ホンダ ジェイド▲ジェイドはステーションワゴンのようなスタイルだが、3列シート6人乗りになるコンパクトミニバンだ

ホンダ ジェイドの中古車は今

ジェイドは2015年から2020年まで生産されていた、ステーションワゴンスタイルのミニバンだ。コンパクトなボディに3列シートを備え、新車での販売が終了となった今でも高い人気を誇る。

ジェイドの中古車は現在、走行距離にこだわらなければ予算120万円ほどで狙うことができる。

さらには、先進安全装備付きのハイブリッドモデルを総額150万円ほどで購入することも可能だ。

このように高年式の車をお得に買いたい人にとっては、かなりおいしいモデルといえる。

ここではジェイドのオススメの選び方や特徴、中古車相場について紹介する。

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ジェイド(初代)の特徴と中古車相場

■ジェイド(初代)DATA
生産期間:2015年2月~2020年7月
中古車流通量:約240台
中古車価格帯:90万~280万円

ホンダ ジェイド ▲全長4650×全幅1775×全高1530mm。街中でも取り回ししやすいサイズだ

■ジェイド(初代)の特徴
コンパクトで全高が低い3列シートモデルのジェイドは、2014年11月まで販売されていたストリームの位置づけに近いミニバンだ。

中国で先行して発売され、2015年2月から日本にも導入されたグローバルモデルとなる。

全高を1530mmに抑え、ぱっと見は3列シートのミニバンに見えない流麗なスタイルを実現。それを可能にしたのが、超高密度低床プラットフォームだ。燃料タンクや排気システムをコンパクトかつ薄型化。さらに、リアサスペンションのアームを湾曲させることで、低い全高ながら3列目の居住性を高めることに成功した。

もちろん全高が低いので、一般的な立体駐車場にも入庫可能だ。

ホンダ ジェイド ▲リアスタイルもステーションワゴンのような雰囲気

乗車人数は1~3列目を各2名とした6人乗りだ。2列目を3人がけのベンチシートではなく、キャプテンシートとしている。

また、2列目のキャプテンシートはリアのホイールハウスを避けるように、斜めに大きくスライドする独特の構造に。2列目の広い足元空間を確保できるのはもちろん、車体中央に向かってスライドさせることで、1列目のヘッドレストを避けて2列目の広い視界を実現した。

ホンダ ジェイド
ホンダ ジェイド ▲2列目シートを内側にスライドさせることでスライド量を多くもたせている

3列目は左右独立可倒式になっているので、荷物量や乗員数に応じてフレキシブルに格納できる。ワンアクションで簡単に床下格納できるのも便利だ。

ホンダ ジェイド ▲3列目席を床下格納するのはホンダの得意技

インテリアは、コックピットのメーターをインパネ上に設置したことでデザインを左右対称にした。上級グレードの「ハイブリッドX」のインパネ前面は広いエリアに木目調加飾を施し、上質な雰囲気を演出している。

ホンダ ジェイド ▲上級グレードの「ハイブリッドX」には、シルバー加飾で縁取りした木目調パネルが付く

パワートレインは3代目フィットに採用した1.5L直噴DOHC i-VTECと、高出力モーター内蔵した7速DCTを搭載したスポーツハイブリッドの2種類。最高出力は131ps、最大トルクは155N・mと、このクラスとしては十分なパワーを発揮する。燃費はJC08モードで25km/Lという低燃費を実現した。

「ハイブリッドX」は、衝突被害軽減ブレーキ、アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援システムなどがセットになったホンダセンシングを搭載。また、走行時のノイズが車内に入るのを抑える「ノイズリデューシングアルミホイール」も標準装備された。

ホンダ ジェイド ▲デビュー後に追加されたスポーツグレードの「RS」。搭載エンジンは1.5Lガソリンターボ

デビュー時は「ハイブリッド」と「ハイブリッドX」という2グレード展開だったが、2015年5月には1.5L VTECターボを搭載した「RS」を追加。乗用域で2.4L並みのトルクを発生するエンジンにより、スポーティな走りを楽しめるようになった。「RS」のトランスミッションはCVTになる。

ホンダ ジェイド ▲マイナーチェンジで「RS」はスポーティな印象に

ジェイドは2018年5月にマイナーチェンジを実施。デザインは前期型よりスポーティさが強調され、ガソリンモデルの「RS」は18インチホイールを採用。このタイミングで歩行者事故低減ステアリング機能が加わったホンダセンシングが全グレード標準装備となった。

グレード構成はガソリンモデルが「G ホンダセンシング」、「RS ホンダセンシング」、「X ホンダセンシング」の3グレード。ハイブリッドが「ハイブリッドRS ホンダセンシング」と「ハイブリッドX ホンダセンシング」の2グレードになる。

このマイナーチェンジでガソリンモデル、ハイブリッドともに「X」以外のグレードが2列シート5人乗りになった。ステアリングのパドルシフトは全グレード標準装備になる。

ホンダ ジェイド ▲ステーションワゴンタイプの2列シートを用意

2列シートモデルは後部座席に厚みをもたせるとともに、足元スペースも拡大。後部座席の快適性がアップした。また、荷室もゴルフバッグ、スーツケースともに4つの積み込みが可能になった。

ガソリン仕様の「RS」は専用のCVT制御により、高回転での加速フィーリングが向上。高回転域でのエンジンサウンドと加速の調和を楽しめる“全開加速ステップアップシフト制御”、ブレーキング時にエンジン回転数を上げる“ブレーキ時ステップダウンシフト制御”も搭載された。

■ジェイド(初代)の中古車相場
3列シートのミニバンはスライドドア車が主流なこと、ステーションワゴンが主流のボディタイプではないという時代背景もあり、中古車の流通台数は少なめだ。

その分、中古車の価格帯は安めとなっており、走行距離さえこだわらなければ5年落ちのハイブリッドを予算100万円以内で買うこともできる。

先進安全装備にこだわるなら、流通台数は30台弱と少なめだがマイナーチェンジ以降のモデルを。

2018年5月以降の後期型の価格帯は総額190万~290万円で、スポーティな「ハイブリッドRS ホンダセンシング」は総額230万円から、ガソリンモデルの「RS ホンダセンシング」は総額210万円から見つかる。

価格にこだわるなら前期型がオススメだ。「ハイブリッドX」の価格帯は総額90万~210万円。流通量も多く、ほとんどの中古車は予算200万円以内に。走行5万km前後のものなら予算150万円以内で探すことも可能だ。ホンダセンシングも標準装備になる。

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※記事内の情報は2021年6月22日時点のものです。
 

文/高橋満 写真/ホンダ
高橋満(たかはしみつる)

自動車ライター

高橋満(BRIDGE MAN)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL