
▲9代目・R33型のインパネ 1996年1月にはマイナーチェンジを実施し、フロントセクションを中心とした外観の変更を受けた他、デュアルエアバッグが標準装備となった。
また、クーペにも2L 直6 SOHCのRB20E型エンジンを搭載した「GTS」系が追加され、2.5LのNAエンジン搭載車のATが4速へと変更されている。
▲96年1月に行われたマイナーチェンジ後のモデル ■スカイラインクーペ(9代目・R33型)の中古車相場
当時は大型化したボディによって大きく重くなったという評価を与えられ、不人気モデルだった9代目。しかし、時がたつにつれてその評価は改められている。
そのため現在、状態の良い物件は車両本体価格200万円台後半から300万円台という高値で取引されている。
流通台数は約20台で、ほとんどが2.5Lターボエンジン+5速MT搭載グレード。
しかし、ATモデルや2Lモデルであっても状態の良い物件は200万円超の価格が付けられており、価格応談の物件も複数存在している。
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日産 スカイラインクーペ(9代目・R33型) × 全国スカイラインクーペ(10代目・R34型)の特徴と中古車相場
■スカイラインクーペ(10代目・R34型) DATA
生産期間:1998年5月~2001年5月
中古車流通量:約60台
中古車価格帯:270万~780万円
全長:4580mm × 全幅:1725mm × 全高:1340~1350mm
▲10代目はスカイラインクーペとして、最後の直列6気筒エンジンを搭載するモデル■スカイラインクーペ(10代目・R34型)の特徴
残念ながら不評となった先代の大柄なボディから一転、全長を-60mm、ホイールベースを-55mm縮小して登場した10代目モデル。
「ドライビングボディ」、「ボディは力だ」というキャッチコピーとともに、ボディ剛性アップをうたって登場した。
搭載されるエンジンは伝統の直列6気筒、RB型エンジンを継続採用しているが、先代にあったSOHC仕様は廃止され、全車DOHCとなった。
NAは2L(155ps)、と2.5L(200ps)。ターボは2.5Lとなっており、ターボモデルはついに当時の自主規制値いっぱいの280psを発生させるものだった。
組み合わされるミッションは全仕様で5速MTと4速ATが選択でき、駆動方式はFRの他、4WDも用意されるのは先代と共通(4WD車は2.5L NAエンジンとの組み合わせのみ)。
▲10代目・R34型のインパネ 2000年1月には、2.5L NAエンジン搭載モデルにターボモデルと同一の足回りやブレーキなどを採用した、新グレードの「25GT-V」を追加。
同年8月にはマイナーチェンジを実施し、エクステリアを中心とした変更と、ターボモデルの最大トルクが35kg・mから37kg・mへ向上されている。
しかし、この改良のわずか10ヵ月後に10代目スカイラインはGT-Rを除き生産を終了。後期型は短期間のみの製造、販売となった。
▲2000年8月のマイナーチェンジ以降のモデル ■スカイラインクーペ(10代目・R34型)の中古車相場
前述のモデルに比べるとまだ高年式ということもあり、50台以上の掲載台数がある10代目・R34型。
しかし、価格は高騰しており、最も安い物件でも車両本体価格250万円超という高値となっている。
車両本体価格450万円以上の高価格帯では、フルノーマルで低走行の物件と一通りチューニングとカスタマイズが施されたコンプリートモデルが半々といった状態。
中には2L NAエンジン搭載車に2.5Lターボエンジンを換装した物件もあり、そういったものを見極めるにはある程度の知識と経験が必要と言えるだろう。
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日産 スカイラインクーペ(10代目・R34型) × 全国スカイラインクーペ(11代目・V35型)の特徴と中古車相場
■スカイラインクーペ(11代目・V35型) DATA
生産期間:2003年1月~2007年9月
中古車流通量:約60台
中古車価格帯:20万~200万円
全長:4640mm × 全幅:1815mm × 全高:1395mm
▲新たにV型6気筒エンジンを搭載し、海外ではインフィニティブランドから販売されるようになった11代目モデル■スカイラインクーペ(11代目・V35型)の特徴
スカイラインのセダンモデルは2001年6月に11代目へとフルモデルチェンジを果たしたが、クーペが登場したのはそれからおよそ1年半遅れの2003年1月のことだった。
エクステリアはセダンと共通のデザインテイスト。ただし、アウターパネルはすべてクーペ専用のものとなっている。
そして、パワートレインも先代の直列6気筒エンジンから、新たにV型6気筒エンジンのVQ型へと置き換えられた。
▲スタイリッシュな意匠に変更されたエクステリア 排気量は一気に拡大されて全車280psを発生する3.5Lとなり、プラットフォームもV6エンジン搭載を前提とした「FMプラットフォーム」と呼ばれる新型のものが採用された。
そのため、搭載エンジン含め同時期のフェアレディZ(Z33型)と実質的な兄弟車関係となっている。
当初は5速ATモデルを先行してリリース。その後、1ヵ月遅れで6速MTモデルも登場した。MTモデルは18インチアルミホイールやビスカスLSD、ブレンボ社製ブレーキが装着され、よりスポーツ度の高いモデルとなっている。
2005年11月のマイナーチェンジに伴い、内外装の変更や装備内容の向上などが行われている。
▲11代目・V35型のインパネ ■スカイラインクーペ(11代目・V35型)の中古車相場
一時は中古車市場でも安価で狙うことができるFRスポーツクーペとして、知る人ぞ知る存在だった11代目スカイラインクーペ。
だが、手ごろなスポーツモデルが軒並み高騰している影響を受けて徐々に値段が上がり始めている。
とはいえ、平均の車両本体価格は80万円ほどで、最も高額な物件でも200万円を超えることはない。
最安値帯は総額50万~70万円。このゾーンの物件はAT車が大半を占めており、MT車を狙うのであれば最低でも100万円程度の予算は用意しておきたいところだ。
AT/MT問わず、走行距離7万km以下の物件は少なく、今後も増えていくことはなさそう。少しでも良いコンディションの物を狙うなら、早めにアクションをするのがオススメだ。
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日産 スカイラインクーペ(11代目・V35型) × 全国スカイラインクーペ(12代目・V36型)の特徴と中古車相場
■スカイラインクーペ(12代目・V36型) DATA
生産期間:2007年10月~2016年1月
中古車流通量:約110台
中古車価格帯:40万~350万円
全長:4655mm × 全幅:1820mm × 全高:1390mm
▲最後のクーペモデルとなった12代目モデル■スカイラインクーペ(12代目・V36型)の特徴
先行してフルモデルチェンジを果たしたセダンから、約1年遅れで登場した12代目スカイラインクーペ。
先代同様に、海外でインフィニティブランドから販売されており、日本国外でも人気の高いモデルである。
エンジンは先代の3.5Lから3.7Lへと拡大。搭載されるVQ37VHR型エンジンは、馬力の自主規制も撤廃されたこともあって333psを発生する。
ミッションは先代に引き続き6速MTと5速ATが用意されていたが、2008年12月の改良のタイミングでATのみ7速のものへ置き換えられた。
▲3.7Lという大排気量ながら7500回転までスムーズに回るVQ37VHR型エンジンは、日本屈指のNAエンジンとの呼び声も高いその後、スカイラインのセダンモデルは2014年2月に13代目へとフルモデルチェンジを実施したが、クーペモデルは12代目が2016年1月まで販売が継続された。
▲12代目・V36型のインパネ ■スカイラインクーペ(12代目・V36型)の中古車相場
クーペ受難の時代ではあるが、最終型ということもあり100台を超える物件が流通している12代目スカイラインクーペ。
新車時は最もベーシックなグレードでも総額400万円クラスのモデルだったが、現在では総額70万円程度から見つけることができる。
ただし、これは11代目モデルと同じくAT車に限ったことで、MTに絞って探すとなると200万円前後の予算は見ておきたいところ。
ラグジュアリークーペということもあって、AT車の物件数の方が圧倒的に多く探しやすい。
そのATでマイナーチェンジ前の前期型が中心となるが、今なら走行距離3万km以下の物件も存在する。
MT車を狙うのであればある程度の根気が必要となるかもしれない。
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日産 スカイラインクーペ(12代目・V36型) × 全国※記事内の情報は2021年11月10日時点のものです。

自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
この記事で紹介している物件
日産
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支払総額347万円
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本体価格280.0万円
支払総額300万円