新型モデルに注目が集まる中で、旧型スバル レヴォーグの中古車が狙いやすくなってきた!
2021/09/09
中古車台数が増えたことで値が下がってきた
日本でも扱いやすいサイズのステーションワゴンとして、2014年6月に誕生した初代スバル レヴォーグ。ミニバンやSUV全盛期の中、使い勝手の良さや走行性能、先進の安全機能から、今でも根強い人気を誇る。
2020年10月に2代目・現行型へとフルモデルチェンジしたことで、新型への乗り替えが進み、旧型にあたる初代の中古車台数は1年前と比べて一気に2倍近くまで増え、それに伴うかたちで中古車価格も下がってきた。
選択肢も多く価格も落ち着いてきた今こそ、旧型レヴォーグを狙うチャンス!
以下、詳細を見ていこう。
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スバル レヴォーグ(初代)×全国掲載台数が増え平均価格も下がったが……少し急いだ方が良いかも
新型の先行予約が始まった2020年の夏頃、それまで順調に値落ちが進んでいた旧型レヴォーグの中古車平均価格が突然上がり始めた。
発表された新型の詳細を確かめたうえで「まだ旧型でいいや」という動きからなのか、他の車と比べて不思議な現象がスバル車ではたまに起こる。
例えば過去にはレガシィツーリングワゴンでも、旧型よりデザインやサイズ感が好みだからと一時中古車価格が高騰したことがある。
レヴォーグの場合は、新型と旧型でデザインやサイズ感で大きな差がない分、旧型に乗っていても古くさく見えないということもあるだろう。
また、新型には最新の運転支援システム「アイサイトX」が搭載され、初代に搭載されていた「アイサイトver.3」は旧世代となったが、他車と比べるとまだまだ先進的と言え、乗り替えの動機としては弱かったことも考えられる。
さらに、旧型には300psを誇るパワフルな2.0Lターボエンジン搭載グレードがラインナップされていたが、新型では177psの1.8Lターボエンジンに統一され、このスペックにやや物足りなさを感じているスバルファンもいるのではないか。
以上より、新型発表直後は一時的に平均価格が上昇したと推測できる。
しかし、今年3月以降、中古車台数が一気に増えた。これは2020年12月に新型が日本・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したりと、世間的にも注目が集まるようになった結果、初代からの乗り替えが加速したのも要因と言えるだろう。
中古車台数の増加に伴い、平均価格の値下げ傾向がようやく鮮明になってきた。今年4月以降過去最安値を更新し続け、直近8月には179.0万円を記録。かなりお手頃感が出てきたと言える。
今年に入ってから、中古車台数は2000台以上をキープしている。しかし、上記グラフを見るとおり、直近8月には一気に台数減少しており、平均価格下落に伴い、需要が増え始めていることが見える。
つまり、「選択肢も多く平均価格が下がり始めた今は旧型を狙うには絶好のタイミングだが、のんびりしすぎると一気に台数が減る可能性があり、少し急いだ方が良いかも」という状況なのだ。
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スバル レヴォーグ(初代)×全国レガシィツーリングワゴンに代わる日本専用スポーツワゴン
では、改めてここで旧型レヴォーグがどんな車だったのか振り返ってみよう。
レガシィツーリングワゴンが北米をメイン市場に据えて大型化したのに伴い、これまでの国内市場を埋めるべく開発された新型車が初代レヴォーグだ。まさに、レガシィ(遺産)を受け継ぎ、2014年6月に登場した。
搭載されたエンジンは、新開発された1.6Lターボと2.0Lターボ。もちろん、水平対向4気筒エンジンで、1.6Lターボは最高出力170ps/最大トルク250N・mを発揮し、JC08モード燃費は17.4km/Lだ。一方の2.0Lターボは最高出力300ps/最大トルク400N・mを発揮し、JC08モード燃費は13.2km/L。
これに、同社独自のCVT「リニアトロニック」が組み合わされ、当然全車4WD(同社はAWDと呼ぶ)だ。
先進安全機能は、スバル車の中でいち早くアイサイトver.3を全車に用意。
衝突被害軽減ブレーキの他、全車速追従型クルーズコントロールや車線中央を維持するようステアリングのアシスト機能、誤発進抑制機能などが備わる。
2016年7月には、同社のスポーツ部門であるSTIが開発したSTIスポーツが追加された。
1.6Lターボと2Lターボそれぞれに専用のセッティングが施された足回りや、エアロパーツ、本革シートといった専用品が備えられたモデルだ。
2017年7月には、自動運転のレベル2に相当する「アイサイト・ツーリングアシスト」が全車に標準装備された。これにより、全車速でアクセル/ブレーキ/ステアリング操作を車がサポートしてくれる。
併せて後ろへの誤発進抑制機能やフロントモニター、リアカメラ映像を映し出せるバックミラーなども備えられた。
デビュー時の車両本体価格は266万7600~356万4000円、2016年追加のSTIスポーツは348万8400~394万2000円。
オススメのグレード
台数が多くて選びやすく、価格もお手頃になっているのは、1.6 GT-Sアイサイトだ。 走行距離5万km未満でも、支払総額150万円くらいから狙うことができる。
GTではなくGT-Sゆえビルシュタイン製ダンパーが備わり、スバルらしい水平対向+シンメトリカル4WDによるスポーツワゴンの走りの楽しさを十分楽しめる。
支払総額150万~200万円の価格帯だと、アイサイト・ツーリングアシストが備わる前のアイサイトver.3を搭載した2017年7月以前の物件が中心だ。
しかし、キャンプやアウトドアスポーツに出かけて疲れた帰り道も、アイサイトver.3があるだけで十分ラクに、そして安全な運転をサポートしてくれる。
この年式のものでも価格帯を考えれば、とてもバリューが高い物件と言えるだろう。
一方で、スバルらしい走りをさらに極めたいという人には、台数は少ないが1.6 STIスポーツアイサイトをオススメしたい。
エンジンスペックは1.6 GT-Sと同じだが、やはりSTIの手にかかると乗り心地やハンドリングのレベルが1ランク上がる。こちらは、走行距離5万km未満で支払総額200万円あたりからと、1.6 GT-Sとの新車時の価格差がほぼそのまま維持されている。
そのため1.6 GT-Sと比べても特にお買い得とは言えないが、それでも2.0Lモデルよりはだいぶ狙いやすい価格だと言える。
せっかくスバル車に乗るなら……という人で、予算に見合うようであれば探してみてはどうだろうか。こちらも、アイサイト・ツーリングアシスト付きにこだわらずに狙ってみよう。
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スバル レヴォーグ(初代)×1.6 GT-Sアイサイト×全国▼検索条件
スバル レヴォーグ(初代)×1.6 STIスポーツ アイサイト×全国▼検索条件
スバル レヴォーグ×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。