ホンダ ビートのオススメな選び方は? 専門店に聞く「人気軽スポーツカー購入時のチェックポイント」
2024/05/07
1991年にデビューし、1996年まで製造販売された軽オープンスポーツカー、ホンダ ビート。
同時期に発売されたマツダ AZ-1、スズキ カプチーノと頭文字を合わせ、「平成のABCトリオ」とも呼ばれるビートは、バブル期生まれならではの趣味性の高さから、愛車にしてドライブを楽しみたいと思わせるモデルです。
とはいえ、今からおよそ30年前の車。しかも、高回転型のスポーティカーということで、物件選びはちょっと難しそう。
そこで千葉県白井市のビート専門店「オートクラブ」の中村店長に、ビート選びのポイントを教えてもらいました。
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ホンダ ビート(初代)×全国ホンダ ビートとは?
まずは改めて、ビートがどんな車かという概要を、ご自身もビートを愛車にする中村店長のコメントとともにおさらいしていきましょう。
かわいいスタイリングのビートは、軽自動車として初となるエンジンをシート後方に置くミッドシップエンジンレイアウトを採用。搭載される直列3気筒SOHCエンジンはトゥデイやアクティにも搭載される汎用エンジンですが、これをベースにF1マシンばりの1気筒ごとにスロットルバルブを設けてエンジンレスポンスを高める「MTREC」システムを搭載するなど、専用部品でチューンナップされています。
加えて特筆すべきは、「平成のABCトリオ」の中でも唯一ターボではなく、アクセルレスポンスの良さで秀でる自然吸気(NA)ということ。「NAで軽自動車の自主規制枠いっぱいの64馬力を発生するのはビートだけ」と中村店長も胸を張ります。
組み合わせられるトランスミッションは5MTだけで、運転にはMT免許が必須。そのシフトストロークは、ビートの前年にデビューしたスーパースポーツ、NSXと同じ40mmに設定され、小気味よいシフトが可能です。
「いたるところでNSXの軽自動車版を作りたかったんだろうなというのは感じますね。ルームミラーがNSXと共通なのも、開発者がどうしてもNSXと同じ部品を使いたかったからだという逸話もあります」
センタートンネルを左にオフセットして、助手席の幅をやや狭めることで運転席の広さを確保し、ゼブラ柄のシートやオートバイ風のメーターまわりなどインテリアもユニークです。
一体感のあるドライブフィールできびきびとした身のこなしを楽しむための運動性能と、見るだけで楽しい気分になれるルックスを兼ね備えた、まさに「ミッドシップ・アミューズメント」というキャッチコピーどおりの1台です。
購入時チェックポイント1:タイミングベルトの交換時期
―ビートの弱点というか、チェックすべきポイントを教えていただけますか。
―タイミングベルトは一般的に10万kmが交換目安といわれますよね。
―タイミングベルトの交換にかかる費用は?
―まだ純正パーツの供給があるんですか?
―これほど趣味性の高い車なのに約3万4000台の生産台数を誇るだけありますね。トゥデイにもMTRECエンジン搭載モデルがありましたしね。
―今どきの車にはなくなった、そのデスビも弱点だという噂も聞きますが?
―なるほど。サイズに制約の多い軽規格のミッドシップならではの悩みですね。不具合が出た場合の費用はどれくらいでしょうか?
―そんなことができるんですね!
―レブリミット8500回転という高回転型エンジンならではの注意点はありますか?
―オイル交換の目安はどれくらいが適切なんでしょう?
購入時チェックポイント2:シャシーやボディのサビ
―先ほど部品供給については、純正品も含めて心配ないということでしたが、経年劣化が避けられない幌の流通もありますか?
―それはすごい。
―荒療治ですね(笑)。
―そうですね。きちんとチェックして納得したうえで購入を決めた方が幸せですね。
購入時チェックポイント3:エアコンランプの不点灯はラジエーターファン不動の合図
―エアコンがある車に限ってのリスクですか?
―となると、エアコンが効かなくなっちゃいますね。
―それだと、ラジエーターファンが回わらなくなってオーバーヒートしちゃうじゃないですか!
―そんな確認の仕方があるんですね。もし走行中に消えてしまったらたら?
―そんなキットもあるんですね! 購入時だけでなく、納車後にも気を付けておきたいポイントまで詳しい解説ありがとうございました。
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ホンダ ビート(初代)×全国ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。