▲中古車の買い時があると言われているが、実際は…… ▲中古車の買い時があると言われているが、実際は……

季節によってお買い得な車がある?

バブルの頃は新車がバンバン売れて、それまで乗られていた車が中古車市場へどんどん流れてきた。1年を通して中古車が多いわけだから、例えば冬でもオープンカーの流通台数が多かった。しかしオープンカーの需要は春に高まるため、冬の間のオープンカーは春までの在庫になりがちだった。

販売店としては長い期間在庫として抱えると駐車場などの維持費がかかるし、在庫があれば新たに中古車(例えば冬に人気の高まる4WD車)を仕入れにくい。そこで冬のオープンカーは価格を下げて早めに手放そう、ということがあった。

そのため「オープンカーを買うなら冬が狙い目」など、中古車の買い時があった。同様に4WD車は春に比較的安くなった。

しかし、新車が売れなくなると中古車の流通台数も減る。また新車が売れないということは、不景気であることとも密接な関係にあり、必然的に中古車を購入する人の財布の紐もかたい。

そのため中古車販売店としては「売れる車」の選別も強まる。流通台数が少なくて、しかも店頭に並べられる車の選別されると、上記の例で言えば売れにくい冬にオープンカーはなるべく仕入れないということになる。だから値段も下がりにくい。

雪の多い地域では、秋から冬にかけては4WD車のニーズが強まるので、それ以外の季節の方が4WD車はお買い得になることもある。しかし、オープンカーの例のように、最近では季節要因による買い時というものが少なくなったのは事実だ。

そのため、最近ではあまり季節を気にすることなく、見つけたときが買い時と考えていいだろう。
 

決算期の3月は登録(届出)済未使用車がお買い得!?

決算期にあたる3月は、やはり販売店としても売上を伸ばしておきたくなる。そのため、毎年3月は仕入れる中古車の数がグッと増える。ちょうど新社会人や転勤、転職によって新しい生活をスタートする人も増える4月前ということで、需要も少し上がる。

結果として需給バランスが取れやすいため、供給が増えたからといって価格が下がるわけではないが、それでも選べる数が増えるのは中古車購入を検討している人にはうれしいタイミングだ。

また、走行距離がわずか数kmで新車の香りやメーカー保証がたっぷり残っている登録(届出)済未使用車が増えるのも、ちょうどこの頃。登録(届出)済未使用車を狙っている人はこの時期が年間を通していちばんの狙い目だ。
 

text/カーセンサー編集部