▲中古車のメリットは安いだけではない。しかし、当然デメリットもある。大切なのは、両方をきちんと理解しておくことだ ▲中古車のメリットは安いだけではない。しかし、当然デメリットもある。大切なのは、両方をきちんと理解しておくことだ

メリットとデメリットを正しく理解しておくことが重要

「新車より安く買えるから」中古車を選ぶ人が多いだろうが、中古車のメリットはそれだけではない。 一方で、中古車を買う際に、きちんと認識しておきたいデメリットもある。メリット/デメリットを正しく理解したうえで、賢く中古車を選ぼう。
 

中古車のメリット

■同じ予算で選択肢が増える
価格が安いということは、新車と同じ予算でも車種の選択肢が広がるということ。例えば予算が100万円で新車というと軽自動車くらいしかないが、中古車ならトヨタ クラウンもメルセデス・ベンツ Cクラスも買うことができる。

選択肢が広がれば、これからのカーライフの夢も膨らむ。膨らむ夢の中から何を選んで愛車とするかが、悩ましいといえば悩ましいが、悩んでいるときが中古車選びのいちばん楽しい時間だ。

■新車で買えない車が買える
子供の頃に憧れていた車や、もう販売が終了してしまったけれど好きだった車は、新車では買えないけれど、中古車なら買える。中古車ならデザインなどを我慢する必要が少なくなる。

■納車が比較的早い
新車で、特に人気の車となると納車に数ヵ月待つなんてこともある。納期待ちの人気車でなくても新車ディーラーで購入する車はたいてい、一度メーカーに連絡が行き、必要なら工場でオプションなどを備え、登録手続きを済ませてから、購入者の手に渡る。

しかし中古車は、もう目の前に車がある。だから新車より納期が早く、すぐに乗ることができる。

■購入時の税金が安くなる場合がある
車検がまだ残っている中古車を買う場合は、購入時に自動車重量税が不要だ。また車の取得時に燃費性能等に応じて課せられる環境性能割も、場合によっては中古車の方が課税額が安くなることも。課税額の元となる車の取得価額は、年式が古くなるほど残価率が低くなる。基本的に普通車なら新車登録から6年、軽自動車なら4年を超えると取得価額は0になるため、環境性能割も非課税となる。

中古車のデメリット

■好きな色やオプションを選びにくい
中古車は目の前にある車を買うわけだから、その車の色を変えることはできない。そのため色にこだわるなら好きな色の中古車を探すしかない。

またメーカー純正カーナビゲーションなどは、メーカーオプションであることが多い。メーカーオプションの場合、その取り付けは新車時に工場で取り付けられるため、中古車に取り付けることは難しい。

■新車のコンディションではない
中古車は前オーナーの使い方次第でキズやヘコミ、内装の汚れなどがある。また年式が古くなるほど、いわゆる経年劣化によってシートがへたったり、タイヤが硬くなったり、オイル類が劣化してくる。

別の言い方をすれば、中古車とはそういうもの。すべてがまっさらな新車とは違うのだ。これをまず頭に入れておきたい。

しかしキズやヘコミは直せるし、タイヤやオイルは交換できる。それに直したり交換したりするのは、新車を買っても乗っているうちに結局はしなければならないもの。つまりカーライフとはそういうものなのだ。車を買うことは、電化製品などの購入とは少し違うということも、覚えておこう。

■保証期間が短めになる
例えば国産の新車にはたいてい最長5年または10万kmの保証(エンジンなど駆動系部品。それ以外は3年または5万km)が備わる。これだけ期間の長い保証は中古車ではなかなかないが、それでも有料でそれに近い期間の保証を用意しているところもある。

とはいえ一般的には、中古車は新車と比べると保証期間が短い。それを念頭にメンテナンスには気を配るなど、愛車を大切に扱いたい。
 

text/カーセンサー編集部