スズキ スプラッシュ ▲ヨーロッパで開発・生産されたスズキ スプラッシュ。ヨーロッパではOEMで当時GM傘下だったオペルに供給されていた

スズキ スプラッシュの中古車は今

スプラッシュはハンガリーにあるスズキの工場で作られ、日本に輸入された逆輸入車だ。

主戦場がヨーロッパのため、輸入車メーカーの車のようなデザインと乗り心地が特徴だ。

2008年10月に日本で販売が開始されたが販売成績は芳しくなく、2014年8月に1代限りで生産が終了した。年式の割に流通台数が少ないため、他人とはかぶらないモデルが欲しいという人にオススメだ。

現在の平均価格は約25万円。総額30万円で十分狙える、お手頃なコンパクトカーとなっている。

ここからはスズキ スプラッシュの特徴や中古車相場について紹介する。

 

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スプラッシュ(初代)の特徴と中古車相場

■スプラッシュ(初代)DATA
生産期間:2008年10月~2014年8月
中古車流通量:60台
中古車価格帯:10万~60万円
全長:3715mm × 全幅:1680mm × 全高:1590mm
 

スズキ スプラッシュ ▲ベースとなった当時のスイフトやトヨタ ヴィッツ、日産 マーチなどのライバルたちとほぼ同じサイズ。ライバルモデルに対し、欧州車っぽさを感じさせるデザインだったのが特徴のひとつだ

■スプラッシュ(初代)の特徴
スプラッシュはハンガリーの「マジャールスズキ社」で生産され、ヨーロッパでは2008年3月から販売、日本へは2008年10月から輸入された、スズキ初の逆輸入車だ。

ベースとなったの2代目スイフトもヨーロッパテイストが色濃いコンパクトカーだが、スプラッシュはスイフトとも違うデザインテイストでまとめられた。

スズキ スプラッシュ ▲スイフトがベースだが、スイフトよりホイールベースは30mm短い。ドイツ車のように低速時は硬く感じられる乗り心地だが、高速道路など速度が上がるにつれ乗り心地がよくなり、安定感を感じられる

搭載されたエンジンはスイフトにも採用された1.2L(1242cc)。これに、CVTのみ組み合わされたモノグレードのみというラインナップだった。

同じエンジン×同じトランスミッションを搭載していたスイフトの10・15モード燃費が20.5km/Lに対し、スプラッシュは18.6km/Lとやや劣ったが、2011年2月に副変速機付きCVTを新たに採用したことで20.5km/Lに向上している。

スズキ スプラッシュ ▲前席エアバッグやサイドエアバッグなど、6つのエアバッグを備え、また後ろの中央席にもヘッドレストを備えるなど、当時のこのクラスの国産車としては安全性能も高かった。2011年2月の一部改良でキーレススタートシステムが用意された

スイフトと同じ足回りを備え、ヨーロッパで試走が繰り返されたことで、ヨーロッパ車のような骨太感のあるしっかりした乗り心地と、軽快な操舵感を味わえる1台に仕上げられた。

また、同社のモデルにしては派手やかなインテリアカラーが特徴的だった。

スズキ スプラッシュ ▲ボディカラーに合わせて、シート地やドアトリムのカラーが変わる。ソファではなくダイニングチェアのようにアップライトで座る感じだ。他の国産車と比べて大きめのシートは肉厚で硬く、長距離移動では疲れにくい。後席を倒すと段差のないフラットなラゲージに
スズキ スプラッシュ ▲2012年6月にマイナーチェンジが行われ、フロントまわりのデザインが変更された。また、インテリアはブラックで統一された
 

■スプラッシュ(初代)の中古車相場
同年式のライバル車やスイフトと比べても価格はあまり変わらないが、台数は少なめだ。

約7割が総額50万円以下で、高くても総額80万円で狙えてお手頃感がある。

最も手頃な価格帯となる総額30万円以内は、走行距離10万km以上の前期型が中心となる。このゾーンの物件は購入する際、実車でコンディションを確認したり点検記録簿の内容をしっかり見ておくようにしよう。

一方で、走行距離5万km以下の中古車は3割以上あり、前期型であれば総額30万円強の価格から狙うことができる。

2012年6月以前の前期型は、他のスズキ車にはないカラフルな内装が特徴的だっただけに、積極的に狙ってみてはどうだろう。
 

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※記事内の情報は2021年9月30日時点のものです。
 

文/ぴえいる 写真/スズキ
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。